浅井ゲルマニウム研究所のプレスリリース
報道関係者各位
アサイゲルマニウム®(有機ゲルマニウム)が、
インフラマソームの活性化を抑制し、過剰な炎症を抑制することを確認
~動脈硬化などの炎症性疾患予防への応用に期待~
株式会社浅井ゲルマニウム研究所(代表取締役:志柿松作、以下弊社)の研究チームは、食品・化粧品原料であるアサイゲルマニウム®(有機ゲルマニウム化合物)が、炎症シグナルの司令塔であるインフラマソームの活性化を抑え、過剰な炎症を抑制することを確認しました。これにより、動脈硬化や肝硬変、2型糖尿病の予防等、インフラマソームに関連する多くの炎症性疾患への応用が期待されます。
本研究は、2022年11月、査読付き国際科学ジャーナル誌『International Journal of Molecular Sciences』に掲載され、高い評価を得ました。
■研究背景
1.「ATP」とアサイゲルマニウム®の相互作用
全ての生物の細胞内には、エネルギー分子のアデノシン三リン酸(ATP)が存在します。何らかのダメージによりATPが細胞外に放出されると、細胞が攻撃されているという危険信号(Danger Signal)となり、タンパク質複合体のインフラマソームを活性化し、炎症反応を引き起こすことが明らかにされています。
弊社では、2015年にアサイゲルマニウム®がATPと相互作用(錯体形成)する※1ことを発表しており、このメカニズムを介して炎症反応の抑制に働くと考え、さらなる研究を進めました。
※1;本リリースでは、物質名を「アサイゲルマニウム®」に統一しておりますが、生体内(実験)では、アサイゲルマニウム®の水に溶けた状態である、3-(トリヒドロキシゲルミル)プロパン酸(THGP)が作用します。
2.炎症におけるインフラマソームの役割
ウイルスや細菌に感染した際、細胞外に放出されたATPによって自然免疫細胞内で「インフラマソーム」が活性化し、IL-1βやIL-18といった炎症性サイトカインが分泌されます。これらが免疫細胞等へ働きかけて炎症を起こし、免疫が働きやすい発熱が生じて生体防御に働きます。
通常インフラマソームは一過性の活性を示しますが、何らかの原因により活性が下がらず、免疫細胞の攻撃性が過剰に働くことがあります。COVID-19における、サイトカインストームによる肺炎の重症化もその一つです。その他、高血圧や肥満などの生活習慣病においては、継続的なインフラマソームの活性化によって、動脈硬化や肝硬変、2型糖尿病へとつながることも報告されています。
■研究内容
1.アサイゲルマニウム®による炎症性サイトカイン分泌抑制作用
本研究では、 THP-1細胞(ヒト単球由来細胞株)をマクロファージ様に分化させた細胞を用いて 、ATPおよび細菌の構成成分であるリポポリサッカライド(LPS)で炎症誘導した際のアサイゲルマニウム®の添加による抗炎症効果を検討しました。その結果、インフラマソーム活性の指標であるCaspase-1の活性を抑制することが分かりました(図1)。
活性化したCaspase-1は炎症性サイトカインIL-1βの活性化と分泌に重要な働きをします。アサイゲルマニウム®は、IL-1βの分泌を抑制することも確認されました(図2)。
図1 アサイゲルマニウム®のCaspase-1活性抑制効果
図2 LPS/ATP刺激時におけるアサイゲルマニウム®のIL-1β分泌抑制効果
2.炎症傷害による細胞死をアサイゲルマニウム®が抑制
ATPとLPSで刺激した際、インフラマソームが活性化されることにより、細胞死「パイロトーシス」が引き起こされます。パイロトーシスは細胞膜の崩壊を伴い、細胞内に存在していたATPなどの刺激因子が細胞外に放出されるため、さらなる炎症を引き起こすことが知られています。
ATPとLPSで刺激を与える際にアサイゲルマニウム®を添加することで、パイロトーシスが抑制されることが確認されました(図3)。
(写真の青い蛍光は全ての細胞を、赤い蛍光は死細胞を示しています。)
図3 LPS/ATP刺激によるパイロトーシスに対するアサイゲルマニウム®の抑制効果
3.波及効果・今後の期待
本研究では、アサイゲルマニウム®がATPと相互作用(錯体形成)することにより、細胞への過剰なATP刺激が抑制され、
①Caspase-1の活性化および炎症性サイトカインIL-1βの分泌の抑制
②インフラマソーム誘発(Caspase-1依存性)の細胞死(パイロトーシス)の抑制
が実証されました(図4)。
図4 アサイゲルマニウム®による炎症抑制のメカニズム
インフラマソームは、あらゆる炎症性疾患に関係すると考えられています。中でも「動脈硬化」は、慢性炎症と深く関わっており、「日本人のおよそ5人に1人は、動脈硬化が関連した心臓や脳の病気で亡くなる」※2と言われているほど深刻な問題となっています。
本研究で、アサイゲルマニウム®によるATPを介したインフラマソーム活性抑制作用が確認されました。これにより、アサイゲルマニウム®がインフラマソームの関係する多くの炎症性疾患への対処手段の一つとなることが期待されます。
※2;急性心筋梗塞、その他の虚血性心疾患、脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血などの動脈硬化性疾患による死亡数(「平成29年(2017)人口動態統計(確定数)の概況(厚生労働省)」より日本生活習慣病予防協会が統計)
■原論文情報
タイトル:The Organogermanium Compound 3-(Trihydroxygermyl)Propanoic Acid (THGP) Suppresses Inflammasome Activation Via Complexation with ATP
著者:Junya Azumi et al.
研究機関:Asai Germanium Research Institute Co., Ltd.
Graduate School of Agricultural Science, Tohoku University
掲載誌:Int. J. Mol. Sci. 2022, 23(21), 13364
URL: https://www.mdpi.com/1422-0067/23/21/13364
■参考情報
<アサイゲルマニウム®とは>
アサイゲルマニウム®は、ゲルマニウムインゴットを原料に独自のノウハウで有機合成した水溶性有機ゲルマニウム化合物です。ゲルマニウム原子と酸素原子からなる12員環構造を持つことが特徴で、1967年に創製されて以来、免疫調整作用、鎮痛作用など、基礎研究、安全性研究及び臨床研究等200報以上の論文が報告されています。
開発当初の1970年代から、医薬品用途として開発を進めましたが医薬品には至らず、1998年以降は食品原料として、2002年からは化粧品原料として実績を積み重ねております。
アサイゲルマニウム®は、公益財団法人 日本健康・栄養食品協会の健康食品GMP(原材料)を取得しており、常に一定の品質でつくられています。2019年には国内で唯一、同財団法人の「健康食品の『安全性自主点検』認証登録制度」に食品原料の有機ゲルマニウムとして認証登録※され、有機ゲルマニウムのパイオニアとして確固たる地位を築いています。
※原材料名:アサイゲルマ コード番号 19A001001
<株式会社浅井ゲルマニウム研究所>
浅井ゲルマニウム研究所は、アサイゲルマニウム®の開発者である「浅井一彦」によって1968年に設立されました。「アサイゲルマニウムを人々の健康に役立ててもらいたい」という創業者の理念のもと、地道な研究活動、及び安全性と品質にこだわった生産を行っています。私たちはこれからもアサイゲルマニウム®の研究を通じ、健康に関する新たな価値を創造、提供してまいります。
■お問い合わせ先
本プレスリリースに関するお問い合わせ、取材依頼に関しては下記へお願い申し上げます。
担当者:株式会社浅井ゲルマニウム研究所 企画部 齋藤智基
電話番号:0138-32-0032
メールアドレス:info@asai-ge.co.jp
函館研究所(北海道函館市)
アサイゲルマニウム®(有機ゲルマニウム)が、
インフラマソームの活性化を抑制し、過剰な炎症を抑制することを確認
~動脈硬化などの炎症性疾患予防への応用に期待~
株式会社浅井ゲルマニウム研究所(代表取締役:志柿松作、以下弊社)の研究チームは、食品・化粧品原料であるアサイゲルマニウム®(有機ゲルマニウム化合物)が、炎症シグナルの司令塔であるインフラマソームの活性化を抑え、過剰な炎症を抑制することを確認しました。これにより、動脈硬化や肝硬変、2型糖尿病の予防等、インフラマソームに関連する多くの炎症性疾患への応用が期待されます。
本研究は、2022年11月、査読付き国際科学ジャーナル誌『International Journal of Molecular Sciences』に掲載され、高い評価を得ました。
■研究背景
1.「ATP」とアサイゲルマニウム®の相互作用
全ての生物の細胞内には、エネルギー分子のアデノシン三リン酸(ATP)が存在します。何らかのダメージによりATPが細胞外に放出されると、細胞が攻撃されているという危険信号(Danger Signal)となり、タンパク質複合体のインフラマソームを活性化し、炎症反応を引き起こすことが明らかにされています。
弊社では、2015年にアサイゲルマニウム®がATPと相互作用(錯体形成)する※1ことを発表しており、このメカニズムを介して炎症反応の抑制に働くと考え、さらなる研究を進めました。
※1;本リリースでは、物質名を「アサイゲルマニウム®」に統一しておりますが、生体内(実験)では、アサイゲルマニウム®の水に溶けた状態である、3-(トリヒドロキシゲルミル)プロパン酸(THGP)が作用します。
2.炎症におけるインフラマソームの役割
ウイルスや細菌に感染した際、細胞外に放出されたATPによって自然免疫細胞内で「インフラマソーム」が活性化し、IL-1βやIL-18といった炎症性サイトカインが分泌されます。これらが免疫細胞等へ働きかけて炎症を起こし、免疫が働きやすい発熱が生じて生体防御に働きます。
通常インフラマソームは一過性の活性を示しますが、何らかの原因により活性が下がらず、免疫細胞の攻撃性が過剰に働くことがあります。COVID-19における、サイトカインストームによる肺炎の重症化もその一つです。その他、高血圧や肥満などの生活習慣病においては、継続的なインフラマソームの活性化によって、動脈硬化や肝硬変、2型糖尿病へとつながることも報告されています。
■研究内容
1.アサイゲルマニウム®による炎症性サイトカイン分泌抑制作用
本研究では、 THP-1細胞(ヒト単球由来細胞株)をマクロファージ様に分化させた細胞を用いて 、ATPおよび細菌の構成成分であるリポポリサッカライド(LPS)で炎症誘導した際のアサイゲルマニウム®の添加による抗炎症効果を検討しました。その結果、インフラマソーム活性の指標であるCaspase-1の活性を抑制することが分かりました(図1)。
活性化したCaspase-1は炎症性サイトカインIL-1βの活性化と分泌に重要な働きをします。アサイゲルマニウム®は、IL-1βの分泌を抑制することも確認されました(図2)。
図1 アサイゲルマニウム®のCaspase-1活性抑制効果
図2 LPS/ATP刺激時におけるアサイゲルマニウム®のIL-1β分泌抑制効果
2.炎症傷害による細胞死をアサイゲルマニウム®が抑制
ATPとLPSで刺激した際、インフラマソームが活性化されることにより、細胞死「パイロトーシス」が引き起こされます。パイロトーシスは細胞膜の崩壊を伴い、細胞内に存在していたATPなどの刺激因子が細胞外に放出されるため、さらなる炎症を引き起こすことが知られています。
ATPとLPSで刺激を与える際にアサイゲルマニウム®を添加することで、パイロトーシスが抑制されることが確認されました(図3)。
(写真の青い蛍光は全ての細胞を、赤い蛍光は死細胞を示しています。)
図3 LPS/ATP刺激によるパイロトーシスに対するアサイゲルマニウム®の抑制効果
3.波及効果・今後の期待
本研究では、アサイゲルマニウム®がATPと相互作用(錯体形成)することにより、細胞への過剰なATP刺激が抑制され、
①Caspase-1の活性化および炎症性サイトカインIL-1βの分泌の抑制
②インフラマソーム誘発(Caspase-1依存性)の細胞死(パイロトーシス)の抑制
が実証されました(図4)。
図4 アサイゲルマニウム®による炎症抑制のメカニズム
インフラマソームは、あらゆる炎症性疾患に関係すると考えられています。中でも「動脈硬化」は、慢性炎症と深く関わっており、「日本人のおよそ5人に1人は、動脈硬化が関連した心臓や脳の病気で亡くなる」※2と言われているほど深刻な問題となっています。
本研究で、アサイゲルマニウム®によるATPを介したインフラマソーム活性抑制作用が確認されました。これにより、アサイゲルマニウム®がインフラマソームの関係する多くの炎症性疾患への対処手段の一つとなることが期待されます。
※2;急性心筋梗塞、その他の虚血性心疾患、脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血などの動脈硬化性疾患による死亡数(「平成29年(2017)人口動態統計(確定数)の概況(厚生労働省)」より日本生活習慣病予防協会が統計)
■原論文情報
タイトル:The Organogermanium Compound 3-(Trihydroxygermyl)Propanoic Acid (THGP) Suppresses Inflammasome Activation Via Complexation with ATP
著者:Junya Azumi et al.
研究機関:Asai Germanium Research Institute Co., Ltd.
Graduate School of Agricultural Science, Tohoku University
掲載誌:Int. J. Mol. Sci. 2022, 23(21), 13364
URL: https://www.mdpi.com/1422-0067/23/21/13364
■参考情報
<アサイゲルマニウム®とは>
アサイゲルマニウム®は、ゲルマニウムインゴットを原料に独自のノウハウで有機合成した水溶性有機ゲルマニウム化合物です。ゲルマニウム原子と酸素原子からなる12員環構造を持つことが特徴で、1967年に創製されて以来、免疫調整作用、鎮痛作用など、基礎研究、安全性研究及び臨床研究等200報以上の論文が報告されています。
開発当初の1970年代から、医薬品用途として開発を進めましたが医薬品には至らず、1998年以降は食品原料として、2002年からは化粧品原料として実績を積み重ねております。
アサイゲルマニウム®は、公益財団法人 日本健康・栄養食品協会の健康食品GMP(原材料)を取得しており、常に一定の品質でつくられています。2019年には国内で唯一、同財団法人の「健康食品の『安全性自主点検』認証登録制度」に食品原料の有機ゲルマニウムとして認証登録※され、有機ゲルマニウムのパイオニアとして確固たる地位を築いています。
※原材料名:アサイゲルマ コード番号 19A001001
<株式会社浅井ゲルマニウム研究所>
浅井ゲルマニウム研究所は、アサイゲルマニウム®の開発者である「浅井一彦」によって1968年に設立されました。「アサイゲルマニウムを人々の健康に役立ててもらいたい」という創業者の理念のもと、地道な研究活動、及び安全性と品質にこだわった生産を行っています。私たちはこれからもアサイゲルマニウム®の研究を通じ、健康に関する新たな価値を創造、提供してまいります。
■お問い合わせ先
本プレスリリースに関するお問い合わせ、取材依頼に関しては下記へお願い申し上げます。
担当者:株式会社浅井ゲルマニウム研究所 企画部 齋藤智基
電話番号:0138-32-0032
メールアドレス:info@asai-ge.co.jp
函館研究所(北海道函館市)