株式会社ナンブのプレスリリース
―プレバイオティクスによる菌環ケアで、市民の健康と“菌との共生文化”を地域から育むー
2025年4月、株式会社ナンブ(本社:愛知県岡崎市)が提案した「岡崎腸活プロジェクト」が、岡崎市の民間提案募集制度により正式採択されました。本プロジェクトは、腸内環境を起点に健康を整える“腸活”を、プレバイオティクスを活用した科学的アプローチ=菌環ケアとして地域に広げる取り組みです。プロジェクトには、プレバイオティクスとプロバイオティクスの啓発・応用を専門とする藤田医科大学公認の大学発ベンチャー・株式会社バイオシスラボ(BIOSIS Lab.)も参画。サイエンスコミュニケーションの担い手としてプロジェクトを支えます。
腸活の新しいかたち―プレバイオティクスで整える菌環ケアとは?
人の体内には、腸、肌、口腔、粘膜などに無数の常在菌が共生しています。これらは免疫、代謝、情緒などに密接に関わり、現代の健康科学では「第二の臓器」として注目されています。ところが、抗菌的な生活、ストレス、食の偏り、加齢などにより、体内常在菌のバランス(菌環)は日々乱れやすく、慢性的な便通不良、肌荒れ、免疫低下、精神的な不安定など“未病”に繋がる多くの不調の引き金となります。
「菌環ケア」は、そうした見えない乱れに対して、プレバイオティクス(例:オリゴ糖・イヌリンなどの善玉菌のエサ)を通じて常在菌を育てて整えるという第三の健康アプローチ。
「治療でも、介護でもない、“自分の菌”を活かして整える」――それが、菌環ケアの本質です。
菌環サイエンスコミュニケーションを支えるBIOSIS Lab.
「岡崎腸活プロジェクト」の科学的裏付けと製品開発を担うのは、藤田医科大学公認のプレプロバイオティクス啓発ベンチャー・株式会社バイオシスラボ(BIOSIS Lab.)です。
同社は、腸内フローラやプレバイオティクスに関する最新研究を社会実装につなげるサイエンスコミュニケーションの中核的存在として、教育・開発・地域連携を一貫して展開しています。本プロジェクトでは、科学的監修と地域連携の橋渡し役として重要な役割を担います。
看護・介護分野の知見から生まれた菌環ケアブランド「BIO-SELFIT(バイオセルフィット)」
本プロジェクトの基盤となるのが、株式会社ナンブが展開する菌環ケアブランド「BIO-SELFIT(バイオセルフィット)」から生まれた「超いきいき家族」です。株式会社ナンブは、長きにわたる看護・介護分野での実践知を背景に、「薬や治療だけでは届かない健康」に対する答えとして、“自分の菌を育てて整える”という新しい視点を形にしました。
プレバイオティクスを活用した健康食品「超いきいき家族」。誰もが日常生活の中で菌環ケアを取り入れられる環境を提供しています。
プロジェクト概要と展開予定
本プロジェクトでは、さまざまなライフステージや生活環境に応じた健康支援を展開していきます。
たとえば、市民向けの体験イベントでは、腸内フローラを“見える化”する測定体験をはじめ、プレバイオティクス食品やヨーグルトの試食体験、肌や口腔の常在菌バランスを意識したスキンケア製品の体験などを実施予定です。
また、啓発活動としては、「腸と免疫の関係」や「善玉菌を育てる食習慣」などをテーマにした分野別の健康講座を展開。高齢者、子育て世代、働く世代といった対象別に、生活に根ざした“腸活”と“菌環ケア”の知識を分かりやすく伝えるセミナーを実施します。
さらに、介護施設や福祉現場への実装も進めており、プレバイオティクス食品を日常の食事やおやつとして継続的に導入し、入居者の便通や肌状態、情緒の変化といった体調面への効果を評価する取り組みも行われます。こうした多角的な活動を通じて、地域全体の菌環バランスと健康意識の底上げを図ります。
岡崎から始まる“菌と生きる健康文化”――発酵のまちから、共生のまちへ
岡崎市は、味噌・醤油・酢といった伝統的発酵食品文化が息づく地域。今回の「岡崎腸活プロジェクト」は、その“外から取り入れる菌”に加え、“体の中の菌=常在菌”とどう共生し整えるかに着目した、新しい健康文化を育てる試みです。発酵食品だけでなく、菌の住環境そのものを整える=菌環ケアという概念を通じて、見えない体内環境を意識し、日々の暮らしの中で菌と共に生きる力を高めていく。それは、一過性のブームではなく、地域に根づく持続型プロジェクトとして、“菌と生きる”文化を未来へつなぐ新しい「腸活」のかたちです。
用語解説(注)
常在菌(じょうざいきん):
人間の体に共生する微生物群。腸・皮膚・口腔・粘膜などに存在し、健康維持・免疫調整・病原菌からの防御などに関与。
プレバイオティクス:
オリゴ糖や食物繊維など、善玉菌のエサとなる成分。常在菌の働きを活性化させ、腸内フローラのバランスを整える。抗菌とは異なる“育菌”アプローチ。
菌環ケア:
プレバイオティクスなどを活用し、常在菌のバランス=菌環を整えることで、免疫・代謝・情緒を支える新しいヘルスケアアプローチ。
腸内フローラ:
腸内に存在する細菌群の集合。多様な菌種が共存することで腸の健康が保たれる。腸活ではこのバランス維持が重要。
QOL(Quality of Life):
生活の質。身体的・精神的・社会的に豊かな生活を意味し、健康支援の指標として使われる。
▶ 本件に関するお問い合わせ
株式会社ナンブ(https://www.nambu-y.jp/)
株式会社バイオシスラボ(https://biosis.jp/)