黒大豆ポリフェノール「クロノケア®」新たな機能性表示食品の届出が受理

フジッコ株式会社のプレスリリース

フジッコ株式会社(本社:神戸市/代表取締役社長執行役員:福井正一)は、「黒大豆ポリフェノール」を機能性関与成分とした「一過性の疲労感や日中の一時的な眠気を軽減」する機能に関する機能性表示食品について消費者庁へ届出を行い、2022年12月5日に受理されました。

 近年、パソコン作業等のデスクワークを長時間続けたことにより生じる精神性疲労を感じる方が増加しています。単調な作業環境下では、疲労とともにおよそ2時間ごとに眠気が出現すると言われています。厚生労働省の令和元年国民健康・栄養調査報告によると、睡眠の質の状況に関して、男女とも約3人に1人が週3回以上「日中の眠気」を感じていると報告されています(図1)。ストレスや疲労を感じている状態は、自律神経の乱れを引き起こします。その結果、疲労感や睡眠の質を低下させ、日中の眠気につながることから、自律神経を整えることが疲労感や日中の眠気の軽減重要と考えられます。

   図1:令和元年国民健康・栄養調査報告「睡眠の質に関する状況」
     (全体5,702名:男性2,667名、女性3,035名を対象)

 

 

 当社は、黒大豆種皮から抽出・精製した機能性素材である、黒大豆ポリフェノール「クロノケア®」を開発し、これまで様々な機能性研究を行ってきました。「クロノケア®」は、ポリフェノールを 58%以上(主成分は低分子プロアントシアニジン)含み、非常に高い抗酸化作用を有します。「クロノケア®」を4週間摂取させたヒト試験において、体内の酸化ストレスを低減して自律神経機能を整え、一過性の疲労感を軽減することが確認されました。また同時に、パソコン作業により増加する一時的な眠気を軽減する作用が認められました。このことから、「クロノケア®」には、自律神経を調節することにより、一過性の疲労感や日中の一時的な眠気を改善する作用があることが示されました。

 今回の機能性表示食品の届出は、黒大豆ポリフェノールによる「一過性の疲労感や日中の一時的な眠気を軽減」する機能の研究成果をまとめたSR(システマティックレビュー)を作成し、消費者庁への届出を行ったものです。「一過性の疲労」と「日中の一時的な眠気」の軽減の2つの機能が確認された成分を含む機能性表示食品は、人々のQOLの改善および労働生産性の向上が期待できます。今後は、本機能性を活用した自社の新たな機能性表示食品の開発や、機能性食品原料として、飲料やサプリメント等の素材販売を進めていく予定です。

【機能性表示の届出内容】
届出番号
:H647
届出表示 :本品には黒大豆ポリフェノールが含まれます。黒大豆ポリフェノールには日常生活により生じる、一過性の疲労感や日中の一時的な眠気を軽減する機能があることが報告されています。
機能性関与成分 :黒大豆ポリフェノール 58mg (「クロノケア®」100mg)
公開日 :2022年12月5日

 

【届出の概要】届出様式Ⅰより抜粋
 疲労の原因は過活動状態の継続により生じる酸化ストレスであり、体内の酸化ストレスにより細胞が傷つけられることで疲労を感じる。また、酸化ストレスは自律神経の乱れを引き起こす。自律神経が乱れて副交感神経の働きが悪くなると、休息時においても疲労の回復が遅くなる。黒大豆ポリフェノールは高い抗酸化作用を有することから、酸化ストレスを抑制し、疲労による症状を軽減する機能が期待できると考えられる。
 採用論文において、20~65歳の健常な男女に対して、黒大豆ポリフェノール58mg/日を4週間摂取させた結果、プラセボ摂取群と比較し、日常生活により生じる、一過性の疲労感や日中の一時的な眠気を軽減することが示された。本レビューにより、黒大豆ポリフェノール58mg/日を経口摂取することにより、日常生活により生じる、一過性の疲労感や日中の一時的な眠気を軽減する機能が期待できると考えられた。

【採用論文の概要】
 疲労感を自覚している男女24名を対象に、「クロノケア®」100mg(黒大豆ポリフェノール58mg)入りのカプセル、もしくはプラセボ(「クロノケア®」を含まない)カプセルを4週間摂取いただきました。精神作業負荷(パソコン作業)により疲労を負荷する検査を実施し、疲労による眠気に対する「クロノケア®」の効果を評価しました。その結果、「クロノケア®」を摂取することで、眠気を軽減できることが確認できました(図2)。メカニズムとして、自律神経調節機能が示されました(図3)。

   図2:「クロノケア®」100mgを4週間摂取した後の眠気の変化
      摂取4週間後検査値 実測値  t.test   *p<0.05   bars represent SD

 

   図3:「クロノケア®」100mgを4週間摂取した後の自律神経調節機能の変化
      摂取4週間後 来院時からの変化の摂取前後差  t.test   *p<0.05   bars represent SD
【用語説明】

プロアントシアニジン :黒大豆ポリフェノールの主成分。フラボノイド類のフラバン-3-オールに属し、エピカテキンあるいはカテキンの縮合体として存在する。
SR :システマティックレビュー。複数の臨床研究の論文情報をとりまとめた総説。食品の機能性表示制度の届出の方法の一つとして採用されている。
プラセボ :黒大豆ポリフェノールの対照として使用する。黒大豆ポリフェノールの代わりにデキストリンが入っているカプセル。
VASアンケート :Visual Analogue Scale(視覚的アナログ尺度)によるアンケート。疼痛のような特定の感覚や感情の強度を評価する際に用いられる方法。

<お問い合わせ先>
フジッコ株式会社
担当者:イノベーションセンター 素材研究チーム        赤木 良太
責任者:イノベーションセンター 部長                        鈴木 利雄
TEL:078-303-5385
ホームページアドレス:https://www.fujicco.co.jp

<原料販売に関するお問合せ先>
担当者:イノベーションセンター 素材販売チーム 平澤 素王
TEL:078-303-5925
ホームページアドレス:https://www.fujicco.co.jp/products/material/

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