株式会社資生堂のプレスリリース
2025年ISSEY MIYAKE PARFUMSは、〈1 Ocean(ワン・オーシャン)〉の創設者 アレクシス・ローゼンフェルドとパートナーシップを結びました。UNESCOが協賛する〈1 Ocean〉は、美しい深海の姿を知らしめることで、海洋保護についての関心を集めることを目的とした海底探索プロジェクトです。
このコラボレーションにより、ISSEY MIYAKE PARFUMSは、新しい2つのフレグランスを発表します。海からインスパイアされた、「ロードゥ イッセイ オードパルファム インテンス」と「ロードゥ イッセイ プールオム オードパルファム」。果てしなく広がる海、その力強さ、そして神秘へ誘うふたつの物語。水面に反射してきらめく銀色の光を追って、水平線のその先へ。新たな冒険が始まります。
2025年6月1日(月)イッセイ ミヤケ ブティック直営店にて先行発売
2025年6月11日(水)全国発売
L’EAU D’ISSEY EAU DE PARFUM INTENSE
ロードゥ イッセイ オードパルファム インテンス
30mL 税込12,320(本体 11,200) 50mL 税込17,270(本体15,700)
100mL 税込24,200(本体 22,000) 150mL 税込25,410(本体23,100)*レフィル
L’EAU D’ISSEY POUR HOMME EAU DE PARFUM
ロードゥ イッセイ プールオム オードパルファム
40mL 税込 9,570(本体 8,700) 75mL 税込12,430(本体11,300)
125mL 税込17,270(本体15,700) 150mL 税込16,390(本体14,900)*レフィル
イッセイ ミヤケ直営店 / ISSEY MIYAKE ONLINE STORE / 取り扱い百貨店 / 資生堂の総合美容施設「SHISEIDO THE STORE」、ECサイトほか
※価格は参考小売価格です。
イッセイミヤケのサステナビリティ
海に導かれたクリエイティブストーリー
常に自然を見つめてきたISSEY MIYAKE PARFUMS。
クラフツマンシップと美しい世界を融合するこの新しいパートナーシップが掲げるビジョン。それは自然、海を讃え、かけがえのない海洋環境を守る重要性を訴えることです。今回のフレグランスの調香を手がけたのは、アマンディーヌ・クレール・マリーとソフィー・ラベ。ふたりはインスピレーションをさらに深めるために海へ向かいました。案内役は、UNESCOが協賛するプロジェクト〈1 Ocean(ワン・オーシャン)〉の創設者であるダイバー/写真家のアレクシス・ローゼンフェルド。〈1 Ocean(ワン・オーシャン)〉は、海の美しさを示し、海洋保護の必要性について人々に関心をもってもらうことを目的としたプロジェクトです。調査し、理解し、驚嘆する。それが、このプロジェクト発足の際に掲げられた3つの理念でした。
「深海を含む海が抱える環境問題や脅威を考えると、私たちには海の豊かさを伝える役割があると感じます。私たちの目標は、この複雑で神秘的な世界をより深く理解し、その美しさへの関心を高めることです。海の魅力を多くの人に伝えることで、自然と海洋保護への意識が高まるはずです。」
「そのような理由から、調香師たちを私の世界である海へと案内したいと思いました。彼らにも私が見ている景色を共有し、そこからインスピレーションを受け取ってほしかったのです。」
— アレクシス・ローゼンフェルド。
「ロードゥ イッセイ オードパルファム インテンス」と「ロードゥ イッセイ プールオム オードパルファム」は、ふたりの調香師と深海の冒険者との対話から生まれました。アレクシス・ローゼンフェルドが当初から強調していたのは、「水中には香りが存在しない」という事実でした。アマンディーヌ・クレール・マリーとソフィー・ラベは、このテーマに挑み、〈香りのないものの香り〉を手がけたのです。それは、彼女たちが自らの解釈でゼロから香りを生み出す、またとない機会でした。
〈海が誘う香りの旅〉ドキュメント映像(4’07”)
L’EAU D’ISSEY Eau de Parfum Intense
ロードゥ イッセイ オードパルファム インテンス
調香師:アマンディーヌ・クレール・マリー
香調:アクアティック フローラル
〈海〉というごくシンプルなテーマから着想を得た香りの冒険。官能性と豊かさがリズムを刻む。アマンディーヌ・クレール・マリーにとって海とは、限りないクリエイティビティの源です。「絶えず打ち寄せる波は心を穏やかにします。重力から解放された感覚はまさに癒しであり、生まれ変わったかのような気分になります。私にとって水は不可欠です」
L’EAU D’ISSEY POUR HOMME Eau de Parfum
ロードゥ イッセイ プールオム オードパルファム
調香師:ソフィー・ラベ
香調:アクアティック ウッディ
きらめきと神秘に満ちた海に捧げる、大胆なフレグランス。最初に主張するのは、力強いアクアティックノート。ソフィー・ラベにインスピレーションを与えたのは、外からは想像もつかないほどの深さを持つ海。その深遠さを、冒険家アレクシス・ローゼンフェルドが見せてくれました。「そこには、冷たさと温かさが織りなすコントラスト、そして様ざまな質感や色彩が広がっていました」と彼女は語ります。
ISSEY MIYAKE PARFUMSのマニフェスト
ISSEY MIYAKE PARFUMSは、自然からインスピレーションを得て、クリエイティブなプロセスをより革新的、普遍的、本質的なものにする良い刺激として捉えています。
シンプルで本質的なものからインスピレーションを受けており、それは、クリエイティビティに火をつけ、イマジネーションを育みます。
本当に大切なものと私たちすべてを繋ぐ、五感を刺激するデザインの力を確信しています。
世界の見方を変えるような、役に立つ、革新的なデザインに取り組んでいます。そして、不要なものを削ぎ落し、よりシンプルな豊かさを追求する力を信じています
進化を続けるボトル
誕生から30年。三宅一生が大切にした、研ぎ澄まされたミニマルなアプローチから生まれた「ロードゥ イッセイ」のアイコニックなボトルは、今やこれまで以上に時代に寄り添うデザインとなっています。それは文字通り、水と光とが出逢う場所。
海面に反射する光から着想を得てシルバーに染まるキャップは、プラスチックを一切使用せずひとつの木材から生みだされたものです。天然の木目がそのまま生かされ、ひとつとして同じものはありません。特許取得済みで、すぐれた技術と環境保護への取り組みが評価され数々の賞を受賞。三宅の先進的なヴィジョンを今もなお象徴しつづけているボトルです。それは数字にも現れています。CO2の排出量は「ロードゥ イッセイ オードトワレ」100mLのキャップと比較すると48%減少*、「ロードゥ イッセイ プールオム オードトワレ」125mLのキャップと比較すると55%減少*。ミニマリズムを体現する透明なボトルはリサイクルガラスを20%使用しながらも、純度と圧倒的な輝きはそのまま。紙製パッケージにはシルバーの細かい筋があしらわれ、木製のキャップと響き合います。この厚紙はFSC™認証を受けた、適切に管理された森林やその他の資源から調達された材料でつくられています。
*パッケージの製造場所、デザインの変更、原料の種類や重量の変化などに基づき、パッケージが環境に与える影響を分析したデータから算出された数値。
Alexis Rosenfeld(アレクシス・ローゼンフェルド)
パリ生まれ。17歳でフランス最年少の公認インストラクターの一人となり、20世紀を代表する海洋探検・調査活動として知られるクストー隊の最後の水中探検や、サン=テグジュペリの飛行機残骸の発見にも関与。
1998年に水中写真エージェンシー「Photocéans」を設立し、自身の作品は『パリ・マッチ』『フィガロ・マガジン』などに掲載、高い評価を得る。2018年ユネスコと共同で「1 Ocean(ワン・オーシャン)」プロジェクトを主導し、海の多様性や課題に対する意識向上を図っている。また最先端技術を駆使し撮影した写真を通して、海の美しさと保護の必要性を発信している。
Q.あなたは写真家、探検家、ダイバー、そして「1 Ocean」の創設者です。海中探索、海洋保護へ人生を捧げることを決意した理由は何だったのでしょうか。また、UNESCOが協賛する「1 Ocean」の使命と名前の由来について教えてください。
A.海は私にとってインスピレーションや夢の源であり、ダイビングを通じてその繊細さと地球における重要性を実感しました。そうした経験から、海を守ることに身を捧げたいという想いが自然に芽生えました。「1 Ocean」という名前は、私たちをつなぐひとつの海を象徴しており、国境を越えて共通の目標に向かう団結と連帯を表しています。
Q.ISSEY MIYAKE PARFUMSとのパートナーシップについてどのようにとらえていますか?
A.このパートナーシップは、「クラフツマンシップ」と「美しい海」という異なる分野が出逢い、海洋環境の大切さを伝えるための重要な取り組みです。ISSEY MIYAKE PARFUMSが視覚的表現を通じてそのメッセージを広く届けることで、これまでリーチできなかった層にも訴えかけ、海を守る行動のきっかけを生み出す可能性があります。海は単なる景色や資源ではなく、私たちの生命や地球環境にとって不可欠な存在であるにもかかわらず、その重要性は過小評価されがちです。海は酸素の供給、気候の調整、二酸化炭素の吸収など私たちに多くの恩恵をもたらし、食料・薬・文化の源でもあります。しかし乱獲や汚染、酸性化といった海洋環境における深刻な問題については十分に認識されていません。
Q. ポシドニアについて教えてください。なぜ生態系にとって重要なのでしょうか。
A.ポシドニアは地中海固有の水中植物で、海洋生物の生息地として生物の多様性を支えています。酸素を排出して水質を改善し、二酸化炭素を吸収して気候変動の緩和に貢献します。さらに海底を安定させ海岸の侵食を防ぐ天然の護岸としても重要な存在ですが、人間の活動によって危機にさらされています。ポシドニアの保護は地中海の生態系全体を守ることに繋がっているのです。
Q. 美しい海を守るため、私たち一人ひとりにできることはありますか? 3つ教えてください。
A.ひとつは様ざまな活動に参加し、周りの人たちの意識を高めること。地元のビーチクリーンに参加したり、海洋保護団体を支援したり、あるいは海の大切さについての情報をシェアするだけでも周りの人が一歩踏みだすきっかけになり得ます。また責任ある消費を心がけることは、海の生態系に大きな影響を与えます。特に魚介類は、絶滅危惧種を避け、産地を知ることが大切です。そして海を愛する気持ち。それが何より大切なことですね。
海を守る行動の原動力になります。海の美しさや繊細さに触れることで、自然と保護への意識が高まり、自分自身や周囲の行動につながっていくのではないでしょうか。
L’EAU D’ISSEY EAU DE PARFUM INTENSE
ロードゥ イッセイ オードパルファム インテンス
Amandine Clerc-Marie(アマンディーヌ・クレール・マリー)
グラース出身の調香師。母親が香水業界で働いていたため、物心ついた頃からフレグランスの世界に親しんできた。ベルサイユの香水専門学校ISIPCAを卒業。調香師ミッシェル・アルメラックとの10年余りの協働を経て、2011年よりシニア調香師としてdsm-firmenich所属。
Q.今回、「1 Ocean」の代表を務めるアレクシス・ローゼンフェルドとともに海底探索へと出かけました。この出会いにおいて、いちばん印象的な思い出を教えてください。調香の参考にもなりましたか?
A.海の底へ潜るには勇気が要り、そう簡単にできることではありません。 アレクシスはそんな私たちに、美しい海の世界を垣間見せてくれました。彼が教えてくれた様ざまな物語、そのすべてにワクワクしました。特に魅了されたのはポシドニア。密集して生える、美しい海底の草原です。それが今回のフレグランスの中心となるポシドニア アコードをつくるきっかけとなりました。
Q. 「ロードゥ イッセイ オードパルファム インテンス」の香調、特にポシドニアについて教えてください。
A. ジンジャーとカルダモンの現代的なトップノートに始まり、ポシドニアやイランイランの温かみある香りを経て、バニラとアンブロックス® スーパーによるムスキーでウッディなベースへと続く、豊かで魅力的な香りに仕上がっています。今回のフレグランスの中心であるポシドニア アコードは、グリーン、フローラル、バニラの3つの要素で構成され、水中植物としての特性を生かしながら、深海に潜るようなアクアティックな香りを演出しています。
Q. あなたにとって海は何を象徴していますか? きらめく海のどんなところにインスパイアされますか?
A.海は生命の神秘や無限性の象徴。この青い惑星にどこまでも広がる海は、まだまだ多くの謎を秘めています。私は心を回復させたいとき、よく海に行きたくなるんです。海を泳ぐときの、重力から解放される感覚は、自然と一体になっているかのよう。それから水がもつエネルギーが大好きです。海面に反射してきらきらと輝く光は、香りで表現できるニュアンスの可能性をどこまでも広げてくれます。
Q. 女性向けフレグランスで、気品と大胆さを両立しながら海の力強さを表現した方法は?
A.香りの力を、繊細なバランスで丁寧に組み立てました。海のいきいきとした爽やかさを表現するアクオゾーン®と組み合わせたのはカルダモン、そして塩気を感じさせるアンバー ノートのアンブロックス® スーパー。さらにイランイランが豊かな余韻を残し、タヒチアンバニラのインフュージョンが水平線の先へと誘います。まさに旅、冒険への招待状です。
Q.「ロードゥ イッセイ オードパルファム インテンス」の調香では、よりサステナブルなアプローチが採用されていますが、具体的にはどんな取り組みを?
A.今回は天然由来の香料を選択し、できる限り自然に寄り添うことを目指しました。グアテマラ産のカルダモンも含めてアップサイクルされた香料は計13種。よりエネルギー消費量が少ない方法で抽出された香料を選びました。例えばFirgood® ジンジャーは、赤外線加熱を使用することで、抽出における水の消費量を減らしています。さらにアンブロックス® スーパーはバイオテクノロジー由来の合成香料です。発酵など自然のプロセスを取り入れ、エネルギー消費量が多い従来の手法の代わりとなる技術です。
L’EAU D’ISSEY POUR HOMME EAU DE PARFUM
ロードゥ イッセイ プールオム オードパルファム
Sophie Labbé(ソフィー・ラベ)
パリと西部シャラント=マリティーム県を行き来して育つ。化学の学位取得後、伝説的調香師ジャン・ケルレオの導きにより、ベルサイユの香水専門学校ISIPCAに入学。主席で卒業後、ジボダン、インターナショナル・フレイバーズ&フレグランシズ(IFF)を経て、2019年からdsm-firmenich所属。
Q.今回、「1 Ocean」の代表を務めるアレクシス・ローゼンフェルドとともに海底探索へと出かけました。この出会いにおいて、いちばん印象的な思い出を教えてください。調香の参考にもなりましたか?
A.アレクシスと出会ったことで、普段見ることのできない美しい深海の魅力を知りました。神秘的で想像力をかきたてるような世界です。それまで知らなかった景色、謎に満ちた生態系。海流に合わせ動き続ける生命の姿は驚異的で、すばらしいインスピレーションを与えてくれました。香水のように水も肌に触れ、感覚に訴えます。その感動をとらえたのが今回のフレグランスです。
Q. 「ロードゥ イッセイ プールオム オードパルファム 」の香調について教えてください。
A.このフレグランスでは、香り同士が溶け合います。着想源は美しいポリネシアの環礁。様ざまな色合いのブルーを追求することで、より深くまで潜るようなこれまにない力強さが生まれる。壮大な香りの旅です。トップノートできらめく光をもたらすのは、レモン、グレープフルーツ、花椒。ミドルノートではアロマティック ノートがマスキュリンな表情を演出します。サイプレスが描き出す海岸に打ち寄せられるのは、カスカロン®︎(フレッシュで力強く、真水を思わせるアクアティックな合成香料)のパワフルな波。ベースノートではシダーとベチバーのウッディ ノートが深みを強調します。バルサムファーのアロマティックなウッディの香りが、燃えたぎる火山の生み出した環礁を表現します。
Q. たゆたう波、躍動する水、波が刻むリズム。こういった動きにまつわる要素を、どのように香りに取り入れましたか?男性向けフレグランスで海の力強さを繊細、柔軟に表現した方法を教えてください。
A.香りは生きています。人を夢中にさせ、高揚させる。特に脈動を感じさせるのは天然の香料。ゆったりと溶け出すように繊細なニュアンスを表現する香りが、水の流れ、流動性を想起させます。このフレグランスでは一度に様ざまな感覚が押し寄せ、思わず目をつぶってしまうほどにまばゆい水面をイメージさせます。トップは刺激的なペッパー、ミドルはアロマティックなサイプレス、ベースは活力あるシダーウッドとバルサムファー。それぞれのノートが力強さを演出しています。マスキュリニティが 際立ち、トレンドとは異なる個性的な香りに仕上がっています。水面に反射する光が、私のインスピレーションを与えてくれました。遠く離れた環礁の海で泳ぎたいという気持ち、美しい自然を大切にしたいと思うきっかけになれば嬉しいです。
Q.「ロードゥ イッセイ プールオム オードパルファム」の調香では、よりサステナブルなアプローチが採用されていますが、具体的にはどんな取り組みを?
A.私の所属するdsm-firmenich社では、持続的な発展の可能性を科学的に評価できる〈EcoScent Compass®︎〉を活用し、環境や社会への影響を考慮して香料を選定しています。今回のフレグランスでは、天然由来やアップサイクル香料、さらに環境負荷の少ないバイオテクノロジー由来の香料を優先しました。例えば、イタリアンレモンやシダーウッドなどがそうです。