株式会社紀州ほそ川創薬のプレスリリース
紀州ほそ川創薬は現在大阪河﨑リハビリテーション大学と共同でムクナ豆の研究、開発を進めています。
同大学、河野良平講師による演題が学会にて優秀演題賞を受賞しました。
【学会名】第29回日本未病学会学術総会
【会期】2022年11月12日・13日
【演題名】ムクナ豆(Mucuna pruriens)製品中に含まれるL-DOPA量の比較
- 受賞演題の抜粋
●ムクナ豆について
ムクナ豆(八升豆、Mucuna pruriens)は、ムクナ属マメに属する植物であり、東南アジアなどの亜熱帯地域を中心に分布。ムクナ豆には他の植物ではほとんど見られないL-DOPAが重量当たり4~5%程度も含まれています。L-DOPA(レボドパ・L-ドーパ)はパーキンソン病の治療薬として用いられますが、その副作用の強さから代替品を望む声が少なくなく、実際に医薬品の代わりに個人の判断でムクナ豆を摂取している患者さんもおられます。
●ムクナ豆の普及によるL-ドーパ量表示
日本でも、ムクナ豆が販売、利用されはじめ、きな粉や豆茶、サプリメントとして販売されていますが、中にはL-ドーパが含まれていることを認識させるラベルになっているものや、L-ドーパ量を表示している商品もあります。これらの製品には本当にL-ドーパが含まれるのか、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により定量しました。
●L-ドーパ含有量の測定結果
結果、本来ムクナ豆重量当たりには4~5%程度のL-ドーパが含まれますが、粉末状の製品には0.95~3.15%含まれたのに対し、お茶用とされる多くの製品でL-ドーパが微量にしか含まれておらず、ほとんどの製品で0.1%を下回ることが判明しました。
ムクナ豆を粉末やお茶用に加工する処理の焙煎過程でL-ドーパが熱により変性したことが示唆されます。以上からL-ドーパの代替品としてムクナ豆製品を購入する際には注意が必要であることが明らかになりました。
- 共同開発によるL-ドーパを安定して摂取できる製品づくり
高まる国内での需要の中で、昨今、L-ドーパが壊れてしまっている製品の存在を危惧しています。紀州ほそ川創薬ではデータを取りながら計測し、細心の注意と管理のもとムクナ豆を扱っています。
ムクナ豆に含まれるL-ドーパは非常に熱に弱く、壊れやすい。弊社は大阪河﨑リハビリテーション大学と共同で開発することによって「L-ドーパを測定し、管理できる製品づくり」を可能としました。L-ドーパを壊さず焙煎し、安定した含有量を保持します。
開発の様子(大阪河﨑リハビリテーション大学にて)
現在(2022年12月時点)、焙煎粉末・お茶を製品として販売しています※。
※ L-ドーパ含有量(1g中) 焙煎粉末34.65mg お茶26.1mg(2022年10月測定)
はたらくムクナ豆(左:お茶 右・中央:焙煎粉末)
紀州ほそ川グループ公式サイト:https://kishu-u.me/
はたらくムクナ豆公式サイト:https://mucuna-ma.me/
―――受賞歴―――
県知事賞
安藤百福賞
地域経済総合研究所 ちいき経済賞
独立行政法人中小機構 地域資源活用事業認定
経済産業省 農商工連携88選
農林水産省 フードアワードニッポンアクション入賞 他