株式会社伊勢半のプレスリリース
株式会社伊勢半(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:澤田晴子) は2024年5月~6月に渋谷区立原宿外苑中学校において実施した「眉毛ホームルーム」について、メイクを校則で禁止する学校が多いという現状がある中なぜ本企画に賛同し、実施に至ったのか。
「メイク」を授業として取り入れた背景や想いを、同校校長と務める駒崎校長に聞きました。
●生徒たちに“本物を見せたい・体験させたい”。駒崎校長の考える現代の教育
原宿外苑中学校は「 Don’t think.Just do ! HarajukuGaien “やっちゃえ 原宿外苑”」を合言葉に教育活動を展開しており、 今回の伊勢半との取り組み以外にも積極的に企業や関連団体と連携して「授業」として様々な内容を取り入れています。
そもそも昨今の教育事情として、文部科学省が全国の学校に「主体的・対話的で深い学び」を呼び掛けており、授業改善を求めている背景があるといいます。
駒崎校長は教育方針として、これからの学びは「本物を見せる、本質に迫る」オーセンティックな学びが最重要であり、本物をこどもたちに体験させたいと考えています。
では“深い学び”とは一体何を指すのでしょうか。駒崎校長は「”深い学び”=本質に迫るということ」と捉え、実行しています。
具体的には教科の学びもそれぞれがどう社会に繋がっているのかを教えており、単に覚えるだけではなく、世の中の事象と重ねて考えていくことを学んでいくことで、頭に残る知識=将来活用できる知識となると考え、これを授業に落とし込んでいると語りました。
●「メイクも探求教育」メイクを授業に取り入れた背景と伊勢半の合点
上記の背景の中で駒崎校長は学校の枠だけでは学びが成立しなくなると考え、関連団体や企業に依頼して、授業に組み込んでいます。
「関連団体や企業の皆様との授業を続けていくと課題解決の方法を子供たち自身が身に付けて、自分自身で課題にアタックしていくようになり、自分なりに動き出し、探求学習に繋がっていく」と言います。
これはプロジェクトベースラーニング(PBL)と言う学習法で、決まったカリキュラムを淡々とこなすのではなく、自身で問題を発見、解決していくことに重きを置く方法だそうです。
「根本的な考え方は”社会課題の解決”なので、いかに社会課題の解決を企業や関連団体が行っているか。リアルを見せてもらいたいです。それが生徒たちの学びになると思います」と話す駒崎校長。
何を考えどう動いていくか、それも一つの学びになるのでは?と考えた結果、今回「メイクは自己表現のツール」であると考える伊勢半の「眉毛ホームルーム」を授業に取り入れることに賛同してくださいました。
●自分たちで制限してしまう、今の「こどもたち」
同校は細かい校則などは特に構えず、生徒手帳すら無いそうです。
生徒の自主性を尊重すると同時に、「やっちゃえ原外」の精神が表れている大きな特徴と言えます。
これまでもメイクをして登校している生徒もいたと話します。
駒崎校長としても世間ではメイクをすることは普通なのだから、学校にしてきても問題無いと考えている為、「学校×メイク」に対しては前向きでした。
先生側が校則を厳しくしなくても受験を控える時期には生徒自らTPOを考え、メイクをしなくなるという行動も見られることから、子供たちに判断を任せても問題無いと感じているそうです。
「校長が急にやろう!と言ってもハレーションが起きるだけであると理解しています。だから行事の時は上履きを止めてみる(学校内土足)などと少しずつ学校で今までイレギュラーだった事項ををレギュラー化していくことで、子供たちも理解が出来るようになっていくと思うし、子供を主体と考えて対話していきながら、少しずつ行動に繋げていく良いのでは無いか」と話しました。
●“学校”としての枠を取っ払う、今後の学校とメイク
自己表現をこれからの子供達に求めている割には、校則でメイクが禁止されているという矛盾を「社会課題」と捉え解決したい、より枠を広げて解釈していきたいと考える我々伊勢半。
一番聞きたかった今回のメイク授業後の生徒たちの反応については「そのまましっかり自己表現のツールとして捉えていた」と駒崎校長は言います。
また今後「メイクは日本全国どこの学校も取り入れていくのではないか」と推察しています。
KISSMEは多感な学生時代での経験として「メイクで自己表現をする」ことを楽しんでもらえるよう、今後も活動を続けていきます。
●駒崎彰一校長
東京都葛飾区で中学校・保健体育科の教員としてスタート。品川区立中学校を2校勤務し、葛飾区教育委員会事務局指導室指導主事・教育CIO補佐官を務める。その後、江東区立中学校の副校長を経て、荒川区教育委員会事務局指導室統括指導主事を3年間務めるなかで、学習者1人1台端末の導入を担当する。その後、葛飾区教育委員会事務局指導室統括指導主事を経て、中野区立緑野小学校長。文部科学省・総務省・経済産業省「未来の学び」コンソーシアム運営協議会委員、文部科学省ICT活用教育アドバイザー、デジタル教科書活用検討委員を務める。渋谷区立笹塚中学校長を経て、現職に至る。
●「眉毛ホームルーム」とは
伊勢半が展開するヘビーローテーションでは、一人でも多くの中高生が眉メイクを通して、自分に自信を持てるきっかけをつくりたい、また使用することで学生の皆さんに自己表現を楽しんでほしいという想いで、中高生の眉毛デビューを応援する「眉毛ホームルーム」がスタートしました。
第一回は都内中高一貫校にて実施し、第二回目を原宿外苑中学校全生徒を対象に実施しました。
●伊勢半グループについて
1825年(文政8年)の創業以来、江戸から続く最後の紅屋として、当時と変わらぬ製法で紅を守り続けています。一方、「KISSME」をコーポレートブランドに掲げ、総合化粧品メーカーとして、 「ヒロインメイク」や「キスミー フェルム」など幅広い世代に向け、お客様の美に寄り添い続けています。
またグループ会社「エリザベス」や「マーシュ・フィールド」等、幅広い展開を行っており、来年創業200周年を迎えます。