株式会社I-neのプレスリリース
株式会社I-ne(本社:大阪市中央区、代表取締役:大西洋平 証券コード:4933 以下I-ne)は、成分の浸透性を制御する2種のリポソームを含んだ独自処方を新たに開発し、有用成分の放出速度と肌深部への浸透を制御する処方を確立しました。本技術は、有用成分を効率的に肌深部へ届けつつ、一定の時間放出し続けることができ、特に夜間・睡眠時に使用するスキンケア製品において、より高い効果実感を与えられると考えられます。I-neは今後も夜間の美容習慣の質と効率を高めるための新知見・技術の探究を行い、Chain of Hapinessの実現に向け邁進してまいります。
開発の背景
スキンケア製品の効果を最大化するには、有用成分を表皮や真皮といった肌の奥の細胞まで届けることが重要です。しかし、角層バリアが成分の浸透を妨げるため、全ての成分が目的の領域に到達するわけではありません。
また、肌の細胞が成分を吸収、消化、排せつする過程は、成分ごとに時間軸が異なります。有効期間が短い成分もあるため、一度に成分を大量投与しても効果が持続しない場合もあります。特に睡眠中は、化粧品の追加塗布ができず、乾燥や摩擦を受けやすい状態となるため、成分を少しずつ放出し、長時間効果を持続させることも重要です。
これらの課題に対応するには、成分の浸透性を高めつつ、徐放性も考慮した新たな技術が求められます。
新技術の内容
日本で初めて※、性質の異なる2種のリポソーム技術を活用した処方を開発しました。本デリバリーシステムにより、時間差で成分を届け続けることが期待されます。
※㈱エクスプレステージ処方設計実績において
■採用した技術に関するデータ
【評価方法】
1.浸透効果の確認
各リポソーム及び蛍光色素を含んだ試料を調製後、三次元培養皮膚を用い浸透性を確認しました。
2.徐放性の確認
蛍光色素を含んだ各リポソーム試料を調製後、放出された蛍光色素量を経時的に評価しました。
【評価結果】
速攻型リポソームの浸透性:表皮まで成分が多く浸透します(図2)。
図2.表皮モデルの蛍光強度(リポソームなし・あり時の観察画像)※1
持続型リポソームの浸透性:真皮まで成分が多く浸透します(図3)。
図3.真皮モデルの蛍光強度(定量値及び観察画像)※2
持続型リポソームの徐放性:速攻型リポソームに比べ、成分を徐々に放出します(図4)。
【総括】
2種類のリポソームを組み合わせることで、有用成分を表皮まで速やかに届けるだけでなく、真皮までゆっくり深く届けることも両立できることが示唆されました。本技術は、スキンケアの効果を高めるための技術革新の一助となると考えられます。
※1 出典:日本精化株式会社
※2 出典:株式会社エクスプレステージ
用語説明
リポソーム
リポソームは、脂質二重膜からなる小胞体で、内部に成分を封入することができます。化粧品や医薬品の有効成分の運搬体として広く利用されており、皮膚への浸透性向上や徐放性の制御に有効です。
徐放性
徐放性とは、有用成分がゆっくりと時間をかけて放出される仕組みのことです。通常は一度に全ての成分が放出されて効果が短時間で消えてしまいますが、徐放技術では少しずつ成分が出ていくため、長い時間効果が持続します。特にドラッグデリバリーの分野で重要な技術であり、薬の効果を長続きさせ、服用回数を減らせるといった利点があります。
三次元培養皮膚
三次元培養皮膚は皮膚を構成する細胞を培養して作製した人工皮膚モデルです。実際のヒト皮膚の代わりに、化粧品の安全性、有効性試験で多く用いられています。
会社概要
・会社名:株式会社I-ne(アイエヌイー)
・設 立:2007年3月
・代表者:代表取締役社長 大西 洋平
・所在地:〒541-0058 大阪府大阪市中央区南久宝寺町4-1-2御堂筋ダイビル8階
・URL : https://i-ne.co.jp/
【主な取り扱いブランド】
・BOTANIST https://botanistofficial.com/
・SALONIA https://salonia.jp/
・YOLU https://yolu.jp/
・DROAS https://droas.jp/
・Qurap https://qurap.jp/
・Tearal https://tearal.jp
・SOLAMY https://solamy.jp/
・ReWEAR https://rewear-official.jp/