Craif、徳山中央病院と遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)に対するmiSignal®︎の有用性を検証する前向き臨床研究を開始

Craif株式会社のプレスリリース

Craif株式会社(所在地:東京都文京区、CEO:小野瀨 隆一、以下Craif)は、独立行政法人 地域医療機能推進機構 徳山中央病院(所在地:山口県周南市、院長:沼 文隆、以下徳山中央病院)と共同研究契約を締結しました。本契約の締結により、Craifと徳山中央病院(研究責任医師:徳山中央病院産婦人科 山縣 芳明)は「遺伝性乳癌卵巣癌症候群に対するmiSignalがんスクリーニング研究」に関する共同研究を開始します。

  • この研究について

 卵巣がんは、本邦では年間約1万人が罹患する疾患で、初期には自覚症状が乏しいため、診断時の約半数はIII, IV期の進行癌であり、これらの予後は不良です。卵巣がんの10~15%は、遺伝的な要因が強く関与して発症していると考えられており、その中で最も多くの割合を占めるのが、遺伝性乳がん卵巣がん (Hereditary Breast and Ovarian Cancer: HBOC)です。卵巣がんを発症していない段階で、BRCA1/2病的バリアント保持者(HBOC患者)を対象とした推奨される定期検査(サーベイランス)が存在するものの、死亡率を低下させるサーベイランス法は確立していないのが現状です。
 がんの新たなスクリーニング検査として、Craif株式会社が開発したmiSignal®︎は、尿をサンプルとし、がん特異的なmiRNAを特定、分析し、がんのリスクスクリーニングを行う検査です。特に卵巣がんでの開発が進んでおり、卵巣がんI期、II期の患者を対象としても、良好な検出性能が期待できることが報告されています。 本研究では、HBOC患者に対し、miSignal®︎を定期的に実施することによって、BRCA1/2遺伝子病的バリアント保持者に対するmiSignal®︎の卵巣がん早期発見の性能を前向きに検証し、適切なモニタリング頻度を推定すると共に、卵巣がん、卵管がん、腹膜がんによる死亡率低下の可能性を検討します。
*:Take, S. et al., (2021) Urinary MicroRNAs as Biomarkers for Early Detection of Ovarian Cancer. European Society for Medical Oncology (ESMO) congress. 
 

  • Craifについて

 Craifは、2018年5月創業の名古屋大学発ベンチャー企業です。日本が誇る素材力を用いて尿からマイクロRNAを網羅的に捕捉し、AI(人工知能)を組みあわせて医療に応用することで、がん領域を中心に、疾患の早期発見や個別化医療を実現するための次世代検査開発に取り組んでいます。医療・ヘルスケア領域において世界をリードする企業・組織との協業を通じて、当社のビジョンである“人々が天寿を全うする社会の実現”を推進いたします。詳細については、https://craif.com/をご覧ください。

  • miSignal®︎について

 miSignal®️(マイシグナル)は、がんの発症や進行、転移に重要な役割を果たすマイクロRNA(以下miRNA)に着目したがんスクリーニング検査です。独自の技術により尿中の微量なmiRNAを効率よく捕捉し、早期のがんリスクも高い精度で検出します。本サービス最大の特長は“痛みがない”という点です。医療機関へ尿を提供するだけで、負担なく気軽にがんのリスクチェックを行っていただけます。詳細はWebサイト(http://misignal.jp/)をご覧ください。

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