シンガポールで「me-fullness」アプリの有用性を実証

株式会社ポーラ・オルビスホールディングスのプレスリリース

ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:釘丸和也)は、シンガポールで心身の分析とケアが同時に叶うスマホアプリ「me-fullness(ミーフルネス)(※1)」の有用性を検証しました。

  • ​東南アジアのハブであるシンガポールで「me-fullness」アプリの展開可能性を検討

 ポーラ・オルビスグループは2029年の創業100周年に向けて、化粧品からwell-beingへ事業ポートフォリオを拡げ、世界中の人々の人生を彩ることをビジョンに掲げています。「me-fullness」アプリ(補足資料1)はwell-beingを実現するためのスマートフォンアプリとして開発され、日本国内での実証試験では、疲労度や睡眠の質の向上など、さまざまな効果があることが明らかとなっています。しかしながら、文化や美意識、生活習慣が異なる海外でのアプリの有用性や受容性は未確認でした。また、顔の動画をもとに疲労・ストレス分析をするにあたり、幅広いスキントーンで分析ができるかどうかについては分かっていませんでした。
 そこで、世界中からヒト・先端技術・ビジネスが集まる東南アジアのハブであるシンガポールでアプリの有用性及び受容性を検証しました。

  • 英語版「me-fullness」アプリを1ヶ月間利用したときの効果を検証

「me-fullness」アプリの英語版を開発し(図1)、シンガポール在住の20-50代の男女計43名にアプリを1ヶ月間自由に利用していただきました。アプリの有用性の確認では、1ヶ月間の利用の前後に「疲労度」「ストレス」「睡眠の質」「パフォーマンス」「不安感」「幸福度」の6項目をスコアで評価していただきました(補足資料2)(※2)。また、アプリの受容性を確認するために、試験終了後に参加者10名に対してデプスインタビューを行い、一定期間使用してみた感想や課題などをうかがいました。

  • 9割以上の参加者においてスコアの改善を確認

 1ヶ月の利用により、参加者の9割以上で、1項目以上のスコアが改善していました(図2)。改善した人の割合が最も高かった項目は「疲労度」で、約8割もの参加者で改善が確認されました。「ストレス」や「睡眠の質」改善者の割合も約半数に上りました。このことから、「me-fullness」アプリはシンガポールにおいても有用であることが示唆されました(補足資料2)。さらに、試験終了後のインタビューでは、約6割もの方が継続して利用したいとの意向でした。また、アプリは全被験者において問題なく機能し、幅広いスキントーンに対する適用性も確かめられました。

 これらの結果から、アジアを中心とした「me-fullness」アプリの海外展開の可能性を確認することができました。今後は、本検証で得られた定量的・定性的な結果を踏まえ、アプリを更にブラッシュアップし、国内外のwell-being実現に向けて研究開発および事業開発を継続していきます。

(補足資料1 me-fullnessアプリについて)
■ 特徴
「顔分析で自分を知る技術」と「五感で心と体を満たす技術」の2つのコア技術が搭載されています。
顔分析で自分を知る技術
顔または肌の動画から、定量化の難しい自身の疲労・ストレス状態を分析・可視化します。
五感で心と体を満たす技術
化粧品の感触・触覚研究で培った技術をもとに開発した独自の触覚刺激、さらにその触覚刺激に最適な音楽、アートを組み合わせた五感体験を通じて、心と体を満たす体験プログラムを提供します。

■ 主な機能 (図3)
(1) 顔・肌から自身の疲労・ストレス状態をいつでもどこでも可視化
(2) 最適な五感体験を通じて、即時で疲労・ストレスをケア
(3) 日常のシーンに合わせて、4つのモードを選択(midnight blue, red, blue, green)し、なりたい状態(※3)を実現
 

■ 参考情報
me-fullnessプロジェクトについて: https://me-fullness.com/
me-fullness技術について: https://me-fullness.com/technology/

(補足資料2 試験概要について)
■ 参加者
シンガポール在住の20代~50代の男女計41名(男性8名、女性33名)
国籍: シンガポール34名、日本3名、中国1名、マレーシア1名、インドネシア1名、イギリス1名

■ 試験方法
英語版「me-fullness」アプリを1ヶ月間自由に利用していただき、利用前後で各評価項目の変化を解析

■ 評価項目・方法
「疲労度」: チャルダー疲労尺度(※4)を用いて、疲労に関する14項目を4段階で自己評価
「ストレス」 「睡眠の質」 「パフォーマンス」 「不安感」 「幸福度」: それぞれ5段階で自己評価

■ 結果
各評価項目において、一定の割合でスコアの改善が確認されました。
「疲労度」は約8割もの参加者で改善。また、「ストレス」「睡眠の質」「パフォーマンス」の改善率も約半数に上りました(図4)。「不安感」「幸福感」といった項目についても、3割以上改善した方がいることが確認できました。
デプスインタビューでは、アプリに対して、使いやすさ、欧米アプリとの違い、効果実感などさまざまな観点からポジティブなコメントをいただきました(図5)。

 ※1 「ウェルネステックプロジェクト“me-fullness”をスタート」(2021年7月2日) http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20210702.pdf、「『me-fullness』一般向け配信を開始」(2022年1月11日) http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20220111_03.pdf

※2 fermata株式会社の協力のもと試験実施。結果開示に対する同意が得られた41名分のデータのみ掲載

※3 「心身の解放」、「シャキッと切り替え」、「気負わずショートブレイク」、「思考をクールダウン」など

※4 参考文献:花輪ら 「チャルダー疲労質問票日本語版の作成について」 第7回慢性疲労症候群研究会(2002年)

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