健康そうに見えて実は危険?「クリーンイーティング」とオルトレキシアに関する考察レポート

アトラス日本合同会社のプレスリリース

パーソナライズドヘルスソリューションを提供する、アトラスバイオメッド(本社:英国 ロンドン、CEO:S・ムシエンコ、子会社:アトラス⽇本合同会社(住所:東京都渋谷区、代表者:S・ミュシエンコ、以下 アトラスジャパン<https://atlasbiomed.co.jp/>は、アトラスバイオメッドに所属する、人と微生物の関係を研究しているロス・カーヴァー・カーターが2月25日に執筆した、「健康そうに見えて実は怖いオルトレキシア」と題する考察レポート<https://atlasbiomed.com/blog/orthorexia-when-healthy-eating-becomes-disordered-eating/>の抄訳を発表しました。

 

オルトレキシアとは、摂食障害の一つで 「清潔」や 「健康的」な食事に固執し、自分の健康を犠牲にしてしまう病気です。カーターは、新しいダイエットトレンドが生まれ続ける欧米においてインフルエンサーから広がった「クリーンイーティング」の内容とその危険性を説明しています。

オルトレキシアとは?
1997年にスティーブン・ブラットマン医学博士によって考案されたこのオルトレキシアという病気<https://en.wikipedia.org/wiki/Orthorexia_nervosa>は、自分の健康を犠牲にして「きれいな」あるいは「健康的な」食事に執着する摂食障害<https://www.nationaleatingdisorders.org/learn/by-eating-disorder/other/orthorexia>です。

過食症や拒食症とは異なりオルトレキシアは、量とは対照的に、摂取した食物の質や「純度」を重要視する違いがありますが<https://www.beateatingdisorders.org.uk/get-information-and-support/about-eating-disorders/types/other-eating-feeding-problems/orthorexia/>、身体イメージへの執着や懸念が一因である場合もあります。アスリートなど一部の人は、この疾患のリスクが高い<https://www.therecoveryvillage.com/mental-health/orthorexia/orthorexia-statistics/>と考えられています。

オルトレキシアの症状を認め治療を行っている摂食障害の専門家が増えている一方で、新しい摂食障害のため、すでに認識されている接触障害の亜型なのか、あるいは強迫性障害の一形態なのかについて、臨床的なコンセンサスは得られていません。

オルトレキシアの兆候や症状
いわゆる健康志向の人とオルトレキシアの人はどのように見分ければいいのでしょうか。オルトレキシアの人は健康的な食事に固執するあまり、食品群を制限し、他の部分をおろそかにするという傾向を持っています。オルトレキシアの人が「不潔」だと思う食べ物を食べると、極度の罪悪感と不安が引き起こされます。以下のような行動がみられた場合は警告サインといえます。

 

この障害が進行すると、グルテン、乳製品、炭水化物、肉類など、様々な食品群の接種を拒絶することが多くなります。清潔な食品と不潔な食品は人によって異なりますが、健康志向のトレンドやソーシャルメディア上のインフルエンサーによって、接種しないものとして以下のような食品が選択されることがよくあります。

  • 糖分、脂肪、塩分
  • 乳製品とグルテン
  • 肉類・鶏肉
  • 非有機食品
  • 遺伝子組換え食品
  • 炭水化物
  • 加工食品

上記のような食品をとらない、極端に制限した食事は、栄養失調やミネラル不足を引き起こす可能性があります。オルトレキシアになると、食べ物を「良い」「悪い」「純粋」「不純」に分けます。オルトレキシアの人は、自分の食事を選べないような、誕生日のお祝いや知人友人との食事機会を避けることがあり、人間関係や精神的な健康にも大きな影響を与えます。このような社会的孤立の結果、疎外感を感じ、精神的健康に害を及ぼす可能性があります。

見た目だけでは判断できない摂食障害
健康的な生活を目指すがゆえ、流行の健康法やより厳しい食事制限をする人は少なくありません。そのため、オルトレキシアである人が気づかれないことが多いのが残念です。さらに悪いことに、この症状を持つ人は、「健康的な食事」や「規律正しい生活」に対してメディアで賞賛されたり、この極端に制限した食事を勧めるメディアやグループが存在します。

オルトレキシアに関する一般的な固定観念や誤解<https://www.beateatingdisorders.org.uk/get-information-and-support/about-eating-disorders/eating-disorder-myths/>は若い女性に限られたものだという思い込みがみられます。しかし実際には、年齢、性別、人種に関係なく、摂食障害になる可能性がありますし、オルトレキシアも含まれます。特にオルトレキシアの場合、見た目で摂食障害の人を見分けることはできません。フィットネス・インフルエンサーのようにシックスパックの腹筋を持っている人もいれば、大きな体型の人もいるのです。

摂食障害が必ずしも体重が減っているわけではありません。神経性食欲不振症では体重減少が典型的ですが、摂食障害者の多くは「健康」な体重を保っており、実際「太り過ぎ」であることが多いのです。

クリーンイーティング・ムーブメントの危険性
クリーンイーティング・ムーブメントはInstagramで爆発的に広がり、この考察を掲載する時点では英語で48,845,136件ものタグを含む投稿がなされています。一見無害に見えますが、この運動には危険な意味合いが含まれています。まず、「クリーン」という言葉は漠然としていて、無限の解釈が可能な言葉です。さらに、クリーンな食事は、いくつかの食品が不浄であるか、または「汚い」ことを意味し、オルトレキシアを定義する「純粋さ」への強迫観念を強化する可能性が高いのです。摂食障害の人は、食べ物を「良い」か「悪い」かの白黒で見てしまう傾向があります。クリーンイーティングは、この誤った信念を助長し、食事制限や摂食障害につながる可能性があります。

健康的な食事は、食べ物には栄養以外の価値があり、どんな種類の食べ物も適度であれば問題ないことを認識する必要があります。摂食障害は、性別、年齢、民族、性的指向、体重、社会経済的地位の違いを問わず、すべての人に影響を与えます。

まとめ
オルトレキシアは、許容される食物の世界が徐々に狭まり、「純粋」または「不純」な食物に固執する深刻な症状です。この症状は、栄養不足や栄養失調につながるだけでなく、「きれいなもの」を食べることへの恐怖にとらわれ、社会的に孤立することを余儀なくされることもあります。さらに、クリーンイーティングのようなネット上の健康トレンドは、一見無害に見えるかもしれませんが、食に対する不健康な姿勢を微妙に強めています。特に、「クリーンイーティング」という考え方は、一部の食品が「不潔」または「汚い」ものであることを暗示しています。

もしあなたが食事制限を強めていると感じたり、食に対する不安を感じたり、「きれいな」あるいは「健康的な」食事への執着が原因で感情的な幸福感が損なわれていると感じたら、かかりつけの医師か摂食障害の専門家に今すぐ相談してください。

アトラスバイオメッドが提案しているのは、欧米の消費者に人気のある「レインボーダイエット」という方法です。<https://atlasbiomed.com/blog/rainbow-diet-food-lists/> 赤、オレンジ、黄色、緑、紫の各色のついた野菜をバランスよく接種することを推奨するものです。目安となるのは1週間で30種類の食物を取り入れることなのですが、実際にやってみると簡単に実践できます。

免責事項:この記事は情報提供のみを目的としたものです。専門的な医学的アドバイス、診断、治療を構成したり、その代わりとなることを意図したものではありません。

「アトラス遺伝子検査」
ユーザーの唾液サンプルから遺伝⼦データを解析・解釈・可視化します。予防・改善可能な疾患発症リスクにフォーカスした検査です。この検査によって2型糖尿病、クローン病、パーキンソン病などの13の多因⼦疾患発症リスクを評価するとともに個⼈特性・形質を判定します。科学的根拠に基づいたパーソナライズされた健康増進アドバイスを提供します。

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ユーザーの糞便サンプルから微⽣物遺伝子を解析、解釈、可視化します。この検査でユーザーの腸内フローラの酪酸・ビタミン合成能⼒、⾷物繊維の分解能⼒、腸内フローラの多様性、プロバイオティクスと善⽟菌の状態を評価します。さらに2型糖尿病、クローン病などの5の疾患の発症リスクから腸内フローラがどの程度保護してくれているかを評価します。さらに腸内フローラのタイプを判定し、検査結果を基に、パーソナライズされた⾷事に関するアドバイスを提供します。

ユーザーの唾液、糞便サンプルはアトラスバイオメッドに送られ、分析されます。Atlas検査を受けたユーザーは、アトラスバイオメッドがオンラインで提供するパーソナルアカウントにアクセスし、検査結果、健康状態の改善に結びつくことが科学的に証明されているパーソナライズされたアドバイスやお勧めの食品を確認することができます。

アトラスバイオメッドについて
アトラスバイオメッドは、2016年にイギリスで設立されたパーソナライズドヘルス企業です。遺伝子および腸内フローラ領域の最先端技術と、ユーザーの遺伝子、腸内フローラ、ライフスタイルデータを組み合わせることで、健康状態を多面的に把握します。それらをもとにパーソナライズされたアドバイスを提供し、健康に関する意識向上及びデータに基づいた意思決定を支援します。

アトラスバイオメッドの検査キットは、英国、欧州16か国、ロシア、そして日本で提供しています。アトラス合同会社はアトラスバイオメッドの日本の子会社です。

 

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