酵素分解蜂の子※1が、騒音性難聴の進行を抑えることを確認 現代病の一つとしてWHOが危惧する聴覚障害※2を予防できる可能性

農研機構との共同研究で日本農芸化学会2025年度大会 トピックス賞を受賞!

株式会社 山田養蜂場のプレスリリース

株式会社山田養蜂場(所在地:岡山県苫田郡鏡野町、代表:山田英生)の自社研究所である、山田養蜂場 健康科学研究所は、農研機構 大池秀明 上級研究員との共同研究にて、酵素分解蜂の子が、継続的な騒音による難聴モデルの聴力低下に対して抑制効果を示す可能性を明らかにしました。

この研究成果を、2025年3月4日(火)から8日(土)に開催された「日本農芸化学会2025年度大会」にて発表し、一般演題1786件の中から選定された30演題に贈られるトピックス賞を受賞しました。トピックス賞とは大会実行委員会および広報委員会が選定した、学術的重要性および社会的インパクトの高い研究に与えられる賞です。当社のミツバチ産品の有用性研究が評価され、同賞を受けるのは、本研究で2度目となります。

【研究背景】

イヤホン/ヘッドホンの利用が日常的になっている現在、以前と比べ騒音による難聴リスクが高まっています。世界保健機関(WHO)は、「世界では10億人を超える若者が安全ではない音の聴き方により、難聴の危険にさらされている」と報告し※2、2050年までに4人に1人が聴覚障害を患うと予測しています※3。騒音性難聴は大きな音を長い期間繰り返し聞くことで、耳の感覚細胞(有毛細胞)が徐々に損傷を受け引き起こされる難聴で、一度破壊された有毛細胞は再生することができません。騒音性難聴は、効果的な治療方法がほとんどなく、一度聴力が悪くなると元に戻すのは難しいため、日頃からイヤホンの音の大きさを小さくすることや長時間使用しないなど予防することが重要であるとされています。

近年、耳鳴りや難聴に有効な素材として、蜂の子の研究が進められています。そこで、本研究では騒音性難聴モデルを用いて、酵素分解蜂の子が騒音による難聴進行に与える影響を調べました。

【試験方法】

若い健康な状態から、110 dBで10分間のホワイトノイズ※4を定期的に負荷することで軽度の騒音性難聴を誘発させるモデルに、酵素分解蜂の子を2か月間与えた場合の聴力を聴性脳幹反応※5により測定しました。

※1 酵素分解蜂の子:蜂の子に含まれるタンパク質を酵素で分解し、消化吸収しやすくしたもの

※2 「WHO-ITUの新基準は11億人の若者の難聴防止を目指す」▶リンク先  

※3 「WHO:2050年までに4人に1人が聴覚障害を患うと予測」▶リンク先

※4 ホワイトノイズ:テレビの砂嵐や換気扇のような音

 ※5 聴性脳幹反応:音を聴いたときの脳波を測定し、聴力を評価する方法

【試験結果】

1)騒音負荷をすると、負荷していない群よりも、聴力が低下しました。

2)酵素分解蜂の子を与えた結果、与えていない群よりも騒音負荷による聴力の低下の程度を抑えました。

【まとめと今後について】

本研究により、酵素分解蜂の子の継続的な摂取は、騒音性難聴の進行を抑えることが騒音性難聴モデルにて初めて明らかになりました。これまで、酵素分解蜂の子は加齢性の難聴や耳鳴りへの効果が確認されていましたが、本研究成果により若い人でも起こりうる騒音性難聴の予防にも有用であることが確認されたことになります。オンラインの会議や講義、音楽鑑賞や動画鑑賞が増える中、耳に安全なイヤホン/ヘッドホンの利用に加え、酵素分解蜂の子の飲用が新たな予防方法の一つとなる可能性が示されました。

引き続き当社は、ローヤルゼリー、プロポリス、蜂の子などのミツバチ産品に関する有用性研究や素材開発を通し、予防医学の観点から「アピセラピー」を追究することで、お客さま一人ひとりの健康寿命を延伸し、社会に貢献してまいります。

山田養蜂場 健康科学研究所

<発表概要> 

発表演題名:「蜂の子摂取によるマウス騒音性難聴の軽減」

学会名:日本農芸化学会2025年度大会

発表日:2025年3月8日(土)

発表者:農研機構 大池秀明

    株式会社山田養蜂場 健康科学研究所 奥村暢章、川邊 浩史

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