~大正製薬の最新皮膚科学研究~ 細胞年齢を左右する若々しさの鍵を握る「マイトリガーゼ」とは? 

大正製薬 先端美容研究所のプレスリリース

大正製薬株式会社では、細胞内に存在するミトコンドリアを活性化する酵素「マイトリガーゼ」と肌老化の関係を解明する研究をおこなっています。本研究により大正製薬では、エイジングによる「マイトリガーゼ」の減少が引き金となり肌老化(シミ、乾燥、シワなど)につながる可能性を見出すとともに、「マイトリガーゼ」を増やす成分によって老化を遅らせる効果が期待できることを発見しました。

2021年12月には、第20回日本ミトコンドリア学会学術集会年会(ハイブリッド開催)においてこれまでの研究成果を発表。また、『フレグランスジャーナル』の2022年3月号特集でも「マイトリガーゼ」に関する研究の成果について寄稿予定です。

 

⇒大正製薬 先端美容研究所「マイトリガーゼ」研究紹介

https://taisho-lab.jp/research/mtligase/

 

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<サマリー>
【1】「マイトリガーゼ」と肌老化の関係を解明するまでの研究ストーリー
100年以上続く大正製薬が、皮膚科学研究を積み重ねてたどり着いた、若々しさの鍵を握る「マイトリガーゼ」

【2】若々しさの鍵を握る酵素…大正製薬の「マイトリガーゼ」研究
これまでの研究によって、「マイトリガーゼ」が肌の老化におよぼす影響とメカニズムが明らかに
・エイジングに伴い「マイトリガーゼ」が減少する
・「マイトリガーゼ」の減少がミトコンドリアネットワーク崩壊、ミトコンドリア機能低下を引き起こす
・「マイトリガーゼ」が減少した皮膚では、慢性炎症が生じ、老化が更に加速される可能性がある
・「マイトリガーゼ」を増やす成分で老化を食い止める効果が期待できる

【3】美容皮膚科医も注目する、「マイトリガーゼ」に着目したエイジング研究
エイジングの常識を大きく変える可能性…美容皮膚科医も「マイトリガーゼ」研究に注目
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【1】「マイトリガーゼ」と肌老化の関係を解明するまでの研究ストーリー

 

◆大正製薬における皮膚科学研究の歩み
大正製薬は、大正元年(1912年)に創業し、今年で110年目を迎える製薬会社です。医薬品研究をもとに、かぜ薬、栄養ドリンク、発毛剤など、さまざまなカテゴリでロングセラー商品を生み出し続けています。

1974年には、総合研究所を設立し、皮膚科学研究を本格化。そして、2013年から美容分野の研究を強化します。きっかけとなったのは、自社の看板商品である栄養ドリンクに含まれる成分「タウリン」の研究です。抗シワ作用をはじめとした「タウリン」の皮膚への有用性に注目し、美容分野の研究にも力を入れるようになりました。

◆ミトコンドリアと肌老化の研究を強化する中で注目した「マイトリガーゼ」とは?
さらに、研究チームはヒトの細胞内に存在するミトコンドリアの働きに着目。ミトコンドリアが肌老化におよぼす影響について、本格的な研究を進めます。

その中で注目したのが、2006年当時、東京薬科大学の柳茂教授(現在は学習院大学・教授)により発見された、ミトコンドリアに存在する酵素「マイトリガーゼ」です。大正製薬では、この「マイトリガーゼ」が細胞の若返りの鍵を握るのではないかと考え、柳茂教授との共同研究を進めてまいりました。

◆「マイトリガーゼ」と肌老化の関係を世界で初めて(※)解明
そして、2021年に、「マイトリガーゼ」と肌老化の関係を世界で初めて(※)解明。年齢とともに気になる肌悩みの引き金となっているのが、「マイトリガーゼ」の減少による老化の加速である可能性を見出しました。これは、裏を返せば「マイトリガーゼ」の減少を防ぐことが、若々しさを保つ上で重要なアプローチになることを意味しています。

※肌機能に関する知見(文献データベース2021年11月調べ)

◆「マイトリガーゼ」に着目したエイジング研究で、生活者の悩みにソリューションを提供
さらに、大正製薬では、「マイトリガーゼ」を増やす成分についても研究を進めており、実際に肌の細胞への効果も確認しています。これは肌だけでなく、髪や体全体のエイジングケアにも有用性が期待できるものです。大正製薬では、「マイトリガーゼ」のさらなる研究と、研究成果をもとにした商品開発を通じて、健康と美を願う生活者のあらゆる悩みに対してソリューションを提供したいと考えています。

【2】若々しさの鍵を握る酵素…大正製薬の「マイトリガーゼ」研究

◆ミトコンドリアから紐解く肌老化…若々しさの鍵を握る「マイトリガーゼ」に着目

年齢を重ねると肌のシワ、シミなどが目立つようになり、見た目の若々しさが失われていきます。主な原因は、私たちの体を構成している細胞の老化。そのメカニズムを解明する手がかりとなるのが、人の体重の10%を占めるといわれる「ミトコンドリア」です。

ミトコンドリアは、細胞の中でエネルギーを生み出す大切な役割を担っています。若く健全なミトコンドリアは、細胞内でネットワークを作って細胞全体にエネルギーを行き渡らせています。一方でネットワークが形成できなくなったミトコンドリアは、十分にその役割を果たすことができません。エネルギーが得られなくなった細胞は機能が衰え、老化が進んでしまいます。

そして、ミトコンドリアの中には「マイトリガーゼ」と呼ばれる酵素が存在します。この酵素は、2006年に学習院大学の柳茂教授により発見されました。大正製薬は柳茂教授との共同研究を進める中で、「マイトリガーゼ」に着目した、若々しさを保つためのメカニズムを世界で初めて(※)解明。これまでの研究で、主に以下のようなことがわかっています。

※肌機能に関する知見(文献データベース2021年11月調べ)

・エイジングに伴い「マイトリガーゼ」が減少する
・「マイトリガーゼ」の減少がミトコンドリアネットワーク崩壊、ミトコンドリア機能低下を引き起こす
・「マイトリガーゼ」が減少した皮膚では、慢性炎症が生じ、老化が更に加速される可能性がある
・「マイトリガーゼ」を増やす成分で老化を食い止める効果が期待できる

▼エイジングに伴い「マイトリガーゼ」が減少する

研究の中で、老化した肌細胞では「マイトリガーゼ」の量が少なくなっていることが分かりました。さらに、「マイトリガーゼ」が少ない細胞で皮膚モデルを作成すると、老化した肌に見られるようなぶ厚くて粗い構造が確認できています。

肌の若々しさを保つためには、ターンオーバーが保たれて細胞が生まれ変わっていくことが重要です。しかし「マイトリガーゼ」の減少などにより細胞の機能が衰えると、細胞の生まれ変わりが停滞します。表皮には古い角質が蓄積し、透明感が失われ、乾燥やシワも目立つようになります。

▼「マイトリガーゼ」の減少がミトコンドリアネットワーク崩壊、ミトコンドリア機能低下を引き起こす

 

また、細胞内に存在するミトコンドリアを観察する中で、正常時の肌細胞ではミトコンドリアがネットワークを作っているのに対し、「マイトリガーゼ」が失われた肌細胞ではミトコンドリアがバラバラにちぎれ、さらに有害な活性酵素の産出量が増えていることがわかりました。

これにより、「マイトリガーゼ減少→ミトコンドリアネットワーク崩壊→細胞活性低下→肌老化」という新しい老化メカニズムが示唆されました。つまり、「マイトリガーゼ」の減少が引き金となり、肌老化(シミ、乾燥、シワなど)につながるということになります。また、逆に「マイトリガーゼ」の減少を防ぐことができれば、ミトコンドリアや細胞が健やかに保たれ、ハリと透明感に満ちた若々しい肌が続くことが期待できます。

マイトリガーゼが減少した肌では、慢性炎症が生じ、老化が更に加速される可能性がある

 

細胞は老化すると、様々な炎症性物質を発生させて周囲の細胞まで老化させていきます。研究をさらに深める中で、「マイトリガーゼ」が減少した肌細胞では炎症反応が起きていることがわかってきました。「マイトリガーゼ」が減り続けると肌細胞では炎症が続き、老化が加速するという悪循環が起きている可能性があります。

マイトリガーゼを増やす成分で老化を食い止める効果が期待できる
大正製薬は、これまでの研究で、「マイトリガーゼ」の減少を防ぐ事が出来る成分を多数発見しています。そして、それらの成分の中で、モモ、ハマメリスの葉、ボタンの根(ボタンピ)抽出物を組み合わせると、肌表面の美しさやバリア機能がアップする可能性を発見しました。さらに、年齢とともに失われていく肌のうるおい、ハリ、弾力を高める効果も期待できます。

 

【3】美容皮膚科医も注目する、「マイトリガーゼ」に着目したエイジング研究

また、今回はこれまでの大正製薬の「マイトリガーゼ」に関する研究について、美容皮膚科医の宇井先生にコメントをいただきました。

<専門家プロフィール>

宇井千穂(ういちほ)/皮膚科医・美容皮膚科医
やさしい美容皮膚科・皮フ科秋葉原院院長。1969年生まれ。1990年準ミス日本受賞。北里大学医学部を卒業し、現在、皮膚科医、美容皮膚科医として勤務。近年は、web雑誌での連載やサプリメント・化粧品の監修など、多方面に活躍の場を広げている。新聞・雑誌などメディア出演も多数。

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◆医療分野だけでなく、美容分野でも注目を集めるミトコンドリアの働き
老化や病気の治療研究において、いま一番注目されているのが再生医療です。これらの研究結果は、近年、エイジングケアの商品開発などにも応用されています。そのひとつが、ミトコンドリアに関する研究です。特に、ここ数年は、医療分野だけでなく美容分野においても、ミトコンドリアの働きに注目が集まってきている印象があります。

ミトコンドリアは細胞内に存在するエネルギーを出す小器官ですが、最近の研究では、年齢とともにミトコンドリアの質が落ちることがわかってきています。最近、肌の調子がよくないと感じているのであれば、それは加齢などによるミトコンドリアの機能低下がひとつの原因となっている可能性があるのです。

◆エイジングの常識を大きく変える可能性…美容皮膚科医も「マイトリガーゼ」研究に注目
肌の若々しさを保つためには、正常なターンオーバーにより細胞の生まれ変わりを促すことが大切です。しかし、老化によって「マイトリガーゼ」の量が減少し、細胞の機能が衰えると、細胞の生まれ変わりであるターンオーバーが停滞してしまいます。ターンオーバーが停滞すると、肌に古い角質が蓄積し透明感が失われ、乾燥やシミ、シワなどが目立つようになってしまいます。

大正製薬の「マイトリガーゼ」の研究は、細胞の若返りのカギを握る酵素へのアプローチという点で、非常に画期的と言えます。また、「マイトリガーゼ」にアプローチするケアが実現することでエイジングケアの常識が大きく変わる可能性があると思います。
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年齢を重ねるにつれて現れる変化は、心身に大きな影響を及ぼします。生活者の美しく豊かな暮らしを実現するために、大正製薬では老化のメカニズムを解明し、若々しさを保つエイジングケア研究を進めています。

こうした中で、大正製薬では「マイトリガーゼ」を細胞の若返りの鍵と考え、いつまでも若々しく、健康で美しくあり続けたいと願う生活者の方々に貢献できるよう、研究を継続してまいります。肌、髪、体、そして体の内側にも着目した「マイトリガーゼ」研究をおこなうことで、幅広いエイジングケア商品の開発に成果を活用していく予定です。

 

⇒大正製薬 先端美容研究所「マイトリガーゼ」研究紹介 
https://taisho-lab.jp/research/mtligase/

【大正製薬 先端美容研究所について】
「どうしたら、ずっとキレイでいられるの?」「どうしたら、ずっと健康でいられるの?」100年以上の医薬品研究の歩みから、答えを探してきた大正製薬が力になりたい。「大正製薬 先端美容研究所」はそうした思いで、さまざまな情報や研究成果を発信する場所として生まれました。人生が100年になった時代。美しさだって、もっと進化する。最先端皮膚科学研究がそれを可能にすると、私たちは考えています。

 

⇒大正製薬 先端美容研究所 公式サイト
https://taisho-lab.jp/

※リリース内の画像はすべてイメージです。

 

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