ギリアド・サイエンシズのプレスリリース
sacituzumab govitecan-hziy、キイトルーダ(R)(pembrolizumab)との
併用を評価するギリアドの第II相EVOKE-02試験において、
転移性非小細胞肺がんの一次治療における有望な臨床活性を示す
―sacituzumab govitecan-hziyは、キイトルーダとの併用による
転移性非小細胞肺がん(NSCLC)の一次治療として、
全てのPD-L1サブグループおよび組織型に対して有望な活性を示す― ―転移性NSCLCの一次治療におけるsacituzumab govitecan-hziyと
キイトルーダとの併用について、さらなる研究を支持する結果―
ギリアド・サイエンシズ(本社:米国 カリフォルニア州フォスターシティ、ナスダック:GILD、以下「ギリアド」)は9月10日、sacituzumab govitecan-hziyについて、(遺伝子の)アクショナブル変異を伴わない進行あるいは転移性の未治療NSCLC患者さんを対象に、プラチナ製剤併用または非併用下でMerck社の抗PD-1抗体薬キイトルーダ(R)(pembrolizumab)との併用を評価する、国際共同、非盲検、第II相EVOKE-02試験から得られた有望な初期データを発表しました。本結果は、世界肺癌学会(IASLC)主催の世界肺癌学会議(#WCLC23)で同日発表されます。
今回のEVOKE-02試験の中間解析には、2つのコホートに関する結果が含まれています。進行あるいは転移性の扁平上皮/非扁平上皮NSCLCの一次治療におけるsacituzumab govitecan-hziyとキイトルーダとの併用について、PD-L1の発現率(TPS)が50%以上をコホートA、50%未満をコホートBとしました。コホートA(n=29)では、 確定および未確定を含む客観的奏効率(ORR)は69%、病勢コントロール率(DCR)は86%でした。コホートB(n=32)では、確定および未確定を含むORRは44%、DCRは78%でした。両コホート全体では、ORRは56%、DCRは82%でした。奏効持続期間(DoR)の中央値は今回のデータカットオフ時には達成されていませんでしたが、6カ月時点でのDoRは両コホートとも88%でした。
延世大学校医科大学延世がんセンター内科的腫瘍学部門(Division of Medical Oncology, Yonsei Cancer Center, Yonsei University College of Medicine)のByoung Chul Cho教授(Byoung Chul Cho, MD, PhD, Professor)は次のように述べています。「転移性NSCLC患者さんは、継続的に新たな治療選択肢を必要としています。EVOKE-02試験で得られたデータは、転移性NSCLC患者さんの一次治療におけるsacituzumab govitecanとpembrolizumabとの併用による臨床上の意義に対して自信を与えてくれるものです。両剤併用治療を受けた患者さんが良好なORRやDoRを示したことは、同条件下での抗PD-1抗体薬による単剤療法に対する過去の結果と比較すると有望です。これらのデータは、転移性NSCLCの一次治療におけるIO併用療法の将来的な選択肢として、sacituzumab govitecanのさらなる研究を支持するものです」
ギリアドのオンコロジー部門の治療領域責任者で、上級副社長のビル・グロスマン(Bill Grossman, MD, PhD)は次のように述べています。「EVOKE-02試験の結果は、sacituzumab govitecan-hziyの肺がん治療における可能性の追求を目的としたギリアドの複数試験のうち、最初の発表となるデータです。これらのデータは非常に有望で、高PD-L1転移性NSCLCの一次治療を受ける患者さんを対象に、sacituzumab govitecan-hziyとキイトルーダとの併用療法と、キイトルーダの単剤療法を比較する、現在進行中の第III相EVOKE-03試験に対する当社のアプローチを支持するものです。私たちは、未治療の転移性NSCLC患者さんに新しい治療選択肢を届けることを心待ちにしています」
EVOKE-02試験におけるsacituzumab govitecan-hziyとキイトルーダ併用時の安全性プロファイルは、両剤それぞれの既知の安全性と一貫性を示しています。最も多くみられた治療中に発生した有害事象(TEAE、グレードは問わない)は、下痢(54%)、貧血(48%)、無力症(38%)でした。キイトルーダの追加によるsacituzumab govitecan-hziyの既知の主な安全性事象の増加は見られませんでした。免疫関連の有害事象は、キイトルーダの既知の安全性プロファイルと一貫性を示しました。有害事象による中止率は18%でした。敗血症による治療関連死が1例認められました。
ギリアドは、2022年1月、Merck社(米国やカナダ以外ではMSDとして知られる)と2件の臨床試験の提携および供給契約を締結し、第II相EVOKE-02シグナル探索試験、および現在進行中の第III相EVOKE-03試験において、NSCLCの一次治療におけるsacituzumab govitecan-hziyとMerck社のキイトルーダとの併用に関する評価を行っています。
sacituzumab govitecan-hziyのNSCLC治療薬としての使用、およびsacituzumab govitecan-hziyとキイトルーダ併用でのいかなる使用についても研究段階であり、これらの使用に対する安全性および有効性は確立されておらず、世界のいかなる規制当局にも承認されていません。sacituzumab govitecan-hziyには、重度または生命を脅かす好中球減少症および重度の下痢に関する枠組み警告があります。その他の重要な安全性情報については、後述をご参照ください。
転移性NSCLCについて
2020年、世界では200万人以上が肺がんに罹患しています。NSCLCは肺がんの中で最も多いタイプで、全症例の最大85%を占めています。また、高Trop-2発現率(89-100%)のがんで、NSCLCの症例の約半数(57%)が、治療が特に難しい転移期にあると診断されています。早期発見の患者さんでも、半数は最終的に5年以内に転移期に移行しています。新たに診断された患者さんには、プラチナ製剤ベースの治療、チェックポイント阻害剤、および標的療法など複数の治療選択肢があります。
EVOKE-02試験について
EVOKE-02試験は、進行性または転移性の(遺伝子の)アクショナブル変異を伴わないNSCLC患者さんを対象に、化学療法との併用あるいは非併用で、PD-L1の発現レベルに関わらず、sacituzumab govitecan-hziyとキイトルーダの併用を評価する、非盲検、国際共同、多施設、マルチコホート、第II相試験です。患者さんは、病状またはPD-L1発現レベルに応じて、コホートに割り付けられました。また、TPSのレベルに従って、コホートA、Bに割り付けられました。
・コホートA:TPSが50%以上の扁平上皮/非扁平上皮NSCLC患者さん
・コホートB:TPSが50%未満の扁平上皮/非扁平上皮NSCLC患者さん
コホートA、Bに登録された患者さんは、sacituzumab govitecan-hziyとキイトルーダの併用療法を受けました。
安全性導入コホート登録後、カルボプラチン併用に対する疾患状態に応じて、患者さんはコホートC、Dに割り付けられました。
・コホートC:非扁平上皮NSCLC患者さん(PD-L1発現レベルは問わない)
・コホートD:扁平上皮NSCLC患者さん(PD-L1発現レベルは問わない)
コホートC、Dに登録された患者さんは、sacituzumab govitecan-hziyおよびキイトルーダに加え、プラチナ製剤の投与も受けました。
主要評価項目は、Response Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST 1.1)に基づく独立したレビューにより評価したORR、および安全性導入コホートの各投与レベルにおける用量制限毒性(DLTs)を発現した被験者の割合です。その他有効性評価項目は、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、DoRおよびDCRです。EVOKE-02試験の詳細については、https://clinicaltrials.gov/study/NCT05186974をご参照ください。
キイトルーダ(R)は、Merck & Co., Inc.(米国ニュージャージー州・ローウェー)の子会社Merck Sharp & Dohme LLCの登録商標です。
sacituzumab govitecan-hziyについて
sacituzumab govitecan-hziyは、ファースト・イン・クラスのTrop-2を標的とした抗体薬物複合体です。Trop-2は、乳がんおよび膀胱がんの90%以上を含む複数のがん種で高発現する細胞表面抗原です。sacituzumab govitecan-hziyは、トポイソメラーゼI阻害剤であるSN-38のペイロードを独自の加水分解性リンカーで抗体に結合できるよう意図的に設計されています。この独自の組み合わせにより、Trop-2発現細胞と微小環境の両方に強力な活性をもたらします。
sacituzumab govitecan-hziyは、2つ以上の全身療法歴があり、そのうち少なくとも1つは転移性疾患に対する治療歴を有する切除不能な局所進行または転移性トリプルネガティブ乳がん(TNBC)成人患者さんの治療薬として、約50カ国で承認されており、世界各国で規制当局による複数の審査が行われています。
sacituzumab govitecan-hziyは、治療歴のある転移性HR+/HER2-乳がん患者さんの治療薬としても米国やEUで承認されています。また米国では、二次治療を受けた転移性尿路上皮がん(UC)の治療薬としても迅速承認されています。米国での適応の詳細については以下をご参照ください。
また、他のTNBC、HR+/HER2乳がん、および転移性UCのほか、転移性NSCLC、転移性小細胞肺がん(SCLC)、頭頸部がん、および子宮内膜がんを含むTrop-2を高発現しているさまざまながん種に対する治験薬としての開発も進められています。
米国におけるsacituzumab govitecan-hziyの適応について
米国では、以下の成人患者さんに対する治療が適応とされています。
・2つ以上の全身療法歴があり、そのうち1つ以上は転移性疾患に対する治療歴を有する、切除不能な局所進行または転移性TNBC(mTNBC)成人患者さん
・内分泌療法をベースとする治療および転移性乳がんに対して2つ以上の全身療法を受けた、切除不能な局所進行または転移性ホルモン受容体(HR)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性(IHCスコア0、IHCスコア1+、またはIHCスコア2+/ISH検査陰性)の乳がん成人患者さん
・プラチナ製剤を含む化学療法およびPD-1阻害剤、またはPD-L1阻害剤の投与歴がある局所進行または転移性UC成人患者さん。本適応症は、奏効率および奏効期間に基づき迅速承認されました。本適応症の承認を継続するには、検証的試験で臨床ベネフィットを検証し、説明することが条件となります。
米国におけるsacituzumab govitecan-hziyに関する重要な安全性情報
枠組み警告:好中球減少症および下痢
・重度または生命を脅かす好中球減少症が生じる可能性があります。好中球絶対数が1500/mm3以下の場合や発熱性好中球減少性の場合は、sacituzumab govitecan-hziy の投与を延期してください。治療中は定期的に血球数を測定してください。二次予防のためにG-CSFを検討してください。発熱性好中球減少症の患者には、遅滞なく感染症治療を開始してください。
・重度の下痢が生じる可能性があります。下痢が生じた場合には、患者の様子を観察し、必要に応じて水分と電解液を投与してください。下痢の発現時には、感染性の原因を評価し、陰性の場合は速やかにロペラミドの投与を開始してください。重度の下痢が発生した場合は、グレード1以下になるまで sacituzumab govitecan-hziy の投与を中断し、その後は投与量を減らしてください。
禁忌
・sacituzumab govitecan-hziyに対する重度の過敏症反応
警告および使用上の注意
好中球減少症:重度、生命を脅かす、または致命的な好中球減少症が発生する可能性があり、投与量の変更が必要になる場合があります。sacituzumab govitecan-hziyで治療を受けた患者の64%に好中球減少症、49%の患者にグレード3~4の好中球減少症、6%の患者に発熱性好中球減少症、1.4%の患者に好中球減少性腸炎が認められました。いずれかのサイクルの第1日目に好中球絶対数が1500/mm3以下の場合、またはいずれかのサイクルの第8日目に好中球数が1000/mm3以下の場合、sacituzumab govitecan-hziyの投与を延期してください。発熱性好中球減少が発生した場合は、sacituzumab govitecan-hziyの投与を延期してください。臨床的に必要な場合または米国の添付文書(USPI)の表1が示す場合、G-CSFを投与してください。
下痢:sacituzumab govitecan-hziyを投与された全患者の64%に下痢の症状がみられました。11%の患者において、グレード3~4の下痢が認められました。1名の患者に下痢の後の腸管穿孔がみられました。脱水およびその後の急性腎障害に至る下痢は、全患者の0.7%で認められました。グレード3~4の下痢が認められた場合、sacituzumab govitecan-hziyの投与を中断し、グレード1以下に回復した時点で投与を再開してください。発現時には感染性の原因を評価し、陰性の場合は速やかに初回に4mg、その後は下痢のたびに2mg、最大で1日16mgまでロペラミドを投与してください。下痢が治まってから12時間後にロペラミドを中止してください。臨床的に必要であれば、追加の支持療法(例:水分と電解液の補給)を受けることができます。治療に対して過剰なコリン作動性反応を示す患者は、その後の治療のために適切な前投薬(例:アトロピン)を受けることができます。
過敏症および注入に伴う反応: sacituzumab govitecan-hziyで、生命を脅かすアナフィラキシー反応を含む重篤な過敏症反応が発現しています。重篤な徴候・症状には、心停止、低血圧、喘鳴、血管性浮腫、腫脹、肺臓炎、皮膚反応などがあります。投与後24時間以内に、35%の患者において過敏症反応が発現しました。グレード3~4の過敏症は、患者の2%に発現しました。sacituzumab govitecan-hziy投与の永続的な中止に至った過敏症反応の発現率は0.2%でした。アナフィラキシー反応の発現率は0.2%でした。前投薬が推奨されます。このような反応を治療するための薬や緊急用の器具をすぐに使用できるようにしてください。投与中および投与終了後少なくとも30分間は、過敏症および注入に伴う反応について患者を注意深く観察してください。注入に伴うグレード4の反応がみられた場合は、sacituzumab govitecan-hziyの投与を永続的に中止してください。
悪心および嘔吐:sacituzumab govitecan-hziyの投与を受けた全患者の64%に悪心が発現し、このうち3%にグレード3~4の悪心がみられました。35%の患者に嘔吐が認められ、このうち2%の患者にグレード3~4の嘔吐がみられました。化学療法誘発性の悪心・嘔吐(CINV)の予防のために、2剤または3剤の併用療法(例:デキサメタゾンと5-HT3受容体拮抗薬またはNK1受容体拮抗薬のいずれか、および適応となる他の薬剤)で前投薬するようにしてください。グレード3の悪心またはグレード3~4の嘔吐に対してはsacituzumab govitecan-hziyの投与を中止し、グレード1以下に回復した時点で追加の支持療法を用いて再開してください。臨床的に必要な場合には、制吐剤およびその他の支持療法を追加することができます。全ての患者に対し、悪心と嘔吐の予防および治療に関する明確な指示とともに、自宅で服用する薬剤を処方してください。
UGT1A1活性の低下した患者における副作用リスクの上昇:ウリジン二リン酸-グルクロノシルトランスフェラーゼ1A1(UGT1A1)*28対立遺伝子がホモ接合体の患者において、好中球減少症、発熱性好中球減少症および貧血のリスク、sacituzumab govitecan-hziyによるその他の副作用のリスクも高くなる可能性があります。グレード3~4の好中球減少症の発現率は、UGT1A1*28対立遺伝子がホモ接合体の患者で58%、UGT1A1*28対立遺伝子がヘテロ接合体の患者では49%、野生型対立遺伝子がホモ接合体の患者では43%でした。グレード3~4の貧血の発現率は、UGT1A1*28対立遺伝子がホモ接合体の患者では21%、UGT1A1*28対立遺伝子がヘテロ接合体の患者では10%、野生型対立遺伝子がホモ接合体の患者では9%でした。UGT1A1の活性の低下が認められた患者については、副作用を注意深く観察してください。UGT1A1の機能低下を示す可能性がある、急性の早期発症または異常に重度の副作用が認められた患者においては、観察された副作用の発現、持続時間および重症度の臨床的評価に基づいて、sacituzumab govitecan-hziyの投与を中断、または永続的に中止してください。
胚・胎児への毒性:その作用機序から、妊婦に投与すると催奇形性および/または胚・胎児致死を引き起こす可能性があります。sacituzumab govitecan-hziyには遺伝毒性成分であるSN-38が含まれており、急速に分裂する細胞を標的としています。妊婦や妊娠可能な女性には、胎児への潜在的なリスクについて説明してください。妊娠可能な女性には、sacituzumab govitecan-hziyの投与中および最終投与後6カ月間は有効な避妊法を使用するよう指導してください。妊娠可能な女性パートナーを持つ男性患者には、sacituzumab govitecan-hziyの投与中および最終投与後3カ月間は有効な避妊法を使用するよう指導してください。
副作用
安全性解析対象集団において、臨床検査値異常を含め最も多くみられた副作用(発現率25%以上)は、白血球数減少(84%)、好中球数減少(75%)、ヘモグロビン減少(69%)、下痢(64%)、悪心(64%)、リンパ球数減少(63%)、倦怠感(51%)、脱毛(45%)、便秘(37%)、ブドウ糖増加(37%)、アルブミン減少(35%)、嘔吐(35%)、食欲減退(30%)、クレアチニン・クリアランス減少(28%)、アルカリホスファターゼ増加(28%)、マグネシウム減少(27%)、カリウム減少(26%)およびナトリウム減少(26%)でした。
ASCENT試験(局所進行または転移性TNBC)において、最も多くみられた副作用(発現率25%以上)は、倦怠感、下痢、悪心、脱毛、便秘、嘔吐、腹痛および食欲減退でした。1%以上の頻度で認められた重篤な副作用(SAR)は、好中球減少症(7%)、下痢(4%)、肺炎(3%)でした。27%の患者においてSARが報告され、5%の患者が副作用により治療を中止しました。ASCENT試験で最も多く認められたグレード3~4の臨床検査値異常(発現率25%以上)は、好中球数、白血球数、リンパ球数の減少でした。
TROPiCS-02試験(局所進行またはHR+/HER2-転移性乳がん)において、最も多くみられた副作用(発現率25%以上)は、下痢、倦怠感、悪心、脱毛および便秘でした。1%を超える頻度で認められた重篤な副作用(SAR)は、下痢(5%)、発熱性好中球減少症(4%)、好中球減少症(3%)、腹痛、大腸炎、好中球減少性腸炎、肺炎および嘔吐(それぞれ2%)でした。28%の患者においてSARが報告され、6%の患者が副作用により治療を中止しました。TROPiCS-02試験において、最も多く認められたグレード3~4の臨床検査値異常(発現率25%以上)は、好中球および白血球の減少でした。
TROPHY試験(局所進行または転移性UC)において、最も多くみられた副作用(発現率25%以上)は、下痢、倦怠感、悪心、感染症、脱毛、食欲減退、便秘、嘔吐、発疹、腹痛でした。最も高頻度(5%以上)で認められたSARは、感染症(18%)、好中球減少症(12%、うち発熱性好中球減少症は10%)、急性腎障害(6%)、尿路感染(6%)、敗血症または菌血症(5%)でした。SARは44%の患者で報告され、10%が副作用により治療を中止しました。TROPHY試験で最も多かったグレード3~4の臨床検査値異常(発現率25%以上)は、好中球数、白血球数、リンパ球数の減少でした。
薬物相互作用
UGT1A1阻害剤:UGT1A1阻害剤とsacituzumab govitecan-hziyを併用すると、SN-38の全身曝露量が増加する可能性があるため、副作用の発現率が高まる可能性があります。UGT1A1阻害剤とsacituzumab govitecan-hziyの併用は避けてください。
UGT1A1誘導剤:UGT1A1誘導剤を併用している患者において、SN-38への曝露量が減少する可能性があります。UGT1A1誘導剤とsacituzumab govitecan-hziyの併用は避けてください。