味の素㈱、東京工業大学との共同研究でたんぱく質の高効率生産に向けた微生物のスクリーニング法を開発

味の素株式会社のプレスリリース

味の素株式会社(社長:藤江 太郎 本社:東京都中央区)はこの度、国立大学法人 東京工業大学(学長:益 一哉 本部:東京都目黒区、以下東京工業大学)との共同研究において、再生医療素材や抗体(バイオ医薬用)等に応用可能なたんぱく質を高分泌生産する微生物を短期間で取得するスクリーニング法の開発に成功しました。今後、東京工業大学が独自に開発したバイオセンサー技術と、当社の先端バイオ技術を組み合わせた手法の研究開発を推進することにより、有用なたんぱく質の高効率生産を図ります。

 従来、バイオ医薬用のたんぱく質生産には、安価なコストや動物由来成分を含まないなどの利点から、微生物を活用した方法が広く用いられています。一方、たんぱく質を高効率で生産する細菌や酵母などの微生物の株の培養・評価や、目的となるたんぱく質生産プロセスの確認には長期間を要することが課題となっていました。

 今回東京工業大学で開発されたバイオセンサー「Quenchbody (Q-body)」と当社の先端バイオ技術を融合したスクリーニング法を用いることで、直径数十マイクロメートルの微小な液滴内で培養した微生物が、目的となるたんぱく質を生産したことをQ-bodyで検出し、さらにその微生物を大規模数(数十万)単位で一度に培養・評価することが可能となりました。これにより、培養・評価や、目的となるたんぱく質生産プロセスの確認作業にかかる時間を従来より大幅に短縮することができます。この手法の検証結果は、高い評価と共に、有力科学誌「Small」※に掲載されました。
※材料化学、ナノテクノロジー、医学領域などをカバーする査読付科学誌。

 当社はアミノサイエンス®で人・社会・地球のWell-beingに貢献していくために「ヘルスケア」、「フード&ウェルネス」、「ICT」、「グリーン」を4つの成長領域としています。本研究開発の推進によって、バイオ医薬用たんぱく質の生産技術に磨きをかけ、ヘルスケア領域でのさらなる成長を目指します。

 味の素グループは、“Eat Well, Live Well.”をコーポレートスローガンに、アミノサイエンス®で、人・社会・地球のWell-beingに貢献し、さらなる成長を実現してまいります。

 味の素グループの2022年度の売上高は1兆3,591億円。世界36の国・地域に拠点を置き、商品を販売している国・地域は130以上にのぼります(2023年現在)。詳しくは、www.ajinomoto.co.jp をご覧ください。

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