オムロンヘルスケアのプレスリリース
オムロングループは、2022年3月に新たな長期ビジョン「Shaping the Future 2030」(以下:SF2030)を発表しました。このビジョンのもと、オムロン ヘルスケア株式会社 (本社:京都府向日市、代表取締役社長:荻野 勲、以下、当社)は、ヘルスケア事業の長期ビジョンを「Going for ZERO 予防医療で世界を健康に」とし、社会や人々の期待に応える新たなデバイスやサービスをグローバルで創出していきます。
■オムロン ヘルスケア長期ビジョン「Going for ZERO 予防医療で世界を健康に」の概要
当社は今まで培ってきたセンシング技術と医療分野での知見を活かし、世界の死亡原因の上位を占める循環器疾患や、新興国を中心に患者数が増えている呼吸器疾患、日常生活に大きな影響を与える痛みの分野に注力し、長期ビジョンの達成を目指します。
1.循環器事業:「脳・心血管疾患イベントゼロ」
高血圧患者は世界に約10億人、日本には約4,300万人いるといわれています。高血圧は症状がないまま進行し、脳卒中や心不全などの脳・心血管疾患(イベント)を引き起こすといわれています。当社は、1973年に血圧計1号機を開発して以降、グローバルで誰もが簡単に正しく測定できる血圧計の販売や、家庭での血圧測定を促す啓発活動を実施してきました。2021年には血圧計のグローバル累計販売台数が3億台に達しました。このように家庭での血圧測定は浸透しつつありますが、脳・心血管疾患による死亡者数、要介護者数は増加しています。
当社は循環器事業領域におけるビジョン実現にさらに近づくために、これまで注力してきた「高血圧の早期発見」に加え、心電計付き上腕式血圧計の開発や心電図解析サービスをグローバル展開し、「心房細動の早期発見・再発防止」まで事業領域を拡大します。また、高血圧や心房細動を誘引するといわれる生活習慣病の早期発見や改善を支援する新デバイスやサービスの創出、AIを活用したアルゴリズム開発によるイベントの予兆検知に取り組み、予防医療の仕組みを構築していきます。
グローバルでのさらなる事業拡大にも注力していきます。高血圧や慢性疾患患者数が増加傾向にある中国では医師や医療機関との連携を強め、MMCヘルスコンビニ*1など医療と家庭を結ぶサービスを強化します。インドでは当社商品を体験できる施設を増やして家庭血圧の普及を促進するとともに、現地の病院やパートナ企業との協業により血圧や心電モニタリングサービスなどの新規事業も創出していきます。
*1糖尿病関連の簡易検査や健康チェックを薬局で行える仕組み
2.呼吸器事業:「呼吸器疾患増悪ゼロ」
呼吸器事業では、より多くの人々の呼吸器疾患の改善に貢献するため、喘息に加えCOPD*2を対象とした事業を展開します。呼吸器疾患は、新興国を中心に患者数が拡大しています。また、診断基準が標準化されていなために診断が困難な場合もあります。当社は、医療体制が十分に整っていない国を対象に、呼吸器疾患の診断と治療をサポートする機器を普及していきます。また、医療費が高騰する先進国を中心に、治療・症状管理を支援するサービスの普及を促進し、医師に加えて、患者とその家族の負担解消にも取り組みます。
*2COPD(慢性閉塞性肺疾患)
3.ペインマネジメント事業:「慢性痛による日常活動制限ゼロ」
ペインマネジメント事業では、「TENS(電気治療)新技術による新たなデバイス開発」と「運動療法支援サービス」にチャレンジします。痛みを恐れず自分らしい日常を送る人を一人でも多く増やしていきます。
当社の企業ミッション「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」は、今もこれからも変わらぬ私たちの想いです。SF2030のもと掲げたビジョン「Going for ZERO 予防医療で世界を健康に」の実現に向けて、慢性疾患予防・治療に欠かせない存在になることを目指し、社会的課題の解決に挑戦し続けます。
■オムロンヘルスケアの長期ビジョン動画
世界中で「Going for ZERO」が実現した未来の社会や人々の暮らしを描きました。
動画URL:https://youtu.be/6cv9Le-6c0I
■オムロンヘルスケアの長期ビジョンページ
4月1日より当社の公式サイト内に「SF2030」紹介ページを公開。
https://www.healthcare.omron.co.jp