「日本農芸化学会 2022年度京都大会」において共同発表 カシス摂取による腸内フローラの改善に期待

森下仁丹株式会社のプレスリリース

 森下仁丹株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長 森下雄司、以下「当社」)は、2022年3月15日(火)~ 18日(金)に開催される「日本農芸化学会 2022年度京都大会」において、「カシス抽出物が腸内環境に与える影響」について、岐阜大学と共同発表いたします。
 この度の共同研究において、カシスの摂取により、腸内細菌叢(腸内フローラ)の改善と腸内腐敗産物の産生抑制が期待されます。当社では引き続き、カシス抽出物がもたらす有益な効果について研究を行って参ります。

【目的】
 カシス(black currant)はヨーロッパを中心に、民間薬としても親しまれてきた果実の一種です。これまでにもヒト介入試験や動物試験において、カシスを摂取することによる腸内細菌叢(腸内フローラ)の改善効果が報告されてきました(引用文献:*1*2)。
 本研究は、腸内細菌培養モデルを用いて、カシス抽出物が腸内環境に与える影響を評価することを目的としています。
【研究成果】
 成人6名の糞便を用いた腸内細菌培養モデルにて、カシス抽出物を添加し培養したところ、非添加時に比べて48時間後の培養液のpHが有意に低下(図1)し、Bifidobacterium属菌の占有率の有意な増加(図2)が観察されました。また、非添加時に比べてインドール濃度は減少する傾向(図3)が見られ、アンモニア濃度は有意に減少(図4)しました。
 カシスの摂取により、腸内細菌叢(腸内フローラ)の改善と腸内腐敗産物の産生抑制が期待されます。

図1 培養48時間後のpH図1 培養48時間後のpH

 図2 培養液中のBifidobacterium属菌の占有率 図2 培養液中のBifidobacterium属菌の占有率

図3 培養液中のインドール濃度図3 培養液中のインドール濃度

図4 培養液中のアンモニア濃度図4 培養液中のアンモニア濃度

図1, 3, 4:平均±標準誤差, 図2:平均

いずれもウィルコクソンの符号順位検定を実施

■「日本農芸化学会 2022年度京都大会」概要
会期:2022年3月15日(火)~18日(金)
※オンライン開催のみ
HP  :https://www.jsbba.or.jp/2022/

<発表概要>
発表時間:2022年3月17日(木)14:30~15:00(30分間)
演題:「カシス抽出物が腸内環境に与える影響」
(一般演題)
会場:ミーティングルームH
岐阜大学 応用生物科学部
石黒七海、林貴之、光永徹、中村浩平、〇稲垣瑞穂
森下仁丹株式会社 ヘルスケア事業本部 ヘルスケア研究開発部
山口大貴、河野麻実子、川上宏智
〇:発表者

引用文献
*1 AL Molan et al., WORLD J MICROB BIOT., 2010, 26 (10), pp.1735-1743.
*2 AL Molan et al., Phytotherapy Res., 2014, 28 (3), pp.416-422.
 

社名:森下仁丹株式会社
代表:代表取締役社長 森下雄司
創業:1893年(明治26年)2月
設立:1936年(昭和11年)11月
主な事業:医薬品、医薬部外品、医療機器ならびに食品等の製造および販売
URL:https://www.jintan.co.jp/

業祖 森下博が「社会への奉仕」を信念とし、1893年の創業来、人々の健康や豊かな暮らしの一助となる製品をご提供して参りました。当時、懐中の総合保健薬(当時は赤大粒仁丹)として開発し、その後は口中清涼剤として親しまれる銀粒の「仁丹」(現在は医薬部外品 販売名:仁丹N)、その製造から着想を得て、独自に開発し事業領域を拡大しつつある「シームレスカプセル技術」と、これまでの生薬研究の蓄積と独自技術の確立・育成を通して、幅広い領域で企業活動を行なっています。

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