微細藻類ユーグレナ含有飲料の継続摂取が、幼児のアトピー性皮膚炎症状を軽減させることを示唆する研究成果を確認

株式会社ユーグレナのプレスリリース

 株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、代表取締役社長:出雲 充)は、アトピー性皮膚炎症状をもつ幼児が微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ、以下「ユーグレナ」)を含む飲料を継続的に摂取することで、アトピー性皮膚炎の症状が軽減される可能性を示唆する研究成果を確認したことをお知らせします。なお、今回の研究成果は、2021年7月3日~4日に開催された第75回日本栄養・食糧学会大会※1で発表しました。
※1 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止のため、オンライン開催となりましたhttps://www2.aeplan.co.jp/jsfns2021/index.html

■研究の目的
 近年、アトピー性皮膚炎の発症数が増加している中で、特に幼少期において、幼児の服薬に対する保護者の懸念などから、普段の食事によるアトピー性皮膚炎症状の緩和・予防が期待されています。これまでに、ユーグレナの貯蔵多糖であるパラミロン(β-1,3-グルカン)の摂取により、成人のアトピー性皮膚炎患者において、アトピー性皮膚炎の重症度を表す血中TARC値が低減し、医師所見が改善したことが明らかになっています※2。
 本研究では、アトピー性皮膚炎の症状をもつ幼児を対象に、ユーグレナ1,000mg含有飲料の摂取と、医師等によるアトピー性皮膚炎症状の評価および排便、睡眠に関する評価を行いました。
※2 アンチエイジング医学―日本抗加齢医学会雑誌 2015年10月号

■研究内容と結果
 本研究では、アトピー性皮膚炎の症状をもつ幼児(1~5歳、男子7名、女子5名)を対象に、ユーグレナ1,000mg含有飲料の摂取開始前(摂取0週間後)、摂取6週間後、摂取12週間後の3つのタイミングで、幼児のアトピー性皮膚炎症状に関する評価を行いました(調査期間:2020年9月~12月)。

ユーグレナ含有飲料の継続摂取が、幼児のアトピー性皮膚炎の症状を軽減することが示唆されました
 幼児が1日1,000mgのユーグレナ含有飲料を摂取することによる試験期間中の有害事象は報告されず、本研究対象の幼児において安全に摂取できることが確認されました。
 研究の結果、ユーグレナ含有飲料の摂取6週間後、摂取12週間後において、医師がアトピー性皮膚炎の重症度を評価するSCORAD(Severity Scoring of Atopic Dermatitis)の合計スコアが有意に減少しました(図1)。また、ユーグレナ含有飲料の摂取12週間後において、子どものアトピー性皮膚炎患者のQOL(Quality Of Life=生活の質)を評価するCDLQI(The Children’s Dermatology Life Quality Index)の合計スコアが有意に減少しました(図2)。

 さらに、ユーグレナ含有飲料の摂取6週間後において、アトピー性皮膚炎患者の保護者のQOLや負担を評価するQP9(Quality of life in Primary Care givers of children with Atopic Dermatitis shortened to 9 questions)の下位尺度スコア(疲労症状、アトピー性皮膚炎に関する心配)が有意に減少しました(図3、図4)。

 本研究では、ユーグレナ含有飲料の継続摂取が、幼児の排便回数の増加に寄与する※3可能性や、熟眠度の指標とされる脳波のパワー値の増加に寄与する※4可能性なども明らかになりました。
※3 -1~0週(摂取前)と比較して、摂取0~6週、摂取6~12週に1日の排便回数が有意に増加しました
※4 睡眠時の脳波を測定したところ、摂取12週間後に、熟眠度の指標とされるデルタ波パワー値が有意に増加しました

 本研究の結果から、ユーグレナを含む飲料を継続的に摂取することで、幼児のアトピー性皮膚炎の症状を軽減させ、アトピー性皮膚炎の子どもをもつ保護者の負担を軽減させる可能性が示されました。また、排便や睡眠をよりよい状態にする可能性も示されました。
 今後も当社では、微細藻類ユーグレナおよびその含有成分の健康食品、医療分野等での利活用や食材としての付加価値向上を目指し、研究開発を行っていきます。

■ユーグレナ ヘルスケア・ラボ https://www.euglab.jp/
ユーグレナ及び各種素材の健康機能情報や最新の研究成果について情報発信するWebサイトです。

<微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)について>
 ユーグレナは、ワカメや昆布、クロレラと同じ藻の一種で、動物と植物の両方の特徴を持っており、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、不飽和脂肪酸など59種類の栄養素をバランスよく含んでいます。なお、ユーグレナ特有の成分でβ-グルカンの一種であるパラミロンは、近年機能性についての研究が進み、食品や化粧品などのヘルスケア分野などでの活用が期待されています。ユーグレナが含まれる「からだにユーグレナ」シリーズは、「栄養不足」「心身の疲労」「免疫力低下」の相互関係の事実をとらえ、健康の基盤を妨げる複合的要因に着目しています。健康の基盤を妨げる要因に左右されずに、からだが本来持つ“つくる・はたらく・まもる”のサイクルを保ち、よりよい状態へ高めることで、一時的ではなく、持続的な健康を叶えることが大切と考えています。

<株式会社ユーグレナについて>
 2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功。微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活用した食品、化粧品等の開発・販売のほか、バイオ燃料の生産に向けた研究、遺伝子解析サービスの提供を行っています。また、2014年より行っている、バングラデシュの子どもたちに豊富な栄養素を持つユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナGENKIプログラム」の対象商品を、2019年4月より化粧品を含む全グループ商品に拡大。2012年12月東証マザーズに上場。2014年12月に東証一部市場変更。「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」をユーグレナ・フィロソフィーと定義し、事業を展開。https://euglena.jp 

 

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