株式会社アデランスのプレスリリース
毛髪・美容・健康のウェルネス事業をグローバル展開する株式会社アデランス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 津村 佳宏)は、2022年11月12日(土)~11月13日(日)に開催された「第27回日本臨床毛髪学会学術集会」(会場:ベルサール九段/東京都千代田区)において、アデランス共催のランチョンセミナーで「LEDの毛髪と美容医療への応用:基礎と臨床」と題して研究成果の発表を行いました。
日本臨床毛髪学会は国内外の毛髪・皮膚分野の医師や研究者が一堂に会して研究成果を発表する、日本において最高峰の毛髪関連医学会です。第27回を迎える今回の学術集会は、「A NEW HOPE」をテーマに開催され、アデランスが本学会に共催するのは連続で12回目となります。
会期中の11月13日(日)にアデランス共催のセミナーが実施され、大阪大学大学院医学系研究科 皮膚・毛髪再生医学(アデランス)寄附講座 特任教授の乾 重樹先生が講演し同講座招聘教授、別府ガーデンヒルクリニック くらた医院 院長の倉田 荘太郎先生が座長を務めました。
ご講演中の乾先生(手前)と座長の倉田先生(奥)
乾先生(左)と倉田先生(右)
■アデランスランチョンセミナー 講演概要
座長
大阪大学大学院医学系研究科 皮膚・毛髪再生医学(アデランス)寄附講座 招聘教授
別府ガーデンヒルクリニック くらた医院 院長 倉田 荘太郎先生
演者
大阪大学大学院医学系研究科 皮膚・毛髪再生医学(アデランス)寄附講座
特任教授 乾 重樹先生
演題
LEDの毛髪と美容医療への応用:基礎と臨床
講演内容
演者らは赤色LEDをマウス背部や培養ヒト毛乳頭細胞へ照射する実験から、毛乳頭から誘導されるHGF、VEGF、Leptinを介して成長期が延長することを示してきた。臨床的には男性型および女性型脱毛症に対して赤色LED照射を行い、毛髪数、毛直径、軟毛率の改善効果がわかった。他方、LED照射は美容皮膚科的にも応用されている。そのうち尋常性ざ瘡に対する効果は文献的に複数のRCTで検討されている。
そこで、演者らはその作用メカニズムを解析する目的で、ヒト脂腺細胞を培養し赤色および青色LED照射の影響を検討した。その結果、赤色および青色 LEDが脂腺細胞の増殖と皮脂産生を抑制した。またアンドロゲンで誘導され、ざ瘡の炎症惹起因子のひとつとして知られるIL-6の脂腺細胞における発現を低下させた。このことから複数の経路を介してLEDはざ瘡への効果を示すことが示唆された。LED照射機器は低刺激性で安全な皮膚科的治療機器となることが期待される。
アデランスはトータルヘアソリューションにおけるリーディング企業の使命として、経営理念の一つである「最高の商品」の開発および毛髪関連業界の発展を目指し、機能性人工毛髪や医療用ウィッグの研究開発、育毛・ヘアスカルプケア関連研究、抗がん剤脱毛抑制研究など、産学連携でも毛髪関連の研究を積極的に取り組んでおります。
その産学共同研究の成果を国内外の学会を通じて発信し、また、世界の研究者に研究成果を発表いただくことは、毛髪関連業界の更なる進展となり、ひいては多くの方の髪の悩みの解消に寄与し、当社のCSR(企業の社会的責任)であると考えております。
学会概要
学会名称 :第27回日本臨床毛髪学会学術集会
会 期 :2022年11月12日(土)~11月13日(日)
会 場 :ベルサール九段(東京都千代田区)
会 長 :東京メモリアルクリニック 院長 栁澤 正之先生
※アデランス共催のランチョンセミナーは、11月13日(日)に開催しました。