妊産婦向けメンタルセルフケアプログラム「emol for Maternity」平塚市で導⼊開始

emolのプレスリリース

AIチャットによるメンタルヘルスセルフケアを目的としたアプリケーション『emol(エモル)』を運営するemol株式会社(代表取締役:千頭 沙織)は、妊産婦のこころの健康の促進を目的としたセルフケアプログラム「emol for Maternity」を神奈川県平塚市で導入を開始しました。2021年に開始した実証を経ての正式導入となります。

【サービスの概要】
「emol for Maternity」は妊産婦またはそのパートナーのメンタルヘルスケア、予防を目的とし、アプリ上でAIキャラクター「ロク」と一緒に認知行動療法の一つであるACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)(※1)を行うサービスです。
アプリでは、ACTを学び実践できるデジタルセルフケアプログラム(※2)を用意し、全14回のセッションを通して、認知(考え方、捉え方)などの方法をAIキャラクターのレクチャーを受けながら学んだり、動画、オーディオガイダンス、漫画などの豊富なコンテンツでAIキャラクターと一緒に思考のトレーニングを行うことができます。
また、毎日の感情や定めた目標などを振り返ることができます。
本サービスをご導入いただいた自治体にお住まいの妊娠中や産後1年以内の女性、妊産婦のパートナーの方が無料でこのプログラムをご利用いただくことができます。
(※ご利用いただくプログラムは現在一般公開されておりませんので、ご導入いただいた自治体にお住まいの方のみご利用いただけるプログラムです。)

サービスサイト:https://emol.jp/maternity/

【背景】
出産や育児に関わる社会情勢の変化により、産後のメンタルヘルス不調に関するリスクは高まっていることが指摘されています。厚生労働省の調査によると、初産婦の25%は「うつの可能性がある」と判定されており、妊産婦の死因は自殺が最も多く、自殺した妊婦の約4割がうつ病または統合失調症であったこと、産婦の6割が産後うつ病をはじめとする精神疾患を有していたことが明らかになり、妊産婦のメンタルヘルス予防が求められています。

【平塚市での実証実験を経て導入開始】
2021年に神奈川県が実施する「神奈川 ME-BYO(みびょう)リビングラボ」(※3)の実証事業に採択され、その中での取り組みとして神奈川 ME-BYOリビングラボ協力の下、同年11月より神奈川県平塚市にて平塚市にお住まいの妊婦さんにアプリをお使いいただき、1年以上にわたる実証実験を行ってきました。
現在まだ実証実験の解析中ではありますが、中間時点で一部の指標において良い結果を示すことができています。また、中間ユーザーアンケートでは「継続してemolのアプリを使用したい」と答えた人が90%にも上り、妊婦さんから好評いただくことができました。
平塚市では以前より妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援に力を入れており、2023年1月より出産後の女性の心身をサポートする「産後ケア」事業を拡充する取り組みを開始し、アプリにより今までケアが行き届かなかった層などへのアプローチが可能である「emol for Maternity」のサービスをご導入いただくに至りました。

<平塚市 健康・子ども部健康課 課長代理(保健師)萩尾みゆき氏 コメント>
emol株式会社と平塚市とは、令和3年度の神奈川県ME-BYOリビングラボの実証実験からのお付き合いです。実験について、本市子育て世代包括支援センター「ひらつかネウボラルームはぐくみ」(サイト:https://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/kodomo/page-c_01983.html)にて、妊娠届の際に紹介させていただきましたが、妊婦さんからの関心は非常に高く、多くの妊婦さんに実験に御参加いただきました。
現在、本市では産後うつ対策として、【1】セルフケア(妊産婦や家族に対する知識の普及・啓発)【2】ラインケア(全員面接による心身のチェック)【3】課内支援(母子保健サービスによる負担の軽減・緩和)【4】課外・庁外支援(専門・支援機関への紹介)による4つのケアを実施しています。そして、このたび身近なスマホアプリによるemol for Maternityをセルフケアに追加導入することで、産後うつ対策のさらなる充実を図ることになりました。
自治体の保健師は心の専門家ではないため、目的に合わせた複数のプログラムが用意され、妊産婦自身が心理教育やスキルを身に付けられるemol for Maternityは、心強い味方です。また、父親の産後うつ対策も強く求められているため、性別に関係なく利用できる面も大きなメリットで、今後ますます当事者や関係者からの注目を集めるものと思います。

■今後の展望
これまで周産期うつの予防を課題と感じつつも、EPDS(エジンバラ産後うつ病質問表)での検診での早期発見やカウンセリングといった人的リソースがかかる対応策しかなかったところに、アプリで気軽にメンタルヘルスケアができるというソリューションが加わったことにより、今までケアが行き届かなかった多くの人々へ対応できる可能性が生まれたと感じております。
また、今回平塚市様からのご提案により、妊産婦の方だけではなくパートナーへの対応もサービスへ含ませていただき、妊産婦さんだけではなく一緒に不安を抱えられているパートナーの方と夫婦で一緒に行うべき課題であると改めて気づくことができました。
平塚市様を筆頭に、アプリによる周産期のメンタルヘルスケアを全国に広めていけるよう、サービスの改善、エビデンスの構築に勤めてまいります。

■お問い合わせ
「emol for Maternity」の導入をお考えの自治体様、企業様は下記メールアドレスへお問い合わせください。
support@emol.jp

<emol株式会社>
会社名: emol株式会社
代表者: 代表取締役 千頭沙織
設立日: 2019年3月18日
URL: https://emol.jp/
事業内容: メンタルヘルス関連サービス開発
お問い合わせ: support@emol.jp

※1 ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)
アクセプタンス&コミットメント・セラピーは、認知行動療法もしくは臨床行動分析と言われる心理療法の一つである。
ACTの目的は、困難な気分を取り除くことではなく、むしろ私たちが自らの人生と共に今この瞬間に留まり、価値づけられた行動へと向けて前に進むことである。ACTでは、不快な気分に対して、オープンでいること、過剰反応せずにいること、そして、そういったものを引き出されるような状況も避けずにいることを学べるよう促す。

※2 デジタルセルフケアプログラム
emolのアプリで提供している短期間集中でメンタルケアを行うことを目的としたプログラム。目的に合わせた複数のプログラムが用意されており、心理教育やスキルを身につけることがメインとなる。

※3 神奈川ME-BYOリビングラボ
「神奈川 ME-BYO リビングラボ」とは、県民が安心して未病改善に取り組むとともに、未病産業の持続的発展を促すため、県が市町村やCHO構想(健康経営)を実践する企業等と連携して、県民参加の実証フィールドを創出し、未病関連商品・サービスの検証・評価を行う仕組み。
サイト:https://www.pref.kanagawa.jp/docs/bs5/cnt/f536534/index.html

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