#OneMoreChoice プロジェクト 生理休暇を「Femaleケア」へ名称変更し取得日数は約1.9倍に

ツムラのプレスリリース

【制度導入後進捗レポート】 社員が不調を「隠れ我慢」しない企業へ #OneMoreChoice プロジェクト 生理休暇を「Femaleケア」へ名称変更し取得日数は約1.9倍に #OneMoreChoice 研修で生理痛VR体験装置も使用し社内への理解浸透へ

 株式会社ツムラ(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:加藤照和、以下当社)は不調を無理に我慢することなく、心地よく生きられる健やかな社会を目指して、2021年から#OneMoreChoice プロジェクトに取り組んでいます。
 本プロジェクトは、対外的な活動に加え、社員が不調を「隠れ我慢」※1しない企業を目指して社内でも活動しており、2022年4月には「#OneMoreChoice アクション」(P.3参照)を施行。休暇制度の拡充等のほか生理休暇の社内名称を「Femaleケア」へ変更しています。
 生理休暇から「Famaleケア」への名称変更により、本制度導入から2年目の2023年度にはFemaleケアの総取得日数が約1.9倍、総取得人数が約1.4倍増加しました。また#OneMoreChoice アクションに加えて、不調への対処法等を学び一緒に考える「#OneMoreChoice 研修」を社内でも実施しています。2024年9月初旬には、生理痛VR体験装置を本研修で利用し、男性社員からの理解を深める試みも実施しました。
 当社では引き続き、社員が不調を「隠れ我慢」しない企業を目指して、さらなる#OneMoreChoice アクションの推進に取り組み、不調を我慢しない職場環境づくりを目指します。
※1:隠れ我慢=心身の不調を我慢していつも通りに仕事や家事を行うこととツムラが定義
 
 

Femaleケア」「婦人科検診」の2年目利用実績

社内名称を「Famaleケア」に変更後、2年で取得日数が約1.9倍に

 2022年4月から「生理休暇」の社内名称を「Femaleケア」に変更した結果、2022年度、2023年度と2年連続で取得日数は増加、2023年度は変更前(2021年度)と比べ、総取得日数は約1.9倍、総取得人数は約1.4倍に増加しました。なお社内名称の変更と共に、生理に伴う症状に加えて、女性ホルモンの影響によるさまざまな症状(更年期症状等)にFemaleケアが利用可能となったことも増加要因の一つと考えられます。

 
 

婦人科検診受診率には課題が残る

 #OneMoreChoice アクションでは休暇制度の拡充に加え、希望する全社員が婦人科検診を費用負担なしで受診可能とし、費用負担の年齢制限を撤廃しました。婦人科検診の利用実績は導入前に比べると高いものの、2023年度は2022年度実績から増加しておらず、社内でのさらなる啓発が必要です。要因として、新たに2023年度4月~6月に35歳未満女性社員で希望者を対象に、無料でHPV検査による子宮頸がん検診の受診を可能としたことにより、2023年度は通常の子宮頸がん検診(細胞診検査)を受診しない人がいたこと、加えて制度の利用方法への理解が進んでいないこと(社員アンケートより)等があり、今後の取り組むべき課題としています。
 
<「婦人科検診」利用実績(総取得日数と総取得人数)>


2023年度(導入後) 2022年度(導入後) 2021年度(導入前)
【35歳以上】乳がん検診 66.2% 68.8% 59.2%
【35歳未満】乳がん検診 47.8% 45.2% 11.5%
【35歳以上】子宮頸がん検診 63.4% 63.8% 54.1%
【35歳未満】子宮頸がん検診 37.5% 35.6% 8.6%

 
【「#OneMoreChoice アクション」について】
 #OneMoreChoice プロジェクトの一環として、社員が不調を「隠れ我慢」しない企業を目指し、社内に#OneMoreChoice ワーキンググループ(以下、WG)を発足。WGでは、不調を感じたときに、休む等の我慢に代わる選択肢ができる環境やサポート体制づくりに取り組み、#OneMoreChoice アクション※2の施行に至りました。
(※2022年4月1日施行)
※2:#OneMoreChoice アクションの施行については2022年4月のリリースを参照
 
#OneMoreChoice アクション>

施策 内容
婦人科検診は全社員が費用負担なしで受診可能 ※婦人科検診:子宮頸がん検診、乳がん検診 婦人科検診は、従来35歳以上の社員が年1回の健康診断の検査項目に含まれていましたが、希望する全社員が費用負担なしで受診可能とし、費用負担の年齢制限を撤廃しました。
生理休暇の社内名称を「Femaleケア」へ変更 従来、労働基準法における生理休暇は利用可能でしたが、社内名称の変更とともに、ホルモンバランスに由来する不調での取得を可能としました。
社員の休暇制度の拡充 –誰もが不調でも休みやすい制度へ– 性別にかかわらず社員が、診断書のない不調でも「隠れ我慢」せずに働ける環境づくりとして、下記施策を導入。 ・入社時に失効年休積立有給休暇6日を新たに付与。
(2022年4月入社より) ・失効年休積立有給休暇の使用条件に、新たに体調不良(診断書不要)を追加。 ・従来、診断書とともに申請が必要であった通院休暇は、申請不要で年間12日まで取得可能。

 
 

社内での「#OneMoreChoice 研修」 

 WGで議論した「隠れ我慢」を減らすためのアイデアをもとにオリジナルの「#OneMoreChoice 研修(以下、研修)」を開発し、社内や社外(他企業、大学等)で実施しています※3。研修ではライフステージと起こり得る不調、その対処法への知見を深め、自分なりの#OneMoreChoiceを考えます。Femaleケアや婦人科検診等の取得向上には、不調を感じる本人だけでなく、不調のない人も症状によるつらさを理解し、制度利用しやすい職場づくりも重要です。
 2024年9月初旬に当社本社で実施した社員対象の研修では、株式会社リンケージ(本社:東京都中央区、代表取締役社長CEO:生駒恭明)協力の下、生理痛VR体験装置「ピリオノイド」を利用し男性社員が生理痛への理解を深める試みも実施しました。本装置は、筋電気刺激(EMS)により、生理期間中に生じる下腹部の痛みを疑似体験することが可能です。
 「ピリオノイド」を体験した男性社員からは、「生理痛の痛みを疑似体験でき、日頃、生理痛を我慢しながら働いてしまっている人の状況への理解が深まった」、女性社員からは「聞いているのと実感するのはとても違うと思うので、痛みや不調の具合を知ってもらえる機会はとても良いと感じた」という感想がありました。
 また、研修を通じて、「我慢に代わる選択肢があること、選択することを、自分や家族、職場の人へ少しずつ広がるよう自分自身も取り組んでいきたい」といった感想も聞かれました。
※3:#OneMoreChoice 研修については2022年9月のリリースを参照
 

 

 

 

 
 

社内の知見を社会へ 厚労省「母性健康管理研修会」で当社事例紹介

 厚生労働省実施 「母性健康管理研修会」において、 #OneMoreChoice アクションをはじめとする当社内での #OneMoreChoice プロジェクトの活動事例を紹介させていただきます。
 本研修は、事業所内における適切な妊娠中および出産後の母性健康管理の推進を目的に、事業主や産業保健スタッフ等を対象にした研修会(オンデマンド、2024年10月~配信予定)※4です。当社は、母性健康管理等においても先進的な取り組みを行っている企業として本研修会への登壇を依頼いただきました。産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)よりも早期の休暇に失効年休の利用が可能等、当社の取り組みを他企業へ紹介することで、不調を隠れ我慢しない社会づくりにつながればと考えております。
※4:母性健康管理研修会 https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/kenshu2024/
 

 
 当社では、社員が不調を「隠れ我慢」しない企業を目指して、さらなる#OneMoreChoice アクションの推進に取り組み、不調を我慢しない職場環境づくりを進めるとともに、これまで社内で培った知見を他企業等、社外へも情報発信することで、社内でも社外でも誰もが不調を我慢しなくていい社会づくりを目指してまいります。
[参考]関連リリース
※2:2022年4月1日
    社員が不調を「隠れ我慢」しない企業へ。「#OneMoreChoice アクション」をスタート
         https://www.tsumura.co.jp/news/newsrelease/item/160f6cd315ca98fa183e8bd22796e090.pdf
※3:2022年9月22日
      ツムラ「#OneMoreChoice 研修」を提供開始
         https://www.tsumura.co.jp/news/topics/item/onemorechoice_220922.pdf
 
 

OneMoreChoice プロジェクトとは

 不調を無理に我慢することなく、心地よく生きられる健やかな社会を目指して、#OneMoreChoice プロジェクトを、2021年3月8日の国際女性デーにスタートしました。
当社が目指すのは、誰もが心地よく生きられる健やかな社会です。不調の際、治療だけではなく、休む、少しだけ働き方を変える、誰かに相談する等、それぞれが我慢以外の自分に合った選択ができるようになり、そしてその選択肢を提示できる社会こそが、「隠れ我慢」のない健やかな社会につながると考えています。
 今後も#OneMoreChoice プロジェクトを通じて、健やかな社会の実現に向け取り組んでまいります。
https://www.tsumura.co.jp/onemorechoice/
 
プロジェクトステートメント
 
「生理のつらさを、我慢しなくていい社会へ」
誰にも迷惑をかけたくない。周りの人に言い出しにくい。
そんな理由から、「生理痛・PMSを我慢せざるを得ない」人たちの力になりたい。
ひとつひとつの問題に向き合い、誰もが我慢しなくていい社会をめざして、
漢方のツムラが取り組んでいきます。 
 
 
プロジェクトロゴ
 

 

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