ライオン株式会社のプレスリリース
【調査概要】
・期間:2021年3月11日(木)~2021年3月15日(月)
・方法:インターネット調査
・対象:16~79歳 男女計2,084名
1. 調査結果サマリー
(1)仕事場や学校など、家の外で歯みがきをする習慣がある人の6割超は感染のリスクを感じながら歯みがきを実施していた。
(2)在宅勤務が増えた人は間食の機会も増えていたが、そのあとの歯みがき行動は増えていなかった。
(3)歯科医院への通院をやめた人のほうが、通院を増やした人よりも多かった。
2. 調査結果詳細
(1)オフィスや学校、外出先など、自宅以外で昼食後に歯みがきをする習慣がある人の6割超は、リスクを意識しながら歯みがきをしていると回答!
歯みがき時の飛沫による感染リスクが伝えられる中、自宅以外で昼食後に歯みがきを「必ずする」、「することの方が多い」と回答した人481名に対し、自宅以外で昼食後に歯みがきをすることについてどのように考えているかをたずねました。
その結果、6割超は飛沫感染リスクを意識していました(リスク意識層)。また、リスク意識層のうち、「リスクはありそうだが歯みがきをしたい」人のほうが、「リスクを考えできるだけ歯みがきをしたくない」と答えた人よりも多い結果でした。
この結果から、自宅以外でも昼食後に歯みがきを行う習慣がある人は、不安を抱えながらも、これまで通りの歯みがき習慣を守ろうとしていることが示唆されました。
図1 コロナ禍において、昼食後、自宅以外で歯みがきを行うことに対する意識
(昼食後自宅以外で歯みがきを「必ずする」、「することの方が多い」と回答した人 合計n=481)
(2)在宅勤務で間食の機会も増えていたが、そのあとの歯みがき行動は増えていなかった
間食の頻度と間食後の歯みがき行動についてたずねた結果を、勤務形態別に示しました。コロナ禍で在宅勤務中心の勤務になった人(123人)の24%は、「自宅での間食頻度が増えた」と回答しました。しかし、「歯みがき頻度が増えた」と答えた人は10%で、「間食後の歯みがきを追加した」と答えた人はほとんどいませんでした。間食により口内環境が悪化している可能性が懸念される結果でした。
図2 間食頻度と歯みがき行動について
(3)歯科医院への通院をやめた人のほうが、通院を増やした人よりも多かった
歯科医院への通院についてたずねたところ、「通院をやめた」人のほうが、「通院を増やした」人よりも多い結果でした。これは、在宅勤務・非在宅勤務によらず、同様の傾向でした。また、年齢別にみると、65才以上の2割が「通院をやめた」と答えていました。
今回の結果から特定することはできませんでしたが、定期的に歯科医院に通っていた人もコロナ禍で通院を控えている可能性があると考えられます。
図3 歯科医院への通院について
3. 調査結果まとめ
コロナ禍で、日々の食習慣やオーラルケア習慣に影響が出ていることがわかりました。間食後の歯みがきが行われていないことや、歯科医院への通院の中止など、口内環境を悪化させる可能性のある行動が増えていることから、将来の口内リスクが高まることが懸念されます。特に、自宅以外の場所での歯みがきについては、これまで習慣化していた人ほど、飛沫感染への不安を感じつつ、歯みがきをしている実態がわかりました。
4. 感染症とともに暮らす時代のオーラルケアについて
オフィスや学校、外出先などで歯をみがく場合は、人の密集を避ける、洗面台を汚さないなどのエチケットも大切です。飛沫の飛散を抑える歯みがき方法については、例えば、日本歯科医師会が「口を閉じて行う歯みがき」を紹介しています( https://www.jda.or.jp/tv/99.html )。
当社は、今後、コロナ禍においても、よいオーラルケア習慣を守っていただけるよう、ひきつづき調査研究を行い、情報発信をしてまいります。