株式会社サプリム(SapplyM, Inc.)のプレスリリース
■トレーニング提供プラットフォームについて
サプリムが提供する自宅リハビリ・運動支援のプラットフォームで、ソニーの姿勢推定・運動解析AI技術を活用しています。
医療者が患者さんに合わせてトレーニングを選択し、患者さんの実施状況を管理することができます。
患者さんはアプリを開くだけで、自分専用のトレーニングメニューが毎日提示され、トレーニング解説動画を見ながら一緒に実施することができます。また、トレーニング中の様子をカメラで撮影すると、運動の様子を解析し、自動でフィードバックを得ることができます。
さらに、本サービスはオープンプラットフォームとなっており、リハビリや運動のノウハウを持つ指導者が誰でも自由にトレーニングコンテンツやAI解析を定義し、アプリとして利用者に提供することができるようになっているのが大きな特徴です。
■今回の研究背景
関節リウマチ(RA)では、リハビリテーションが治療の柱の一つとされています。
一方で、RA患者のリハビリテーション(以下、リウマチリハ)の有効なコンテンツが浸透しておらず、効果的なリウマチリハを受ける機会が不足しています。
また、リウマチリハでの身体機能の維持・向上には、理学療法士(PT)と一緒に行う外来リハビリテーションと自宅でのセルフエクササイズ(以下、セルフEX)が重要です。しかし自宅でのトレーニングを継続するように指導しても、セルフEXを思い出せない、覚えていられないなどから、十分な効果が得られないことが多くあります。
そこで、サプリムが提供するトレーニング提供プラットフォームを用いて、スマホ版RA患者セルフEX支援アプリを作成し、あずまリウマチのリウマチリハの有効性とアプリ併用セルフEXによる身体機能への効果を客観的に評価しました。
■研究内容 (抜粋)
あずまリウマチ通院中のRA患者30名をアプリ併用群、非併用群に分け臨床的な身体機能評価スコアを用いて有効性の比較検討を行い以下の結果を得た。
(1) 外来リハとセルフEXコンテンツを実施する事でRA患者の身体機能スコア値を低下させることなく、維持または向上し、あずまリウマチがRA患者に提供しているコンテンツが有効であることが示唆された。(図1、2)
(2) RA患者の身体機能値を向上させるためには、自宅でのセルフEXにアプリを用いることが必要であり、自宅でのセルフEX回数重ねることで、RA患者の身体機能値が向上する。
この為EX実施回数をアプリから把握することの重要性も示唆された。(図2、3)
■東院長によるコメント
RA患者の身体機能維持・向上には、長期的なセルフEXを含めた外来リハが必要である。本研究では4週間という短期間で、アプリを使用しない従来型リハビリテーションで期待できる効果は、「身体機能を低下させず維持すること」であると示唆された。
一方アプリを併用すれば、短期間ながらもリハビリで「身体機能を向上させ得ること」が示され、そのためには自宅でのセルフEX を補助するアプリが必要不可欠と思われる。
この研究結果から患者がセルフEXをPTに指導されたとおりに実施回数を重ねるためには、エクササイズの要点や正しい実施方法をわかりやすく伝え、セルフEXを選択できる、繰り返しPTの動作を確認できる、などの機能がアプリに求められる基本的な要項であろうと思われる。
今後さらに機能が付与され、セルフEX を継続する患者のトレーニングの選択やモチベーションアップ にも AI が関与できるようになることを期待したい。
■お問合せ
サプリムが提供する本サービスは、今後医療機関を中心に提供していく予定です。
サービスの利用に関するお問合せはこちらまでお願いします。
お問合せフォーム:https://forms.gle/g91w83xzhjKk1xCU8
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