国際女性デーに、YSL BEAUTYの社会貢献活動「ABUSE IS NOT LOVE」プログラムから新キャンペーン「DON’T CALL IT LOVE」をスタート

日本ロレアル株式会社のプレスリリース

YSL BEAUTYは、2025年の国際女性デーを迎えるにあたり、社会貢献活動として取り組む 「ABUSE IS NOT LOVE(暴力は愛じゃない)」プログラムの一環として、新しいグローバル啓発キャンペーン「DON’T CALL IT LOVE(それを愛と呼ばないで)」を実施します。

このキャンペーンでは、一見美しくも、よく見ると暴力のサインが潜むパリの恋愛物語を描き、ドメスティック・バイオレンス(DV)に関して知識を持つよう呼びかけます。また、このキャンペーンを通じて、健全な恋愛関係を育むため、二人の関係に悪影響のある、当たり前だと思っていた行為をなくすために何ができるのか考えることを呼びかけます。

  • 女性の3人に1人がIPVを経験:IPVの撲滅はかつてないほど喫緊の課題

IPV(親密なパートナーからの暴力)は、女性が受ける暴力の中で最も多く、年齢を問わず世界でおよそ7億3,600万人の女性被害者がいると言われています。*1 しかも、暴力的行為が愛だと不当に正当化されるケースが決して少なくありません。女性の3人に1人が人生の中でIPVを経験するという衝撃的な数字もあり、若い女性たちは特にその危険にさらされています。*2

YSL BEAUTYは、2020年に「ABUSE IS NOT LOVE」プログラムをスタートして以来、この現状を変えるための活動に力を注いでいます。これまでに地域で活動するNGO/NPOパートナーに520万ユーロを超える寄付を行い、このプログラムの下で教育または支援を受けた人は、25を超える国で約130万人を突破しました。世界規模での若い世代へのIPV教育や草の根組織に対する支援において意味ある大きな前進を遂げています。

  • 見えていなかったものを見えるように:YSL BEAUTYキャンペーンの裏側

今回の新しいキャンペーンでは、YSL BEAUTYが従来の固定観念的な広告のスタイルを巧妙な方法で覆します。一見素敵で何事もないパリの恋愛物語を描写することによって、その中に含まれる華やかなパーティ、一見ロマンチックな二人の散歩、親密な時間など美しい場面を通して、真実を明らかにします。

彼女は美しく、自信に満ちた魅力ある若い女性。彼はどこかミステリアスでダークな雰囲気を漂わせるハンサムな若い男性。

二人の第一印象は、他のカップルと同じ、魅力的で素敵な恋人同士に見えます。

物語が進むにつれ、ちょっとした不穏な空気が入り込み始めます。この一見ロマンチックなシーンに、場合によっては気づかないほどの暴力のサインが現れ始めるのです。

最初はロマンスに心を引かれ、ストーリーに注目していた視聴者は、不穏な場面が増えるにつれ、少しずつ心配になります。

そして、ここで突然、広告映像が止まり、強い問いを投げかけます。「今の映像の中で、あなたは暴力のサインに気づきましたか?」その上でストーリーを巻き戻し、それぞれの場面に潜んでいた、よく見るとわかる暴力のサインを説明します。キャンペーンでは、人間関係の中で行われる普通に見えるようで、実は身体的、性的、精神的暴力の前兆かもしれない行為に注意を傾けることを積極的に呼びかけます。映像では視聴者に参考情報も紹介し、十分な理解とともに、必要であれば助けを求めるよう促します。

「DON’T CALL IT LOVE」キャンペーンは、ロマンチックに描写された有害な関係を打ち壊すことによって、意味ある話し合いのきっかけを作り、暴力の悪循環を断ち切り、美容業界の枠を超えた広範囲の構造変化を推し進めることがその目的です。ブランドによるストーリーテリングにおいて、より自覚と責任を持ち、そして影響力を強めることを呼びかけています。

  • 沈黙を破る:暴力のサインに気づくために、一人ひとりに知識と勇気を

身体的暴力、性的暴力、精神的暴力、経済的暴力。どれも暴力であることに変わりはありません。暴力には多くの場合、その前に警戒すべきサインがあります。干渉する、嫉妬する、孤立させる、脅す、萎縮させるなど、IPVに関する警戒すべき主なサインは9つあり、もしそれに気づくことができれば、行動を起こし、暴力を止められる可能性があります。

各地域で活動するNGO/NPOと協力した「ABUSE IS NOT LOVE」プログラムでは、IPVの主なサインに対する感度を高め、気づくための大規模な啓発活動に力を注いでいます。

また、エスカレートする前にIPVのサインに気づくための支援の一環として、このテーマについて声をあげることは恥ずかしいことではないという認識を根付かせ、IPVサバイバーに自らの経験を話してもらうための取り組みも行っています。「ABUSE IS NOT LOVE」プログラムでは、公の場での意識が広がってこそ、警戒すべきサインに関する情報や知識を、助けを必要とする人や誰かを助けたいと思っている人にすぐに届けることができると考えています。

  • 暴力のない未来に向けた世界への行動喚起

メディアでは、正しくない関係の中で行われる暴力行為がロマンチックに描かれたり、軽視されたり、下手をすれば美化されるケースが少なくなく、健全な関係とは何か、若い世代の理解に悪影響を与えています。

YSL BEAUTYは「ABUSE IS NOT LOVE」プログラムの立ち上げ以降、若者たちを対象にした警戒すべき暴力のサインの啓発活動を続け、健全な関係を育み、IPVを防ぐための支援を行っています。

今回の新しいキャンペーンでは、美容・メディア業界に、健全な人間関係モデルを共に推進するための連携を呼びかけます。

目的は、悪循環を断ち切り、IPVがなくならない原因の一つである有害なステレオタイプを壊し、それを健全な人間関係を築くための習慣に置き換えることです。

「DON’T CALL IT LOVE」キャンペーンはIPVと闘うYSL BEAUTYにとって重要な機会です。このテーマについて声をあげることが恥ずかしいことではないと意識改革を促し、啓発プログラムや地域のNGO/NPOの支援への道を示すことによって、「DON’T CALL IT LOVE」というメッセージが世界中の個人やコミュニティが親密なパートナーからの暴力に気づき、行動を起こし、防ぐための知識と勇気になるよう取り組みます。

「ABUSE IS NOT LOVE」プログラムの下で行うこの新しいキャンペーンは、単なる動画の配信ではありません。現在のストーリーを書き換え、ロマンチックに描かれた暴力を止めるための世界への行動喚起です。

暴力は決して愛ではない。YSL BEAUTYは親密なパートナーからの暴力と闘い続けます。

  • キャンペーンの強力な制作チーム

今回のキャンペーンでは、強力な制作チームがリアルなビジョンを発信します。

· Lea Ceheivi

受賞実績のあるフランスの映画監督。フランスを代表するミュージックデュオ、Justiceや高級ブランドとのコラボレーションでも知られています。

· Nicolas Loir

高い評価を得ている撮影監督。音楽業界を中心に活躍し、特にブレイズや高級ブランドとタッグを組んだ作品で知られています。

· Dr. Sara Kuburic

リード映像コンサルタント。ミレニアルセラピストとしても幅広く知られ、世界的に著名な心理療法医。

このほか、キャンペーンの企画制作に際して、It’s On UsのEn Avant Toute(s)、ジェンダー・人間関係研究者のDr. Beth Livingstonなど長年協力しているNGO/NPOパートナーや専門家にも助言を仰ぎました。

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“YSL BEAUTYは、前向きな変化を後押しする美の力を信じています。

「ABUSE IS NOT LOVE」は、私たちの価値観を貫くための取り組みの一つです。

今回のキャンペーンでは、暴力のサインに気づくことを世界に呼びかけます。暴力には多くの場合、その前に警戒すべきサインが現れ、そのサインにはさまざまな形があると知っておくこと。これが暴力の防止に非常に重要です。国際女性デーを迎えるにあたり、ただ、新しいキャンペーンをスタートさせるのではなく、活動をさらに強化していきます”

-イヴ・サンローラン・ボーテ インターナショナル ジェネラル マネージャー Stephan BEZY

“YSL BEAUTYは世界を代表する化粧品ブランドとして、文化を形にするだけでなく、文化を積極的に形作る明確な立場を示す責任があります。

私たちは、「ABUSE IS NOT LOVE」プログラムの下、暴力を伴う関係性に関して、悪影響を与えるストーリーに異を唱え、啓発活動を広げ、認識を変えるための努力を続けています。

従来の広告キャンペーンの範囲を超え、世界規模で意味ある変化を推進する波及効果を狙っています”

– イヴ・サンローラン・ボーテ グローバル コミュニケーションズ&イメージ担当ディレクター Manon ERGIN

“IPVを防ぐためのYSL BEAUTYの取り組みは、ブランドとより深く、密接な関係を築いています。2020年から支援を受けていますが、私たちが現場での活動範囲を広げ、重要な活動の一つであるチャットサポートを含めた支援を強化する上で、大きな力になっています。IPV撲滅のための包括的アプローチと共通の価値体系に基づいて具体的な行動を起こすYSL BEAUTYの姿勢には非常に価値があると思います。YSL BEAUTYの取り組みは単なる資金提供に止まることなく、互いに話し合い、協力し合いながらの今回の新しいキャンペーンも、その好例の一つです。

私は、今回のキャンペーンには数百万人の人々に届き、IPV被害者の人生に真の変化を与える力があると確信しています。暴力のない未来を築くためのパートナーシップとの力と力を合わせる大切さの証だと思います”

‐「ABUSE IS NOT LOVE」プログラム NGOパートナー、En Avant Toute(s)(フランス)、CEO、Ynaée BENABEN

“親密なパートナーからの暴力は、しばしば誤解され、矮小化され、完全に見過ごされることもあります。「DON’T CALL IT LOVE」キャンペーンは、心に響く画像やシナリオを通じて、はっきりとは捉えにくい、陰湿な暴力を明るみに出すことによって、疑問を投げかけます。メディアによって曖昧にされてきた愛と暴力の線引きに立ち向かい、ロマンチックだと教えられてきたものの裏側にある、ひどい現実を明らかにします。メディアにも登場する心理療法士、執筆家として、私は有害な影響のあるストーリーを壊し、真の変化に力を与えるための話し合いの必要性を知っています。それこそがこのキャンペーンの趣旨です。スタート時点から関わってきた身として、嘘偽りなく、インパクトのあるメッセージを発信するためのYSL BEAUTYの思慮と姿勢をこの目で見てきました。このプロジェクトは単なる啓発活動ではなく、有意義な変化を世界規模で引き起こす力があると思います”

‐リード映像コンサルタント、心理療法士、Dr. Sara KUBURIC

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「ABUSE IS NOT LOVE」プログラムについて詳しく知りたい方、ご自身または身近な誰かが暴力を受け、すぐに助けを必要とする方は、https://www.abuseisnotlove.com/fr-fr/に掲載されているDVヘルプラインリストをご覧ください。

  • 「ABUSE IS NOT LOVE」について

「ABUSE IS NOT LOVE」は、親密なパートナーからの暴力(IPV)の防止と撲滅を目的としたYSL BEAUTYのグローバルイニシアチブです。性的、身体的、精神的、経済的暴力など、女性の3人に1人が人生の中でIPVを経験すると言われています。このプログラムは警戒すべき9つの暴力のサインを知ってもらうことが活動の中心です。現在、このプログラムは五大陸にまたがる全世界で展開され、2030年までに世界全体で200万人の啓発活動を行うことを目標としています。イニシアチブは4つの柱、具体的には、地域のNGO/NPO支援、世界のYSL BEAUTYスタッフを対象にしたトレーニング、学術研究を通じたソートリーダーシップへの貢献、広範囲の啓発キャンペーンで構成されています。

皆さんもぜひ、この闘いに加わってください。

各地域のNPOパートナー

米国:It’s On Us、メキシコ:Fundación Origen、英国:Womens Aid、フランス:En Avant Toute(s)、ドイツ:BFF、スペイン:Anabella Foundacion、アイルランド:Womens Aid Ireland、イタリア:D.I.Re、ギリシャ:W.I.N Hellas、スイス:Herszprung、オーストリア:Autonome Österreichische Frauenhäuser、スウェーデン:Unga Relationer、ポルトガル:APAV、チェコ共和国:Profem、クロアチア:Solidarna Foundation、ポーランド:SEXEDPL、ルーマニア:Centrul Filia、ブルガリア:Emprove、南アフリカ:ADAPT (Agisanang Domestic Abuse Prevention and Training)、中国:China Women’s Development Foundation、

日本:NPO法人女性ネット Saya-Saya、台湾:Modern Women’s Foundation、タイ:Women And Men Progressive Movement Foundation (Wmp)、ウルグアイ:El Paso、オーストラリア:FVREE、マレーシア:Women’s Aid Organization (WAO)、インドネシア:Yayasan Pulih

  • JAPAN PARTNERSHIP

日本では、2021年12月よりNPO法人女性ネット Saya-Sayaと取り組みをおこなっています。
Saya-Sayaが取り組んでいる「デートDV」の予防啓発セミナー「チェンジ プログラム」の活動が、ブランドの活動目的と一致したために、共に活動を続けています。

NPO法人女性ネットSaya-Sayaによる若年層に向けた、「デートDV」の予防教育活動は、思春期の若者たちが、自分と相手を大切にし、尊重しあえる関係の作り方を学ぶためのプログラムです。

デートDVの仕組みを学び、実際に起こりうるケースをロールプレイで体験、暴力の責任はどんな場合も加害者にあることを学んでいきます。交際が始まる世代の高校生や大学生を対象に、「チェンジプログラム」を実施することで、デートDVの被害者にも加害者にも傍観者にもならず、互いを尊重しあう対等な関係の築き方を伝えています。「チェンジプログラム」では、年間約1万人以上に講座を開催しています。

NPO法人女性ネットSaya-Saya

2000年設立のNPO法人。DV被害や児童虐待など、暴力・差別のない社会を目指し活動しています。地域の中で暴力被害女性たちと子どもを支援することが、暴力と差別のない「女性と男性・人と自然」が共生する社会につながると考え、支援のネットワークを広げていくことに貢献しています。

https://saya-saya.net/

1.https://asiapacific.unwomen.org/en/stories/news/2024/11/facts-and-figures-ending-violence-against-women

2.https://www.who.int/news/item/09-03-2021-devastatingly-pervasive-1-in-3-women-globally-experience-violence#:%7E:text=Across%20their%20lifetime%2C%201%20in,unchanged%20over%20the%20past%20decade

【お客様のお問い合わせ先】
イヴ・サンローラン・ボーテ
フリーダイヤル:0120-526-333
公式オンライン ブティック:https://www.yslb.jp/

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