インテグロが千葉市消防局で生理研修を実施。男性職員の意識が大きく変化

生理への理解が職場を変える。女性消防士がより活躍できる現場へ

インテグロ株式会社のプレスリリース

月経カップや吸水ショーツを販売するインテグロ株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役 神林美帆、以下「インテグロ」)は、女性が安心して働ける環境づくりを支援する取り組みとして、生理研修の講師派遣を行っています。

このたび、千葉市消防局の委託を受け、2025年1月30日、31日に生理研修を実施しました。本研修は、女性活躍推進検討委員会の意見をもとに、「部下を監督する立場の係長」を主な対象とし、希望する管理職および女性職員も参加できる形で行われました。

研修には二日間で約150名が参加し、その90%以上が男性でした。これまで職場では生理について話題にすることはほとんどありませんでしたが、研修後のアンケートでは「今まで知らなかったことが多く、有意義だった」「生理の理解が深まり、職場改善の意識が高まった」 などの声が寄せられ、職場環境を見直すきっかけとなりました。

研修の背景

消防局では職員のほとんどが男性である一方、近年、女性職員の数が増加しています。千葉市消防局では現在、職員の約5%にあたる43名が女性であり、そのうち半数が消防車や救急車に乗り、現場で活動しています。

しかし、職業の特性上、以下のような女性職員が直面する生理に関する悩みが存在します。

  • 生理の不調を抱えたまま長時間の災害対応が困難

  • トイレに行けず、経血漏れなどの不安がある

  • 消防服や装備の影響で生理用品の交換が困難

  • 男性隊員の理解が不足し、相談しにくい

これらの課題は女性職員だけの問題ではなく、職場全体での理解とサポートが求められています。そこで、千葉市消防局の女性活躍推進検討委員会は、生理への理解を深め、職場環境の改善を目的とした生理研修を企画し、インテグロが講師を務め研修を実施しました。

研修の様子

今回のテーマである「生理」は、多くの男性にとって、これまで「触れてはいけないもの」と捉えらえてきた話題です。最初はやや緊張感がありましたが、研修が進むにつれて雰囲気が和らぎ、「職場だけではなく、家族や身近な女性を理解するためにも、大切なことを学んでいる」という真剣な表情で参加する姿が印象的でした。

本研修では、インテグロ代表取締役 神林美帆が、生理による生産性低下と労働損失について紹介し、正しい知識を学ぶ重要性について説明しました。続いて、生理ケア&月経カップアドバイザー 木下綾乃が、生理の基本的な知識を解説し、生理が女性職員の業務にどのような影響を及ぼすのか、また上司や同僚がどのように配慮し、職場環境を改善できるのかについて、具体的な事例を交えながら説明しました。さらに、ナプキン、タンポン、月経カップ、吸水ショーツ、低用量ピルなど、生理ケアの選択肢についても実物を手に取ってもらいながら紹介しました。

研修の後半では、「生理を理解し、男女ともに働きやすい職場にするためにできること」 をテーマにグループワークを実施。女性職員は職場での生理の困りごとを共有し、それをもとに男女で職場環境の改善策について意見交換を行いました。男性職員からも活発にアイデアが出され、「正しい知識があれば誰もが一緒に解決策を考えられる」ことをあらためて実感する場となりました。また、研修後には『職場だけでなく、家庭でも役立つ内容だった』『娘や妻とも話してみたい』といった声も聞かれ、意識の変化が広がっていることが感じられました。

女性消防士にとっての月経カップの有用性

生理ケアの選択肢のひとつである月経カップは、長時間の災害対応や夜間勤務、さらに洪水や浸水現場など水に浸かる可能性がある状況でも役立つことを紹介しました。実際に月経カップを使用している女性職員からも、「12時間使えるので、長時間勤務する災害現場や夜の就寝中にも、安心して普段通りの活動ができる。もっと多くの女性職員にこのような情報を共有できる場が増えるとよい。」という意見が共有されました。

この生の声をきっかけに、参加者の関心が高まり、多くの女性職員から「実際に試してみたい」という声が挙がりました。さらに、男性職員からも、「女性職員のために月経カップの貸与を検討してはどうか」という具体的な提案が出るなど、職場環境改善を考える視点が広がりました。

研修後のアンケート結果

■参加者の声(アンケートより抜粋)

「今まで知らないことが多く、大変有意義だった」(40代 男性)

「明るくわかりやすく、生理のイメージが変わった」(40代 男性)

「生理についての理解が深まり、具体的な改善策を検討するよい機会になった」(50代 男性)

「共通認識をもつために、全職員に受講させたい」(50代 男性)

「素晴らしい研修だった。体調不良を気軽に相談できる環境をつくるために、若手職員にも受講してほしい」(20代 女性)

■研修後の変化

・生理に関する理解度の向上

研修前:「全く知らなかった」5.8%、「なんとなく知っていた」43.8%、「基本的な知識は持っていた」47.9%(合計 97.5%

研修後:「非常に深まった」59.5%、「ある程度深まった」36.4%(合計 95.9%

・職場の女性の健康課題に対する意識の変化

「非常に変わった」46.3%、「ある程度変わった」49.6%(合計 95.9%

・職場改善への行動意識の変化

「強く考えるようになった」41.3%、「ある程度考えるようになった」56.2%(合計 97.5%

・研修のわかりやすさ

「非常にわかりやすかった」82.6%、「ある程度わかりやすかった」17.4%(合計 100%

研修を通じて、生理に関する理解が深まり、ほぼ全員が職場環境の改善について考えるようになったことが明らかになりました。研修内容のわかりやすさも高く評価され、よりよい職場づくりに向けた大きな一歩となりました。

千葉市消防局 女性活躍推進検討委員会 委員長(施設課装備係長)上田有里様 コメント

千葉市消防局として初めての生理研修を実施しました。災害現場で女性が活動する現状において、生理やトイレの問題は切り離せない重要な課題です。女性は「察してほしい」、男性は「言ってほしい」。こうした意識の違いから、なんとなく距離を感じることはないでしょうか。男性が多数を占める職場において、この距離を縮めたいと考え、生理研修を企画しました。

研修では、参加者にナプキンやタンポン、月経カップを実際に手に取ってもらい、男性には女性の苦労を、女性には生理ケアの選択肢をあらためて考える機会を提供しました。グループワークでは、男女が一緒になって議論し、特に男性から積極的な意見が多く寄せられ、その反応から想像以上の関心の高さを感じました。今回のような相互理解を深める研修は、職場環境をより良くするために必要不可欠です。今後も継続して実施していきたいと考えています。

千葉市消防局 総務部人事課 消防司令 矢内良直様 コメント

これまで男性として、生理の話題に触れることに少なからず抵抗がありました。今回、神林先生と木下先生が生理についてとても明るくオープンにお話しくださったことで、その抵抗感が和らいだように感じています。

また、実際に生理用品を手にする経験は、生理をより身近に感じる貴重な機会となりました。さらに、男女を交えた職員同士のグループワークでは、職場で生理について話す大きなきっかけを得ることができ、大変有意義でした。

研修導入を希望する自治体・組織への案内

この研修は、消防局という男性中心の職場において生理への理解を深める取り組みとして注目され、産経新聞(2025年1月31日掲載)、読売新聞(2025年2月15日掲載)でも報道されました。現在、消防局だけでなく、警察署や自衛隊、建設業界など、男性職員が多い職場からの関心も高まっています。生理への理解を深めることは、女性職員の働きやすさだけでなく、組織全体の職場環境の向上にもつながります。本研修の導入を検討される自治体・組織の皆様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

<研修導入に関するお問い合わせ>

インテグロ株式会社

info@integro.jp

https://integro.jp/

インテグロ株式会社

インテグロ株式会社

インテグロは、2018年より日本でいち早く月経カップと吸水ショーツを販売したパイオニアです。 さらに、経血量を記録できる生理管理アプリ「Oh My Flow」を開発し、経血データを活用した新たなヘルスケアソリューションを提案しています。女性の健康課題を解決する商品やサービスを通じて、誰もが自分らしく活躍できる社会を目指しています。

インテグロ公式サイト:https://integro.jp
Instagram:https://www.instagram.com/integro_jp
X:https://www.x.com/integro_jp
Facebook:https://www.facebook.com/integro.jp
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCbxdnGPAbId4MLZQ5CVCLVQ
設立年月  :2012年8月8日
所在地   :東京都目黒区祐天寺2-13-4
代表取締役 :神林美帆
会社HP  :https://integro.jp

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