AIメンタルパートナー「アウェアファイ」アプリで活用する生成AIに長期記憶システムを搭載

話すほどあなたを理解し唯一無二のパートナーへ進化する「AIメモリー」機能をリリース

株式会社Awarefyのプレスリリース

「心の健康と成長を支えるデジタル・メンタル・プラットフォームを実現する」をミッションに、AI メンタルパートナー「アウェアファイ」の企画・開発・運営を行う株式会社Awarefy(本社:東京都新宿区、代表取締役 CEO 小川 晋一郎)は、アプリで活用する生成AIに長期記憶システムを搭載した「AIメモリー」機能を8月にリリースいたしました。

「AIメモリー」開発背景

AIメンタルパートナー「アウェアファイ」は、ユーザーの心に寄りそうAIパートナー「ファイさん」が、話を聞いたり客観的なコメントをすることで、ユーザーの悩みや心の問題を解決するサポートを行うモバイルアプリです。

AIがユーザーにとって信頼できるパートナーのような存在になるためには、「記憶」を持つことが不可欠です。AIが「記憶」を持つことで、話すほどにユーザーのことを深く理解していくことができるからです。しかし、これまでの生成AI技術では、人間が必要な情報を取捨選択して記憶し、相手を深く理解するような振る舞いをAIが行うことは非常に困難でした。

アウェアファイは、この課題を解決するために「長期記憶」に関する研究開発を重ね、このたび「AIメモリー」という機能を開発しました。

「AIメモリー」機能は、生成AIにおける「長期記憶」技術を活用し、ユーザーごとに記憶を蓄積して人間に近い対話を実現させるものです。これにより、AIが唯一無二のパートナー(理解者)として存在し、信頼感や安心感を高めることが可能になりました。

生成AIにおける短期記憶と長期記憶とは

生成AIによるチャットシステムでは、会話をよりスムーズに成立させるために、AIは会話の文脈( コンテクスト)に沿った応答を行う必要があります。コンテクストに沿うためには、「以前対話した内容」すなわち「記憶」を保持しておく必要があります。

生成AIの対話システムにおいて「記憶」のシステムを実現するには、いくつかのアプローチがあります。もっともシンプルな方法は、限定された会話単位(スレッド)に限り記憶しておく、という方法です。これを「短期記憶」と呼びます。

短期記憶を活用したチャットシステムでは、スレッド内でのコンテクストは保持されるため、そのスレッド内においてはスムーズな会話が可能です。
現在、世の中にあるAIを活用したチャットシステムは、主にこの短期記憶を使用しています。

しかし、短期記憶がスレッド内に限定されるこの方法では、別のスレッド間でコンテクストが共有されません。

そのため、チャットシステムのユーザーにとっては、「一度話したことを覚えていない」「また同じことを質問された」という体験の悪さにつながります。短期記憶の課題を解決し、スレッドを超えて記憶を保持し活用するのが「長期記憶」のアプローチです。

「長期記憶」は、過去のスレッドを横断した対話が可能であり、その中でユーザーの過去の行動や好みを覚え、それを対話に活用できる技術です。

これにより、AIはユーザーに対してよりパーソナライズされた応答やサービスを提供できますが、AIを活用したチャットシステムではこの長期記憶を導入しているケースは多くありません。

生成AIの分野では、動的な記憶管理やパーソナライズといった技術が進歩していますが、これらをどのようにサービスに取り入れ、機能開発し品質改善していくかが、AIサービスの進化には不可欠となっています。

アフェアファイの長期記憶システム「AIメモリー」の実現方法

アウェアファイには、メンタルケアのさまざまな機能が搭載されており、ユーザーが記録する情報も多岐にわたります。その中から、情報の鮮度や重要度を加味して記憶する情報を設計する必要があります。

そこでアウェアファイの「AIメモリー」では、AIとの対話(テキストデータ)で得られる情報を長期記憶に必要な起点と定め、保持する記憶を以下2種類で管理しています。

①最近の会話(フロー情報)

②あなたについて(ストック情報)

長期記憶とはいえ、AIが蓄積できる情報には限りがあります。

そのため、アウェアファイの「AIメモリー」は、フロー情報の中でも特に鮮度の高い「最近の会話」の記憶と、仕事や家庭環境、嗜好性などのストック情報の「あなたについて」の記憶を区別・分類し、2層構造で管理する方法を採用しました。

これにより、蓄積できる記憶に制限がある中でも、鮮度と重要度をバランスよく保持できる仕組みを「AIメモリー」として独自に構築しました。

実際のユーザーの対話では、この2層構造の記憶を適宜活用しながら対話をするようにシステムを構築し、AIが「話すほど理解する唯一無二のパートナー」となることを実現しました。

開発者からのコメント

今回の「AIメモリー」は、AIの長期記憶システムの一部として以前から構想していたものですが、アウェアファイを日々ご利用頂くユーザーの皆さまからのご要望に応えるため、開発の優先度を高めて今回実現するに至りました。

AIの長期記憶の実装方法にはいくつかの手法がありますが、公開されている手法や事例をそのまま採用せず、アウェアファイのユースケースに応えられるよう独自に応用・設計を行いました。


AIメンタルパートナー「アウェアファイ」は、今後も品質・機能の拡充を行ってまいります。よりスムーズな会話、より適切なパーソナライズを実現し、ユーザーひとりひとりの「ここにしかいない」AIパートナーとして皆さまの生活のお役に立てるよう進化していきたいと考えています。

(取締役CTO 開発・事業責任者 池内 孝啓)


AIメンタルパートナー「アウェアファイ」とは

アウェアファイは、毎日に寄りそい 気づきを増やす AIメンタルパートナーアプリです。AIメンタルパートナーのファイさんが、あなたのメンタルヘルスケアをサポートします。認知行動療法やマインドフルネスなど心理学の知見に基づく様々な機能を搭載し、心の健康と成長にやさしくより添います。

アプリには最新のAI技術を応用し、傾聴と共感を重視した対話機能や自分の心のコンディションを分析する機能などを搭載。他にも、マインドフルネス瞑想に取り組める音声ガイドや心の課題別の学習コース、豊富な心の診断機能、ストレス対処の行動手法(コーピングリスト)の紹介など、メンタルヘルスに必要なコンテンツが300種以上揃っています。

今後は個人利用だけではなく、心の健康と成長を支えるデジタル・メンタル・プラットフォームの実現を推進するインターフェースとなるよう、メンタルクリニックや専門機関、地方自治体の相談窓口や法人連携も積極的に進めて参ります。


株式会社Awarefy

株式会社Awarefy

Awarefy(アウェアファイ) は、「心の健康と成長を支えるデジタル・メンタル・プラットフォームを実現する」をミッションに、AI メンタルパートナー「アウェアファイ」 の企画・開発・運営を行っています。今後、Awarefyを通じて人々が自分の“大切にしたいこと“と向き合える場を創造していけるよう、アプリの機能拡充にとどまらず、メンタルヘルスケアの領域でさまざまな事業展開を行ってまいります。

【会社概要】
 所在地:東京都新宿区西新宿1-26-2 新宿野村ビル48階
 代表取締役CEO:小川 晋一郎
 事業内容:デジタル・メンタル・プラットフォームAwarefyの企画・開発・運営業務
 URL:https://www.awarefy.com/

【 本件に対するお問い合わせ先】
 Awarefy広報担当:関口
 メール:press@awarefy.com

Awarefyでは、認知行動療法とは?がやさしくわかり実践できるWEBメディア「コグラボ(Cognitive Behavioral Therapy Lab)」を運営しています。認知行動療法を学んで実践できる記事や、心の専門家のインタビュー記事を掲載しています。

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