五島の椿株式会社のプレスリリース
株式会社MTG(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:松下剛)と五島の椿株式会社(本社:長崎県五島市、代表取締役社長:谷川富隆)は、長崎県立大学 田中一成名誉教授と共同で行った五島列島産ツバキ葉を使用した化粧水の肌質改善効果の研究成果について、薬理学の幅広い分野において50年以上の歴史のある学術誌「応用薬理」に掲載されたことをご報告します。「応用薬理」は薬効、一般薬理、毒性薬理を中心に日本の創薬研究の発展に大きく貢献してきた学術誌ですが、今回、自然由来のツバキ葉化粧水の機能性を評価され、掲載に至りました。
■タイトル
五島列島産ツバキ葉を低温真空蒸留して得られた蒸留水を含む化粧水が肌質に及ぼす影響―ハーフフェイス法を用いた単盲検比較試験―
■目的
五島列島産ツバキ葉から得られた蒸留水を配合したツバキ葉化粧水が肌質に及ぼす影響を検討
■方法
同一人の顔の左右対称部位で行うハーフフェイス法で実施し,被験者は被験品のどちらかを1日2回,半顔ずつ同じ側に28日間塗布をした(例:右頬→ツバキ葉化粧水 左頬→プラセボ化粧水(ヒアルロン酸配合))。使用前と使用後の測定として角層水分量、経表皮水分蒸散量(TEWL)、を行った。
■結果
ツバキ葉蒸留水を配合した化粧水を塗布したことで角層水分量が経時で有意に上昇した。変化量として約10A.U.(約30%)も上昇した。またプラセボ品と比較しても有意に高値であった。
Fig.1. Stratum corneum water content
A : Values of Stratum corneum water content
B : Amount of change of stratum corneum water content
Mean±SE (n=15)
* p<0.05:Significant difference between the two groups
# p<0.05:Significant difference from 0W
ツバキ葉化粧水を塗布することで経表皮水分蒸散量の上昇を抑制することも確認された。
Fig.2. Transepidermal water loss (TEWL)
C : Amount of change of TEWL
Mean±SE (n=15)
* p<0.05:Significant difference between the two groups
■結論
五島列島産ツバキ葉蒸留水を配合した化粧水は継続使用することで角層水分量を上昇させ、保湿効果を高めることが明らかになった。またこの効果はツバキ葉蒸留水に含まれるテルペン類などの油溶性揮発成分が関与している可能性が示唆された。
■著者
野口智弘1)*, 石川崇1), 櫻井美帆1), 末次一博1), 谷川富隆2), 田中一成3)
1) 株式会社MTG
2) 五島の椿株式会社
3) 長崎県立大学
■応用薬理研究会
応用薬理研究会は、1967年に薬理学の研究を通じて医薬品の開発や医療の進歩に貢献することを目的として創設された学術団体です。医薬品の添付文書やインタビューフォームには薬効の根拠となる論文として、応用薬理に掲載された論文が多く引用されています。
薬効、一般薬理、毒性薬理に関する論文だけでなく、食品薬学、医療薬学、天然薬物学、漢方薬理学、臨床薬理学、機能性食品、機能性化粧品(効果の認められた化粧品)に関する論文も広く掲載しています。
この会は、医薬品開発や高度医療技術の進歩に大きく貢献しており、特に高齢化社会における生活習慣病や認知症などの疾病に対する新薬の研究開発が期待されています。
<五島の椿株式会社について>
長崎・五島列島に自生する椿を活用した事業展開を行うべく、2018年11月に五島市内に設立。【椿を再発見し、その全てを活かす】をテーマに、椿の花や種のみならず、葉や枝、果皮、花から採取された“五島椿酵母”といった素材をあらゆる側面から調査研究し商品開発を行なっています。「椿」を通じて持続可能な産業の創出と、地域の発展に貢献します。
<五島の椿プロジェクト>
五島の椿プロジェクトは、長崎県を中心とする産学官民の力を集結し、五島列島に自生する椿を核に、商品開発から消費までを循環させることで、持続可能な産業と雇用を創出し、新たな地域活性のモデルケースを目指すプロジェクトです。
俳優の吉永小百合さんが、椿サポーターとして応援して下さっています。