株式会社JTBのプレスリリース
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背景・経緯
日本における医療インバウンドは、2009年12月に閣議決定された「新成長戦略(基本方針)」にその強化が盛り込まれてから、関係省庁を含めてさまざまな取り組みが進められています。2011年には最長6カ月滞在が可能で3年以内なら何度でも入国が出来る医療滞在査証(医療ビザ)の発行も開始されるなど、受け入れ体制構築も随時進められてきました。特に日本の検査技術の高さや病院内外での丁寧な対応が評価されており、最近では、疾病の治療を目的に来日されるお客様に加え、健康診断など治療以外の需要も年々高まっています。
JTBではこのような背景を受け、訪日外国人に対するさまざまな検査提供を検討してきましたが、このたびフォーネスライフの協力により、フォーネスビジュアス(※1)検査を提供できる体制を構築しました。
※1:「フォーネスビジュアス」はフォーネスライフ株式会社の登録商標です。
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フォーネスビジュアス検査とは
少量の血液から約7,000種類のタンパク質を測定する日本初(※2)の技術を活用し、「将来の疾病リスク」と「現在の体の状態」を可視化する検査です。検査項目としては、4年以内の脳卒中・心筋梗塞と慢性腎不全、5年以内の肺がんに加えて、20年以内/5年以内(※3)の「認知症」の発症リスクを予測します。また、事前の食事制限が不要かつ少量の採血のみによる検査手法となっており、一般的な検査と比べて身体への負担を低減しながら、耐糖能(※4)、心肺持久力(最大酸素摂取量)(※5)をはじめ、アルコールの影響、たばこの影響、肝臓脂肪、内臓脂肪、安静時代謝量などの「現在の体の状態」も可視化することができます。
※2:SomaLogic社の解析技術を活用した検査は、日本国内ではフォーネスビジュアスが初めてかつ唯一です。
※3:5年以内の認知症発症リスクは65歳以上の方にのみに提示します。
※4:耐糖能:一般的には、経口ブドウ糖負荷試験によって測定。長時間の拘束や食事制限、複数回の採血が必要。
※5:心肺持久力(最大酸素摂取量):一般的には、自転車エルゴメーターやトレッドミルなどによって身体に運動負荷をかけ、その最中に採取した呼気ガスを分析し「1分間に身体の中に取り込まれる酸素の最大量」として算出します。
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連携の概要
JTBの医療コーディネーター部門「ジャパン・メディカル&ヘルスツーリズムセンター(JMHC)」にて提供している人間ドックプログラムにフォーネスビジュアス検査を組み入れ、総合検査として提供(※6)します。さらに受診結果を多言語化して提示をおこなうことで、お客様の行動変容につなげ、ウェルビーイングを支援します。
※6:フォーネスビジュアス検査は、医療機関の医師を通じて提供します。
<連携スキーム>
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将来の展望
まずは訪日外国人を対象としたフォーネスビジュアス検査の取り扱い医療機関の拡大に取り組むとともに、フォーネスライフにおいては、将来的には50以上の疾病リスク予測の実現を目指し研究開発を進めます。JTBとしてはこれからも、さまざまな検査技術、医療技術を通じて安心・安全な日本滞在を支援していくとともに、検査をきっかけに来日した方に対し、前後の観光など日本の良さを知っていただく機会を提供します。さらに自治体とも連携しながら、地域経済への貢献も目指します。
■フォーネスライフ株式会社について
フォーネスライフは、NECグループのヘルスケア事業を担う会社の一つです。米国の SomaLogic 社の血中タンパク質測定技術と、NECグループのビッグデータ解析・ICT技術を用い、認知症などの将来の疾病リスク予測と、一人ひとりに適した生活習慣改善を提案し、”誰も病気にならない未来”、”誰もが自分らしく生きられる社会”の実現を目指しています。
■ジャパン・メディカル&ヘルスツーリズムセンター(JMHC)について
JTBが2010年4月に設立した医療コーディネートを行う専門部署です。旅行会社ならではの視点や国際ネットワークを活用し、医療機関への受入調整手続きから受療までのサポートや医療滞在ビザの引受業務など総合的にサポートサービスを提供し、日本の医療の国際化に貢献すべく活動しています。