Quintis Sandalwoodが明かす、オーストラリアとインド:2つのサンダルウッドの違い

Quintis Sandalwood Pty Ltd.のプレスリリース

力強い香り、古くからの癒し -サンダルウッドは 文化と歴史に深く根付いた希少な天然成分です。

サンダルウッドはビャクダン属(Santalum)で、これまでに世界で15種類以上の種が発見されています。中には、何十年もとても強い香りを持続する心材(ハートウッド)を作るものもあります。インディアンサンダルウッド(Santalum album)とオーストラリアンサンダルウッド(Santalum spicatumまたは Fusanus spicatus)は、最も需要の高い品種であると考えられています。

心材にはサンダルウッドの癒しと香りの特性があります。これは2つの主要化合物、α-サンタロールとβ-サンタロールによるものです。この2つの化合物は、心を静め、肌に栄養を与えて保護する働きがあることが実証され、それらの濃度は種により異なります。

Quintis Sandalwood(https://quintis.com.au/products/oil/)でプロダクトマネージャーを務めるダニューシュカ・へティアラチチ(Dhanushka Hettiarachchi)博士が、インディアンサンダルウッドとオーストラリアンサンダルウッドの違いと、それぞれの種がフレグランス、アロマセラピー、化粧品業界にもたらす主な利点をご説明します。

インディアンサンダルウッド:キング・オブ・ウッズ(森の王) 
他のサンダルウッドと比べてインディアンサンダルウッドが大きく異なる点は、α-サンタロールとβ-サンタロールの濃度が70~90%と最も高いことです。α-サンタロールはオイルが持つ治癒効果に関与していて、β-サンタロールは、インディアンサンダルウッドの特性である美しい香りをもたらします。これによって、インディアンサンダルウッドは「キング・オブ・ウッズ(森の王)」として知られるようになりました。甘く、クリーミーでウッディな香りや、「Liquid gold(黄金の液体)」とも呼ばれる無色から黄金色の透明で、やや粘性のある液体が特徴です。

インディアンサンダルウッドの原産地は南インド、スリランカ、東ティモール、インドネシアです。Quintisが1999年に世界初のインディアンサンダルウッド農園の1つを開いたことにより、オーストラリア北部でも栽培されています。インディアンサンダルウッドは長く崇拝されてきた歴史がありますが、時には困難にさらされることもありました。 

1990年代初期には違法取引や過剰な伐採が原因で個体数が激減し、1998年には国際自然保護連合(IUCN)によって危急種に指定されました。しかし現在、オーストラリア北部のQuintisが所有する農園では、12,000haの広さに、550万本が栽培されているため、供給量が大きく増えました。

より信頼性の高い供給により、原材料としての需要が再び増加し、インディアンサンダルウッドのオイルと粉末は、美容やパーソナルケアの分野にさまざまな用途を提供しています。スキンケアにおいては優れた天然の多目的成分として、老化の兆しを減らし、環境汚染や紫外線/ブルーライトから肌を保護するほか、肌を明るく滑らかにする効果が実証されています。 

Quintisが委託した査読済みのある研究(https://www.mdpi.com/2079-9284/8/2/53)で、インディアンサンダルウッドオイルは、 脂溶性の抗酸化物質であるビタミンE(α-トコフェロール)よりも強い抗酸化作用があることがわかりました。研究によると、環境ストレスにさらされるとインディアンサンダルウッドオイルは活性酸素種(ROS)を30~40%減少します。これは、ビタミンEによる減少より優れています。

香水の分野では、インディアンサンダルウッドは柔らかくウッディなベースノートに由来する繊細な香りによって、サンダルウッドの中で最も高い需要を得ています。香りの組成に深みと複雑さを与え、そしてもちろん持続性をもたらし、フローラル、スパイス、ムスク、アンバーなど大半の香りのタイプを補完するため、香水の保留剤として理想的です。コロナ禍、多くのブランドが懐かしい香りを求める中、サンダルウッドはフレグランス業界で歴史的な存在感を示しています。インディアンサンダルウッドの比類のない温かく豊かで、クリーミーでウッディな香りがフレグランス業界に復活しました。

オーストラリアンサンダルウッド:自然のままの必需品
インディアンサンダルウッドが「王」なら、オーストラリアンサンダルウッドは「王子」でしょう。

その名前が示す通り、オーストラリアンサンダルウッドの原産地は、オーストラリア南西部の半乾燥地帯です。ヌーンガー(Noongar), ヤマジー(Yamatji)、マルトゥ(Martu)といった西オーストラリア州の先住民族は、何世紀にもわたりサンダルウッドのメディカルな効能を利用してきました。

サンダルウッドはヌーンガーの言葉で「wolgol」または「uilarac」と呼ばれ、その実はさまざまな用途に利用でき、高く評価されています。(ヌーンガーの)長老は皮膚の疾患や傷、関節痛に効果のある活性成分を放出するために実を噛んでペーストを作ります。また、木材を燃やすと天然の蚊よけになりました。 

オーストラリアンサンダルウッドが主に生息する西オーストラリア州の荒野はオーストラリアの森林製品委員会(FPC)が管理しています。同州には農場も多くあります。Quintisがオーストラリアンサンダルウッドを2つの経路から調達しています。FPCは再生計画の一環としてオーストラリアンサンダルウッド原生種の保全、伐採、植林を規制しており、この樹木が将来も確実に生き続けるように、毎年500万以上の種子が約20,000haの土地に散布されています。 

その特性に目を向けると、オーストラリアンサンダルウッドには20~40%のサンタロールが含まれており、α-サンタロールとβ-サンタロールの含有量が低いことが、インディアンサンダルウッドとオーストラリアンサンダルウッドの大きな違いで、インディアンサンダルウッドの需要が高い理由の1つです。 

近年、オーストラリアンサンダルウッドオイルは、多くの高級な香水に使われています。インディアンサンダルウッドと同様のクラシックでウッディなベースノートを維持しつつ、オーストラリアンサンダルウッドはインディアンサンダルウッドよりもグリーンでフレッシュなトップノートを備え、異なる香りを提供します。しばしば、より生っぽく、土(アーシー)のようで、シャープと描写されます。こうした理由から、フレグランス業界では現在も人気が高く、インディアンサンダルウッドとは異なる香りを提供しています。 

インディアンサンダルウッドとオーストラリアンサンダルウッドは、どちらも歴史的に長く使用されており、それぞれに独自の香りと効果があり、フレグランス、アロマセラピー、化粧品の業界でさまざまな度合いで使用されています。サンダルウッドの可能性はまだ 完全に解き放たれていません。インディアンサンダルウッドの効能に焦点を当てた今後の研究は、聖なる言葉や、最近の研究で得られる同様の結果から「サンダルウッドは真の天然ウェルネス成分」だということに私たちはうなづくことができるでしょう。

 
Quintis Sandalwoodについて 

Quintis Sandalwood Pty Ltd. (オーストラリア)は、プレミアムでサスティナブルなインディアンおよびオーストラリアンサンダルウッド原料を供給する世界的なリーダーです。  

インドでの違法な密猟や伐採によって、インディアンサンダルウッドの供給は危機的状況に陥り、1998年には国際自然保護連合 (International Union for Conservation of Nature (IUCN)) の危急種リストに掲載されました。Quintisは過去20年にわたり、インディアンサンダルウッドの倫理的な供給を支持するために、インドでの違法な密猟や伐採に立ち向かってきました。  

1999年に世界で初めて持続可能なインディアンサンダルウッドのプランテーションを設立し、現在はオーストラリア北部に広さ12,000ヘクタール以上、550万本以上のインディアンサンダルウッドのプランテーションを所有・管理しています。  

Quintisは、プレミアムなインディアンサンダルウッドおよびオーストラリアンサンダルウッドの世界有数のサプライヤーとして、世界的に高品質で安定性があると認められた精油、木材、チップ、パウダーを、フレグランス、化粧品、アロマテラピー、線香、中国伝統医学などの業界トップブランドに提供しています。 

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