歯科医院向けマーケティングDXサービスを提供するウミガメ株式会社(所在地:東京都世田谷区、代表者:松下勇介)は、予防歯科の利用状況に関して調査しましたので、結果をご紹介します。
ウミガメ株式会社のプレスリリース
皆さん、予防歯科を取り入れていますか?
予防歯科の歴史は、1960年代のスウェーデンにまで遡ります。当時、多くのスウェーデン人が虫歯や歯周病に悩んでいました。そこで1970年に国家的な取り組みとして予防歯科が導入され、この運動を推進したのがペール・アクセルソン博士です。彼は「予防の父」として知られ、予防歯科の重要性を世界に広めました。
アクセルソン博士の代表的な研究は、スウェーデンのカールスタッド市で30年間行われたものです。この研究では、虫歯や歯周病のリスク部位を特定し、適切なセルフケアを教育しました。その結果、30年間で失われた歯は平均0.5本という驚異的な成果を上げました。
■世界の予防歯科の状況
スウェーデンでは、干し肉や干し魚などの硬い保存食を食べる習慣があり、歯の健康が生活に直結していました。そのため、歯を大切にする文化が根付いており、現在では成人の定期受診率は80~90%、子供では100%に達しているそうです。
アメリカでも、成人の70%が定期的に歯科を受診しています。アメリカでは、日本のような国民皆保険制度がないため、治療費が高額になることが多く、予防に対する意識が高いことが特徴です。また、歯の健康が社会的な評価にも影響するため、国民全体のメンテナンス意識が高くなっています。
■日本の予防歯科の取り組み
日本では、1989年に「8020運動」が始まりました。この運動は「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という目標を掲げ、当時の日本では、定期受診率が約6%と非常に低く、虫歯や歯周病が悪化することが多かったのです。歯医者は「痛くなったら行くところ」とされ、歯が悪くなってから治療するため、年々歯を失うリスクが高まっていました。
「8020運動」は、スウェーデンではほぼ達成されており、日本はかなり遅れを取っていました。近年になって「予防歯科」という言葉が浸透してきていますが、当時の日本人の歯への関心は他国に比べて非常に低かったのです。 現在では、学校での歯科検診やフッ素塗布、歯科医院での定期的なクリーニングが普及し始めており、歯科医師や歯科衛生士が患者に正しいブラッシング方法やフロスの使い方を指導することが一般的になっていますが、「予防歯科」は果たしてどこまで浸透しているのでしょうか?
そこで今回は、予防歯科についての認知度を把握するために10代から40代の男女300名に「歯医者さんで予防歯科を利用したことがありますか?」という アンケートを実施しました。
〈アンケート結果〉
アンケート結果から、予防歯科を知らない人や利用したことがない人がまだ多いことがわかりました。特に注目すべきは、男女間での利用状況の差です。男性の利用率は26.3%に対し、女性は37.1%と、女性の方が予防歯科の利用に積極的であることが明らかになりました。
男性の利用率が低い理由として、予防歯科の重要性についての認知度の差が考えられます。実際に、男性の21.1%が予防歯科を利用したことがないと回答し、24.1%が該当なしと答えています。これに対して女性の結果は、15%が利用したことがない、15.6%が該当なしとなっており、男性の方が利用意識が低いことが浮き彫りになっています。
全体としても予防歯科を利用していない人が多い現状を踏まえ、より多くの人々に定期的な歯科検診やクリーニングの重要性を理解してもらう必要があります。学校や企業で予防歯科に関する講座やワークショップを開催し、予防歯科の知識を広めることが効果的かもしれません。
また、一般的には、3~6ヶ月に一度は歯医者へ行ってメンテナンスを受けるのが理想的とされています。日本は年齢を重ねると総入れ歯になる人が多いと考えてしまう割合が多いとされています。歯と体の健康は密接に関連しており、歯の不具合は体の不調を引きおこすことさえあります。定期的に歯のメンテナンスを受けることで、多くのリスクを回避することができますので、是非、予防歯科を取り入れてみてください!
【調査概要】
対象者:全国の10代〜40代の男女
サンプル数:300人
居住地:全国
調査方法:ネットリサーチ
アンケート 実施日:2024年8月