働き世代の平均睡眠時間は6時間27分!NTT PARAVITAが3月14日『世界睡眠デー』に先立ち、調査データを発表

働き世代の約8割は日本の平均睡眠時間に満たないことが判明

NTT PARAVITA株式会社のプレスリリース

 ねむりのDXカンパニーNo.1を目指すNTT PARAVITA株式会社(大阪市、代表取締役社長:中野 康司、以下「NTT PARAVITA」)は、3月14日(金)の「世界睡眠デー」に先立ち、当社が提供する企業向け睡眠改善サービス「ねむりの応援団」のユーザーデータを基にした調査レポートを本プレスリリースにて発表します。

本調査の結果、企業で就業している20代~60代(以下、「働き世代」)の約80%が、世界最短と言われる日本の平均睡眠時間、7時間22分(※1)に満たないことが明らかになりました。さらに、約90%が睡眠の質に満足していないことや約85%に不眠症の疑いがあることが判明し、日本の働き世代における深刻な睡眠課題が浮き彫りとなっています。

調査の背景

 2025年には、団塊の世代が75歳以上となり、医療・介護の需要が高まる一方、労働人口の減少が加速すると懸念されています。これにより、社員一人ひとりの生産性向上や効率的な業務運営が求められるなか、NTT PARAVITAは、認知行動療法とICTを活用した睡眠改善で、一人ひとりに合ったサポートを実施する企業向けの睡眠改善サービス「ねむりの応援団」の提供を通じて、多くの働き世代が十分な睡眠時間を確保できておらず、その影響が深刻であることを実感してきました。睡眠時間の不足が個人の健康やパフォーマンスに及ぼす影響は大きく、企業の持続的な成長においても喫緊の課題であると考えています。こうした背景を踏まえ、NTT PARAVITAは、働き世代の睡眠の実態を分析した調査レポートを公開する運びとなりました。

調査結果サマリー

調査レポートの記事ページはこちら:ねむりの応援団公式ホームページ

働き世代の平均睡眠時間は6時間27分!約80%は、日本の平均睡眠時間に満たない

 2021年に行われた経済協力開発機構(OECD)の調査で、日本人の睡眠時間は7時間22分と加盟国33ヶ国のなかでもっとも短いと報告されています。本調査では、働き世代の79.9%はOECDの日本の平均睡眠時間に満たないことが明らかになりました。

 働き世代の平均睡眠時間を見てみると、OECDの日本の平均睡眠時間と比較して55分短い6時間27分でした。年代別では、50代が最も短い6時間3分となり、次いで60代の6時間11分、40代の6時間28分、20代・30代は6時間47分となりました。

働き世代の平均寝つき時間は、13分でした。89.3%が20分以内に入眠している一方で、10%の人は寝つくまでに20分以上かかることが分かりました。年代別に見ると、20分以上かかる人の約半数が20代であり、20代では25%が入眠に20分以上を要していることが特徴的でした。一般的に年齢を重ねるごとに睡眠の質が低下しやすい傾向にあるなか、20代で寝つきに時間がかかる要因として寝る前のスマホの使用など生活習慣が影響している可能性が考えられます。また、一部の20代では、5分以内に入眠する極端に短いケース も見られました。これは、「気絶するように眠る」状態とも言え、日ごろの睡眠不足が影響していると考えられます。

 働き世代の中途覚醒については、布団に入ってから20分以上にわたり覚醒している人の割合については、38.4% あり、一定数が睡眠中に熟睡できずに目を覚ましてしまうことが分かりました。年代別に見ると、中途覚醒が20分以上ある人の割合は、50代が最も多く、次いで40代、20代の順となりました。

働き世代の80%以上が主観的にも睡眠時間が不足していることを実感

 客観的なデータでは、働き世代の約80%がOECDの日本の平均睡眠時間(7時間22分)に満たないことが確認されましたが、主観的な評価においても睡眠不足を実感している人が多いことが明らかになりました。

 睡眠の主観調査では世界保健機関(WHO)が作成した世界共通の不眠症の判定方法「アテネ不眠尺度」を実施し、 8つの質問に対する回答を数値化して分析しました。

 ■アテネ不眠尺度の8つの質問

 ・寝床についてから眠るまでに、どのくらい時間がかかりましたか?

 ・睡眠の途中で目が覚めて困ることはありましたか?

 ・希望する起床時間より早く目覚めて、それ以降、眠れないことはありましたか?

 ・夜の眠りや昼寝も合わせて、睡眠時間は足りてましたか?

 ・睡眠時間(眠れた時間)は足りていますか?

 ・全体的な睡眠の質について、どのように感じていますか?

 ・日中は、気分良く過ごすことができていますか?

 ・日中の身体や精神の調子はいかがですか?

 ・日中の眠気はありましたか?

 ■アテネ不眠尺度による不眠度の評価基準

 ・1〜3点 : 睡眠がとれています

 ・4〜5点 : 不眠症の疑いが少しあります

 ・6点以上 : 不眠症の可能性が高いです

睡眠時間に関する質問「夜の眠りや昼寝も合わせて、睡眠時間は足りてましたか?」の回答結果では、85.8%が「自身の睡眠時間が不足している」と感じていることが分かりました。年代別に見ると、睡眠が足りていないと回答した割合は、60代が最も多く、50代、40代、30代、20代の順となりました。


睡眠の質に対する不満は全世代で共通、89.2%が「満足していない」と回答

 睡眠の質に関する主観調査では、89.2%が自身の睡眠の質に満足していないことが明らかになりました。さらに年代別に分析した結果、20代から60代までの全世代において、睡眠の質への不満が共通していることが分かりました。これは、睡眠時間の不足だけでなく、睡眠の質においても多くの人が問題を抱えていることを示しています。

 寝つきに関する主観調査では62.8%が「寝つきに時間がかかる」と感じており、特に20代は「寝つきが良い」と回答した割合が最も低い結果となりました。睡眠計測した働き世代の客観的な数値データでは寝つくまでに20分以上かかる人の約半数が20代となっていました。20代は客観的なデータ上でも寝つきに時間がかかる傾向があり、さらに主観的にもその問題を強く認識していることが明らかになりました。

 本調査の睡眠計測による客観データから、働き世代の38.4%が夜間に20分以上覚醒しており、50代が最多で、働き世代の一定数が夜間に中途覚醒を経験していることが示されていました。主観調査では58.5%が「目が覚めて困ったことがある」と回答しています。年代別では60代が最多でした。客観データでは50代の中途覚醒が最多だった一方で、60代の「困ったことがある」という実感が最も強いのが特徴です。また、20代は客観的には中途覚醒が多いものの、不快に感じる人が少ない点も特徴的でした。

主観調査では85.1%が不眠症の疑いあり

 調査によると、十分な睡眠が得られていると回答した人はわずか15%程度にとどまり、残りの85.1%が「不眠症の疑いが少しある」または「不眠症の可能性が高い」結果となりました。この結果から、働き世代の大多数が何らかの睡眠の問題を抱えており、不眠症の疑いがある人の割合が極めて高いことが分かります。特に、睡眠不足や睡眠の質の低下が、日中の眠気や仕事のパフォーマンスに大きな影響を与えている可能性が示唆されました。


働き世代の89%が日中の眠気を実感、特に20代が睡眠不足の影響が顕著に

 日中の眠気に関する主観調査では、働き世代の89%が日中に眠気を感じていることが分かりました。これは、睡眠時間が不足していることの裏返しであり、日中のパフォーマンスにも影響を及ぼしていると考えられます。さらに、「日中の眠気がかなりあった」「激しかった」と強い眠気を訴えた割合を年代別に見ると、20代が最も多く、全体の36.8%を占めていました。これはプレゼンティズムの観点からも看過できない結果と言えます。

まとめ

本調査を通じて、働き世代の約80%がOECDの調査した日本の平均睡眠時間(7時間22分)に満たないことが明らかになりました。さらに、80%以上が主観的にも睡眠不足を実感しており、睡眠の質に対して全世代で共通して89.2%が「満足していない」と回答しました。加えて、85.1%が不眠症の疑いがあり89%が日中の眠気を感じているなど、睡眠不足による影響は深刻な状況です。特に、日中の眠気の影響は20代で顕著であり、仕事のパフォーマンス低下につながっていることが示唆されました。

一般的に、年齢を重ねるとともに睡眠の質は低下しやすいとされています。実際に当社の「ねむりの応援団」の提供を通して、60代では加齢による影響、50代では、仕事や家庭の責任増加に伴うストレスに加え、更年期のホルモン変化や身体的不調、40代では、仕事や育児の忙しさによりストレスが増大し、深い睡眠が妨げられる傾向が見られています。一方、20代では加齢による影響は少ないものの、スマホの使用や生活リズムの乱れが主な原因であることが多く、寝る前のスマホ使用やカフェイン飲料の摂取が、睡眠の質の低下を引き起こす要因になっていると推測されます。

今回の調査では、次世代を担う20代の睡眠課題が顕著であることが明らかになりました。これは意外な結果であり、早急に対策を講じるべき課題といえます。 睡眠不足は蓄積すると健康リスクを高めるだけでなく、生産性の低下を招き、企業や社会全体に影響を及ぼす可能性があります。

当社代表取締役社長・中野 康司からのコメント

 今回の調査結果から、日本の働き世代が深刻な睡眠課題を抱えていることが改めて浮き彫りになりました。特に注目すべきは、睡眠不足や睡眠の質の低下が、日中の眠気や仕事のパフォーマンスに大きな影響を与えている点です。睡眠不足は生産性の低下やメンタルヘルスの悪化を通じて、企業経営にも大きな影響を与えます。

さらに、日常ストレスを感じやすく生活リズムが乱れやすい20代においては、日常の睡眠の質が低い状態にあるにもかかわらず、「自分の睡眠は問題がない」と思い込んでいる傾向があることです。こうした誤認が続くことで、睡眠の乱れや不調に気づかず、日中の眠気や仕事のパフォーマンス低下だけでなく、メンタルヘルス不調にもつながる可能性が示唆されます。実際に、20代のメンタルヘルス不調は早期離職につながることも多く、睡眠との関連性が強く指摘されています。そのため、特に20代の従業員に対して睡眠研修などを通じて、自身の睡眠について正しく認識し、適切な対策を講じる機会を提供することが求められます。実際に新入社員研修をはじめ、入社後の早い段階で睡眠対策に取り組む企業も増えています。

本調査結果を踏まえて、NTT PARAVITAは、今後も睡眠改善サービス「ねむりの応援団」を通じて、働く人々の健康と企業の持続的な成長をサポートしてまいります。

調査概要

調査対象:企業で就業している20代~60代

調査期間:2023年7月4日~2025年1月29日

調査方法:ねむりの応援団導入企業のうち、睡眠センサーを用いて睡眠計測を行ったユーザーの睡眠データとアテネ不眠尺度の回答を抽出して分析

主な分析項目:睡眠時間、寝つき時間、中途覚醒、睡眠の質、日中の眠気、不眠度

調査対象ユーザー数:948人(20代:204名、30代:157名、40代:248名、50代:281名、60代以上:58名)

健康経営を推進する法人向け睡眠改善サービス「ねむりの応援団」について

 ねむりの応援団は、メンタルヘルスや生産性等の健康経営における企業の課題を支援する、睡眠改善サービスです。認知行動療法とICTを活用した睡眠改善で、一人ひとりに合ったサポートを実施。利用者には睡眠の専門家がパーソナルトレーナーとして伴走し、従業員の疾病予防、生産性向上、メンタルリスクの低減につながる睡眠改善アドバイスを行います。豊富な睡眠改善実績から企業の課題にあった運用をご提案しています。

詳しくはこちら:https://nemuri-supporters.nttparavita.com/

睡眠計測について

 ねむりの応援団のプログラムでは希望者の睡眠をパラマウントベッド社製の睡眠センサー「Active Sleep ANALYZER(アクティブスリープアナライザー)」で計測します。寝付き・寝起きの良さ、睡眠時間、睡眠の質などが数値化され、睡眠状態を細かく把握することが可能です。

詳しくはこちら:https://activesleep.jp/asa/

※ニュースリリースに記載している情報は発表日時点のものです。現時点では発表日時点での情報と異なる場合がありますので、予めご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。
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※1 「Gender Data Porta2021」:https://toyokeizai.net/divs/-/248095(OECD)

※2 「寝つき時間」:布団に入ってから眠りに落ちるまでの時間を指します。

※3 「中途覚醒」:睡眠中に目が覚めた回数や時間を指します。

※4 「不眠症の疑いがある」:アテネ不眠尺度による不眠度の評価基準(「1〜3点 : 睡眠がとれています」「4〜5点 : 不眠症の疑いが少しあります」「6点以上 : 不眠症の可能性が高いです」)のうちの4点以上の人の割合を算出

お問い合わせ

NTT PARAVITA株式会社 マーケティング部 新田・原田

Mail: promo@nttparavita.com

※ニュースリリースに記載している情報は発表日時点のものです。現時点では発表日時点での情報と異なる場合がありますので、予めご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。

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