あっと株式会社に出資、日本政策金融公庫と協調支援

 

【あっとについて】
あっとは“世界中の人の健康を見守ること”をミッションとしている研究開発型のヘルスケアスタートアップで、毛細血管画像から計算機上で血管形状を自動測定できる人工知能技術を開発、非侵襲で体内状態の可視化・健康状態を評価する製品・システムサービスの事業化を行っています。
本技術は大阪大学医学系研究科との共同研究を通じて開発され、世界初の指先毛細血管画像解析人工知能（AI）として特許を取得しました。従来技術では取得画像から手動・マニュアルで形状計測する必要がありましたが、あっとの技術により大量かつ瞬時の毛細血管データの分析が可能になり、国内の医学界での共同研究で利用されてきました。大手研究機関（理化学研究所、東北大学、慶應義塾大学、成育医療研究センターなど）とは生活者のバイタルデータを取得するビッグデータプロジェクトを複数進め、血管形状が具体的な生活習慣病（糖尿病・高脂血症）や慢性的な疾病（緑内障・強皮症）の発症・疾病の状況と関連することを明らかにし、毛細血管形状が健康指標として活用できることを医学的な学会・論文で発表しています。

あっとではこれまでに2000台近くの毛細血管スコープを販売、毛細血管形状による健康指標が様々なシーンで活用されています。約500店の薬局では生活者に対する薬剤師の健康評価・カウンセリングに活用され、製薬会社・食品会社では製品の効果・効用を測る指標として採用、そのエビデンスがマーケティング活動で活用されています。2021年8月には、70社の製薬会社・食品会社が参画する近畿バイオインダストリー振興会議と共に毛細血管ラボ・社会実装コンソーシアムが、毛細血管形状による健康指標をより広く産業利用するための産学官連携活動を行うバイオコミュニティへと発展し、毛細血管指標を誰もが健康評価の一助として利用し個別化したセルフメディケーションを簡便に行える“持続可能な健康社会の創造“を推進します。2025年には生活習慣未病リスク評価システムのリリースを予定しており、同年の大阪関西万博を通じ新健康指標“Capillary Function”を世界共通の社会課題である健康維持・高齢化に対応した日本初の国際指標として昇華させることを目指します。

【おおさか社会ファンドについて】
大阪府内における行政課題や社会課題の解決に繋がるビジネスの成長を支援し、産業化を推進することを目的として、大阪信用金庫とFVCが共同で設立したファンドです。大阪信用金庫の支援専門部署である地域産業振興部が中心となり、地域に根差した深いネットワークを活用し、企業課題に応じて、地域内で活動する企業や支援機関と連携するなどの伴走支援を行っています。また、創業支援を目的とし、日本政策金融公庫と大阪信用金庫と連携協定を締結しています。なお、おおさか社会ファンドは、大阪府とファンドの活用促進に関する協定も締結しています。
社会課題を解決する技術やサービス等を有するベンチャー企業を出資対象とし、ステージ、業種を問わずシードからレイターまで幅広いベンチャー企業に出資しています。本件のあっとへの出資により、おおさか社会ファンドからの出資企業は合計22社となります。

【FVCについて】
京都に本社を置く独立系ベンチャーキャピタル。ものづくり・SDGs等の「テーマファンド」、地域のベンチャー企業を支援するための「地方創生ファンド」、事業会社のオープンイノベーションを促進するための「CVC ファンド」を軸とした複数のファンドを運営しています。また、資金を投入するだけでなく、長期的な事業継続に向け、事業育成・人材育成・事業コンサルティングなどの支援を行っています。

【出資先概要】
会社名　：あっと株式会社
WEB　  ：https://kekkan-bijin.jp/
設⽴⽇　：2009年11月2日
所在地　：大阪市中央区今橋2丁目2-17今川ビル3階
代表者　：代表取締役　武野　團

【会社情報】
会社名　：フューチャーベンチャーキャピタル株式会社
WEB　  ：https://www.fvc.co.jp/
設⽴⽇　：1998年9月
所在地　：京都市中京区烏丸通錦小路上ル手洗水町 659 番地 烏丸中央ビル
代表者　：代表取締役社長 　松本　直人