キメ細かな泡をもっと長持ちさせたい!

物産フードサイエンス株式会社のプレスリリース

 

物産フードサイエンス株式会社(東京都千代田区大手町、代表取締役社長:梅田 明人 http://www.bfsci.co.jp/)は、糖アルコールの一種である加水分解水添デンプンの泡への知見を明らかにしました。(特許出願中:特願 2021-135068)

【キメ細かい濃密な泡を実現】

私たちの生活の中には泡に関する化粧品が数多く存在し、洗顔料・ボディソープ・ハンドソープ・シャンプーなど多岐に渡ります。泡を利用することによって肌や髪への摩擦負担の軽減、使用感の向上、また小さなお子様でも洗いやすく成分が行き届きやすくなるなどの効果が挙げられます。昨今では泡を訴求した製品も増えており、泡への関心が高まっていると言えます。

<泡質評価試験>

アミノ酸系界面活性剤5%対し、加水分解水添デンプン(無添加又は5%添加)、水 残余 (wt.%) を溶解し、ポンプフォーマーを用いて2回 / 秒の速度で泡を吐出した。23±1℃の環境下でマイクロスコープにて泡の観察を実施した(測定倍率100倍)。

図1 泡質評価試験 泡吐出直後のマイクロスコープ画像(左から、多価アルコール無添加、加水分解水添デンプン使用)図1 泡質評価試験 泡吐出直後のマイクロスコープ画像(左から、多価アルコール無添加、加水分解水添デンプン使用)

 

加水分解水添デンプンを使用した泡は約250μm以下のものが多く、泡のキメ細かさが確認された。一方で加水分解水添デンプンを無添加の泡は約250μm以上の大きな泡が多く、また1つ1つの泡の大きさが異なっていた。

このように、糖アルコールである加水分解水添デンプン*1を使用することで泡のキメ細かさを向上することが出来ます。
*1 加水分解水添デンプンを含むすべての原料で効果が示唆された訳ではありません。特定の分子量域を含む原料で効果が確認されました。

<泡の安定性評価試験>
 

上記の泡質評価試験と同配合の検体を用い、ポンプフォーマーを使用して2回 / 秒の速度でメモリ付きガラス容器に泡を7g吐出した。泡の吐出後5分~30分まで5分ごとに排液量を測定した。吐出した泡は経時変化とともに液体に戻り、排液として排出される液体の量を測定することで泡の安定性評価とした。

図2-1 泡の安定性評価試験 排液量の測定図2-1 泡の安定性評価試験 排液量の測定

図2-2 排液量の測定 吐出5分後の泡写真(左から、多価アルコール無添加、加水分解水添デンプン使用)図2-2 排液量の測定 吐出5分後の泡写真(左から、多価アルコール無添加、加水分解水添デンプン使用)

図2-1より加水分解水添デンプン無添加の場合は吐出5分後から40%以上の泡が、吐出30分で70%以上の泡が液体に戻ることが確認された。加水分解水添デンプン使用の場合は吐出5分後から排液量が抑えられ、経時的に見ても泡を維持することが出来ていた。また、吐出5分後時点の泡写真を図2-2に示した。加水分解水添デンプン使用により排液量を抑え、泡を維持できていることが確認された。

このように、加水分解水添デンプンを配合することで泡のキメ細かさの向上と泡の安定性向上を両立することが可能となり、良質な泡を作り出すことが出来ます。

 

【加水分解水添デンプンとは?】  

 

デンプン由来の加水分解デンプンに水素を付加(水添)して得られる糖アルコールの一種であり、単糖及び多糖の糖アルコール混合物の総称です。化学的に反応性の高い還元末端を水添により反応性の低いアルコール基に変換しており、他原料との化学的反応を起こしにくい原料といえます。
 

 

加水分解水添デンプンの各種技術データ等、さらに詳細な情報は弊社ホームページよりご覧いただけます。

 

https://rd.bfsci.co.jp/rtheme/1489/

【本ニュースリリースに関するお問い合わせ先】
物産フードサイエンス株式会社 営業部
[東京]TEL:03-6202-2132 [大阪]TEL:06-6226-2791
Mail:info@bfsci.co.jp

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