次世代の食物繊維・たんぱく質開発を目指す「食用微生物コンソーシアム」に参画

オランダNIZO社と協働で酵母細胞壁の新たな機能性を探求

アサヒグループ食品株式会社のプレスリリース

 アサヒグループ食品株式会社(本社 東京、社長 川原浩)は、酵母細胞壁の機能を新たに解明するためにオランダのNIZO Food Research B.V.(本社 オランダ ヘルダーランド州、以下「NIZO社」)が中心となって運用する「食用微生物コンソーシアム」に2025年1月から参画します。本プロジェクトを通じて乾燥酵母や酵母細胞壁が持つ食物繊維やたんぱく質の新たな機能性を探求します。

■アサヒグループ食品の参画目的について

 アサヒグループ食品では長年酵母の研究を進めており、酵母エキス製造過程で得られる副産物の「パン酵母由来の酵母細胞壁(以下、酵母細胞壁)」の有効活用に向けさまざまな機能性研究を行っています。2024年5月25日 第78回日本栄養・食糧学会大会では、「乾燥ビール酵母」と「パン酵母由来の酵母細胞壁」の腸内環境改善効果を確認、2024年8月には日本食品化学工学会 第71回大会にて「酵母細胞壁」と「有胞子性乳酸菌 (生きて腸まで届く乳酸菌)」の組み合わせで、腸内環境を改善する効果を確認したことを発表しています。今回NIZO社の「食用微生物コンソーシアム」に参画することで、酵母細胞壁が持つ食物繊維やたんぱく質の新しい有用性を探求します。

■「食用微生物コンソーシアム」について

 世界の人口は急速に増加しており、2050年には約97億人に達すると予測されています。この増加に伴い、食糧需要も大幅に増加している一方で、気候変動や土地の劣化、資源の限界などが食糧生産に影響を与えており持続可能な食品原料の開発が求められています。NIZO社では、耕作地や温室効果ガスの排出が少なく、食品原料として期待できる酵母、菌類、藻類などの微生物のバイオマスに着目し、食物繊維やたんぱく質が豊富な細胞壁に焦点を当て、より良い食品の開発と人々の健康の実現を目的として2024年6月から「食用微生物コンソーシアム」を立ち上げました。2027年までに参画する9企業とWageningen Universityやオランダ政府などと、産官学連携で機能性評価に取り組んでいきます。

■「NIZO社」について

 食品と健康のための契約研究において世界をリードするオランダの企業です。最先端のR&Dセンターと食品加工施設を有しています。革新的な食品・素材・健康関連企業と密接に協力することで世界の食品産業および関連市場向けのイノベーティブな開発と応用に貢献しています。

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