世界初のグローバル調査で、ヘルスインクルーシビティ(健康における包括性)が進んでいる国ほど人々が健康で長生きする可能性が高いことが判明

グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン株式会社のプレスリリース

‘ヘルスインクルーシビティ’を優先させること―すなわち、社会のすべての人々が健康でいられる機会が与えられていること―に成功した国に住む人々は、より長く健康な生活を送る可能性が高いとされています。このことは、本日発表された世界初のグローバル調査の結果から明らかになりました。

• 各国のヘルスインクルーシビティ(健康における包括性)を評価するという意味で初めてのグローバルベンチマーク
• 第1回目の指標では、英国がトップで、オーストラリア、フランス、ドイツ、スウェーデンがそれに続く
• スコアが最も高かった国々では、国民や地域社会が自らの健康を管理できるよう、教育、ツール、サービスを提供している
• 国の豊かさや医療費がヘルスインクルーシビティが進んでいることを保証するわけではない

 コンシューマーヘルスケア分野の世界的リーダーであるHaleon(ヘイリオン)の委託を受け、Economist Impactの研究者が考案した第1回目のヘルスインクルーシビティ インデックス(Health Inclusivity Index – HII)では、包括的な医療制度、プロセス、政策の有無、カバー率、有効性についての基準に従い、40カ国の評価が行われています。

この指標により、国家政策やプログラムレベルで最も包括的なヘルスケア・アプローチを採用しているのは英国であり、オーストラリア、フランス、ドイツ、スウェーデンがそれに僅差で続くことがわかりました。その他、上位10カ国には、韓国、カナダ、イスラエル、タイ、スイスなどが入っています。

ヘルスインクルーシビティのスコアが最も低かった国は、インド、ホンジュラス、エジプト、アルジェリア、バングラデシュでした。

この指標は、政府・行政や政策立案者などが、特に社会的に弱い立場の人々や社会から取り残された人々、地域社会を対象として、健康格差に対処し、インクルージョンを促進するために利用できる手段を示すものとなります。この指標は、結果の差というよりはむしろヘルスインクルーシビティについてのアプローチを評価するものであるため、国によっては、人々の体験から政策と実施状況のギャップが明らかになる可能性があります。

この指標によると、国の豊かさや医療費がヘルスインクルーシビティが進んでいることを保証するわけではないとされています。ユニバーサル・ヘルス・カバレッジは必要ですが、それだけではインクルーシビティを保証するには不十分です。

総合スコアが最も高い国々には、個人にも地域社会にも自らの健康を管理するために必要なツールが備わっています。上位10カ国のうち8カ国が、「人々と地域社会のエンパワーメント(主体性)」の評価基準で最高スコアを達成しており、国民が自らの健康を積極的に管理できるよう、ヘルスリテラシー・プログラムや地域社会に対する支援活動などが実施されています。

Haleonの最高経営責任者(CEO)であるブライアン・マクナマラは次のように述べています。

「誰もが健康に暮らす機会に恵まれなければなりません。一方、何百万人もの人々の前に、依然として障壁が立ちはだかっています。第1回目のヘルスインクルーシビティ インデックスでは、社会的に弱い立場の人々や社会から取り残された人々が、日々の健康のための機会から遠ざかり、その恩恵を受けられない原因となった障壁が明らかになりました。

問題意識を高め、グローバルベンチマークを作成することは、健康格差に対処する上で極めて重要な第一歩となります。これは単なるスタートに過ぎません。Haleonは、業界、政府・行政、学術研究機関、その他の医療関係者と協力し、ヘルスインクルーシビティを進めるために取り組んでいます。この活動は、年間数百万人の人々が日々の健康のための機会に恵まれるようにするという当社の取り組みの一部であり、2025年までには年間5,000万人がその力をつけることを目指しています」

ヘルスインクルーシビティのスコアで上位にランクされた12カ国のうち9カ国が、健康寿命のスコアでも上位となっています。このことは、ヘルスケアに対し包括的なアプローチを行えば、人々が人生の大部分を健康に過ごせる可能性があることを示唆しています。

政策立案者にとって、この結果は、ヘルスインクルーシビティが果たすべき重要な役割を明らかにするものとなりました。多くの国で、平均寿命の伸びに健康が追いつかないという連鎖的な課題に直面しています。その結果、人生の長い期間にわたって不健康な状態となり、個人のウェルビーイング(幸福度)に影響を及ぼすと同時に、すでに負荷の大きな状況にある医療制度にさらなる圧力をかけています。

調査対象国の半数に、オーラルヘルスケアを促進するための戦略、政策、行動計画がありませんでした。多数の疾患や健康状態が口腔衛生の悪化と関連していることから、この指標では、例えばブラジルで行われているような、オーラルヘルスケアへの支援をユニバーサル・ヘルス・カバレッジの中に積極的に取り入れることを推奨しています。

University College Londonの医療人類学教授であり、Economist Impactによるヘルスインクルーシビティ インデックスの主任アドバイザーの1人でもあるデビット・ネイピアは次のように述べています。

「この指標は、健康な状態になったり、健康が失われたりすることが正式な医療セクターの外で多いという事実を正しく評価しています。また、これまでデータの入手が困難であったために、その重要性がほぼ評価されてこなかった領域において、極めて重要なデータがまとめられています。『人々と地域社会のエンパワーメント(主体性)』に関する指標は、この指標の中でも最も重要な要素であることが明らかになるだろうと考えています。なぜなら、個人や地域社会が自らの健康を管理できるようになれば、他の方法では思いつかなかった、あるいは実現は不可能だと考えられていた選択肢が得られるため、資金不足の国であっても進歩を遂げられるようになるからです」

Economist Impact保健政策部門のグローバル・プラクティス・リーダーであるデイビッド・ハンフリーズは次のように付け加えています。

「Haleonと協力し、この種の指標としては初のヘルスインクルーシビティ インデックスを立ち上げたことを、当社としても非常にうれしく思います。パンデミックによる健康の公平性に対する関心の高まりが、このツールの原動力となっています。その目的は、健康上の成果を改善し、その公平性を保つために、各国がどのような手段を講じられるかを特定し、政策立案者や提唱者の支援を行うことにあります。 

この指標はカバー率という点で意欲的です。健康の社会的決定要因、あらゆる政策で扱われる健康、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ、文化的な行動特性、個人の主体性、地域社会のエンパワーメントといった概念を結びつけているからです。今後数年間にわたり、この指標の幅や範囲を拡大するとともに、その結果を活用して意味のある変化を促し、それを評価していくことを楽しみにしています」

ヘルスインクルーシビティ インデックスについて、グローバル調査で得られた知見はこちら(https://impact.economist.com/projects/health-inclusivity-index)からご覧いただけます。 

Haleonについて
Haleon(LSE / NYSE: HLN)は、コンシューマーヘルス分野における世界的リーダーであり、世界中で何百万人もの消費者から信頼されている数多くのブランドを展開しています。当グループは170の市場にて22,000人以上の従業員を擁し、「Deliver better everyday health with humanity(もっと健康に、ずっと寄りそって)」というパーパスの実現を目指しています。Haleonの製品ポートフォリオは、「オーラルヘルスケア」、「疼痛緩和」、「呼吸器領域」、「消化器領域」、そして「各種ビタミンやミネラルなどのサプリメント(VMS)」の5つの主要カテゴリーで構成されています。Advil*、Sensodyne(日本での製品名 シュミテクト)、Panadol*、Voltaren、Theraflu*、Otrivin*、Polident、parodontax(日本での製品名 カムテクト)、Centrum*などの歴史あるブランドは、信頼されるサイエンス、イノベーション、そして人への深い理解の上に築かれています。
*詳細については、www.haleon.comをご覧ください。

* 日本未発売ブランド

編集注記:
指標について:
第1回目のヘルスインクルーシビティ インデックス(Health Inclusivity Index – HII)は、ヘルスインクルーシビティを評価する新たなグローバル基準を定めたものであり、Economist Impactでは、「人々や地域社会が身体的・精神的健康を増進して充実した生活を送ることを妨げる、個人的、社会的、文化的、政治的な障壁を取り除くプロセス」と定義しています。

初年度は40カ国からスタートしたこのグローバルベンチマークは、今後2年間でその対象国が80カ国となるよう、引き続き、進化・拡大していく予定です。

ヘルスインクルーシビティ インデックス スコア:

調査結果の詳細:
本指標では、ヘルスインクルーシビティは、国の豊かさ(1人当たりのGDPベース)や医療に関するGDP支出よりも複雑であると結論付けています。例えば、タイは、医療に関するGDP支出が比較的少ないにもかかわらず、予想を上回り、指標では9位にランクインしました。アラブ首長国連邦などの他の国は、1人当たりのGDPを考えると、予想よりも低いスコアとなりました。

タイの順位が高かったことで、ヘルスインクルーシビティを促進する上で、地域社会、文化、教育が、豊富な財源よりも大きな影響を与える可能性があることが浮き彫りになりました。実際、ヘルスインクルーシビティに対しては、国の正式な医療制度以外で全体的アプローチを行う必要があるということが、今回の報告から得られた重要な所見です。このことは、タイで行われている、地域社会支援活動プログラムに社会的に弱い立場の人々のグループを積極的に参加させ、ヘルスリテラシーや健康教育に重点を置く取り組みが、「人々と地域社会のエンパワーメント(主体性)」の評価で好成績となったことからも明らかです。

Haleonとヘルスインクルーシビティについて:
Haleonが掲げる社会的影響の達成目標は、年間数百万人の人々が日々の健康を増進させる機会にもっと恵まれるようにすることであり、2025年までには年間5,000万人がその力をつけることを目指しています。

Haleonでは、ヘルスインクルーシビティの主な障壁となる3つを特定しました。当社はこれらに対処する上で有利な立場にあります。その3つは以下の通りです:

・ヘルスリテラシー
・ヘルスケアへのアクセス、手の届きやすさ
・先入観および偏見

これらの障壁に対処するため、Haleonは目的のあるブランドとサービスを通じて変化を促し、セルフケアを強化し、ポジティブな変化を起こすために何が必要かを理解できるよう、研究やデータに投資しております。ヘルスインクルーシビティ インデックスはその代表例です。

ヘルスインクルーシビティの障壁を取り除くためのHaleonが行っている取り組みの事例として、以下があげられます:

ヘルスリテラシー:
Actions to Breathe Cleaner(ABC)とNational Schools Programme:

Otrivin(鼻噴霧用スプレー製剤、日本未発売ブランド)はNational Schools Partnershipと提携し、カリキュラムと連動した教材を用いて、大気汚染とその影響、大気汚染に対して何ができるかについて教育しています。

ヘルスケアへのアクセス、手の届きやすさ:
Voltarenの開けやすいキャップ

米国をはじめとして世界中で販売されている新しい「開けやすい」キャップは、Voltarenゲルで採用されており、その革新性に対してアワードを受賞しています。このキャップは、関節痛に苦しむユーザーにとって、ベストインクラスの、包括的かつ利用しやすいパッケージとなるよう設計されています(本キャップ採用製品は、日本未発売)。

先入観および偏見:
Theraflu Rest & Recovery Fund

多くの世帯が1日でも無給の病欠をすることは経済的に厳しい状態にあります。米国では、Theraflu(感冒薬、日本未発売ブランド)がGood+Foundationと提携し、15万ドルのマイクログラント基金を設立しました。これは、無給となった病欠1,000日分の賃金損失を相殺し、予期せぬ軽度の病気のために1日休みを取って静養し回復するということが、経済的にも物理的にも難しい状況にある親の支援を行うことを目的としたものです。

この資料は、Haleon(ヘイリオン)が2022年10月11日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。詳細はhaleon.comをご参照ください。

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