顔全体にヴェールをまといメイクする新技術

花王株式会社(ニュースリリース)のプレスリリース

 メイクした肌が他人からどう見えているか、気にしたことはありますか。正面から見るときれいな肌でも、横から見ると毛穴やきめの乱れといった凹凸が目立ち、肌がざらついて見えることがあります。花王は、肌をどこから見てもなめらかに見せるために、顔全体をヴェールで覆い、その上からメイクする方法を検討しました。

横からると肌の凹凸が目立つのは、なぜ 
 肌には多くの毛穴やきめがあり、平らではありません。そのため、光があたる角度、見る角度によって、毛穴の影が目立ちやすくなることがあります(図1)。
 どこから見ても、なめらかに見せるためには、肌の凹凸を均一に整える必要がありますが、ベースメイクで微細な凹凸までカバーしようとすると、ついメイクが厚塗りになり、不自然な仕上がりになることも懸念されます。
そこで、肌の凹凸そのものを覆ってしまえば、どこから見てもなめらかに見えるのではないかと考えました。

肌をったヴェールの上からメイクする 
 花王は、肌の上に直接、軽くやわらかく、自然な膜を作ることのできるファインファイバー技術※1を開発しています。この技術を応用し、シミのある部分にあらかじめヴェールを作り、その上からメイクすると、シミが自然にカバーできることを見いだしています※2。   
 今回、この極薄のヴェールを顔全体に作れるように設計し、その上からメイクすると肌がどれだけなめらかに見えるのかについて調べました。

どこから見られても大丈夫!自信を持てる肌へ 
 ヴェールの上からメイクをした肌とヴェールなしのメイク肌について、花王が開発した「Kirei肌AI」※3によるなめらかさ評価、およびさまざまな角度から凹凸の目立ちやすさを一度に撮影できる装置を用いて確認しました。
その結果、いずれの指標においても、いつものメイクで肌の凹凸が目立ちやすかった角度で、ヴェールの上からメイクした場合は肌の凹凸が目立ちにくく、なめらかに見えることが示されました(図2)。
 

 また、2週間この方法でメイクしてもらった調査※4では、90%以上の方が、仕上がりが「なめらかに見える」「毛穴が目立ちにくい」と回答しました。さらに、「鏡をみて気分が上がった」「人と会うのが楽しみになった」など、自信につながるようなコメントも聞かれました。

 今後も、ファインファイバー技術のさらなる可能性に期待し、研究を進めていきます。
 本研究成果は、第87回SCCJ研究討論会(2021年12月3日)にて発表しました。

※1   2018年11月27日 花王ニュースリリース 「Fine Fiber(ファインファイバー)技術」を開発
https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2018/20181127-001/

※2   2020年11月4日 花王ニュースリリース 「Fine Fiber Technology(ファインファイバーテクノロジー)」のベースメイクへの応用 
https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2020/20201104-002/

※3   2021年12月7日 花王ニュースリリース ヒトの感性も学習した独自肌評価AI「Kirei肌AI」を開発
https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2021/20211207-001/

※4   30~54歳 日本人女性30名、2021年4月実施

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