2023年春から活動を開始した消化器がん女性のためのSNSコミュニティ「ピアリング・ブルー」は、設立2周年記念イベントを東京でハイブリッド開催。多様な意見交換と温かな交流・支援の輪を広げました。
一般社団法人ピアリングのプレスリリース
一般社団法人ピアリング(代表:上田暢子、横浜市都筑区茅ヶ崎中央)は、大腸がんなど消化器がん女性のための支え合いSNSコミュニティ「ピアリング・ブルー」設立2周年にあたり、2025年5月24日(土)に記念イベントを開催いたしました。会場(東京・新橋)約60名、オンライン約30名が参加し、がん患者さん、ご家族、医療者、支援者、企業関係者など、立場を越えた多くの方々が集いました。
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『ピアリング・ブルーPeer Ring “Bleu”』誕生からの2年間を振り返り、感謝を伝える場に
「ピアリング・ブルー」は、2023年4月にクラウドファンディングを通じて多くのご支援を受け誕生した、消化器がん当事者の女性向けの匿名SNSコミュニティです。日々の悩みや不安を共有し、互いに支え合う場として、全国の患者さんに利用いただいています。誕生から2年、現在は1120名(2025年5月現在)の会員を数え、専用のSNSへの投稿数は3万6,000件にのぼります。
本イベントは、2年間の歩みを振り返りながら、支えてくださったすべての方々への感謝を伝え、さらに多くの方とつながる機会となるよう企画されたものです。
■当日のプログラム内容
⚫︎ピアリング・ブルー活動報告(ピアリング・ブルー代表・佐々木香織 カロリーナ)
設立の背景、これまでの取り組みについてのご報告と、今後の展望について。
⚫︎ミニセミナー
「皆が知らない、消化器機能はがんでどうなる?」
講師:押川勝太郎先生(宮崎善人会病院腫瘍内科医/NPO法人宮崎がん共同勉強会代表理事/がん防災YouTuber)
⚫︎トークセッション
「みんなで考えよう!ピアサポートのこと〜会員アンケート結果を受けて」
異なる背景をもつゲスト2名を迎え、押川勝太郎先生、ピアリング・ブルー代表佐々木香織、そしてピアリング理事の望月ミサの5名でピアサポートの可能性について意見を交わしました。
【ゲスト】
・柿本 聡(かきもと さとし)さん
大腸がん(ステージ4)やオストメイトの経験を持つ。多様な困難を乗り越えてきた実体験をもとに、講演や授業を通じた発信活動を行っています。
・狐崎 友希(きつねざき ゆうき)さん
多発性硬化症の当事者。多発性硬化症/視神経脊髄炎/MOG抗体関連疾患 患者会M-N Smileやヨガを通じて「笑顔の力」を伝える活動を展開しています。「こんちゃん」の愛称で親しまれています。
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女性限定のコミュニティであるピアリング・ブルーが、性別を越えたピア・サポートにどう関わっていくか?を話し合う
「女性限定のコミュニティであるピアリング・ブルーが今後どのように性別を超えたサポートを広げられるか」「男性が求めるサポートの形とは?」「ピアサポートに性差は関係あるのか」といったテーマで、活発な意見交換が行われ、多様性を尊重した支援の在り方を探るきっかけとなりました。
柿本さんからは「ピアリング・ブルーの誕生は正直、羨ましかった。男性が入れないことが残念にも感じた」「今後、大腸がんの全国的な患者会の立ち上げを準備している」など、今後の展開も示されました。また、狐崎さんからは「悩みは、病気のある人もない人も、誰もが持っており、性別はもちろん病気の種類などにもこだわらない、全ての人を対象とした支え合いの場を目指している」と、自身が運営する「一般社団法人エニワンプロジェクト」についても紹介されました。
医療顧問の押川勝太郎先生は「ピアリング・ブルーは公開記事なら男性でもがんでない人も閲覧できる。患者の声を読むだけでも支えや学びになるので、医療者や一般の方にも活用して欲しい」と話し、一般社団法人ピアリング理事の望月ミサが「共通する悩みを似たような境遇の仲間で話すことも大事だし、がん種や性別を超えた支え合いからも多くの学びを得られる。その時の自分に必要な、自分に合ったサポートを見つけて交流できるといい」と締めくくりました。
これらの意見を踏まえ、ピアリング・ブルーとして今後どのようなサポート活動を展開できるか、引き続き考え、実践していきたいと思います。
⚫︎会員からのメッセージ紹介
事前に寄せられたメッセージを読み上げ、紹介しました。
・「がんに罹患した時は不安で毎日泣いてばかりでしたが、ピアリングブルーで仲間ができて、感謝でいっぱいです。これからも素敵な仲間とともに、笑顔溢れる自分でありたいと思います。」
・「直腸の摘出手術を受け排便障害に苦しむ日々、社会復帰できないだろうと落ち込むだけの日々を救ってくれたのは、偶然見つけたブルーの存在でした。同じ様に戦っている方達の存在は、私に前を向く勇気と力をくれました。 ブルーにたどり着けた私は幸せです。」
⚫︎交流タイム
患者さん、ご家族、医療者、支援者などが自由に言葉を交わし、多くの笑顔と温かなつながりが生まれました。東北、近畿、四国など遠方からも会員が集い、初めて「顔を合わせての交流」を楽しみました。
コミュニティ型SNS『ピアリング・ブルーPeer Ring “Bleu”』とは
ピアリング・ブルーは、消化器がんを経験した女性が、匿名で安心して語り合えるオンラインコミュニティです。登録・利用は無料。アプリやWebからご利用いただけます。
■公式ウェブサイト:
女性のための大腸がん・消化器がん相談コミュニティ|ピアリング・ブルー
■アプリのダウンロードはこちらから:
iOS版:https://apple.co/4mykmyN
Android版:https://bit.ly/4kGsY4z
■チラシのお取り寄せはこちらから:
https://tayori.com/f/peerbleu-flyer/
「ひとりじゃない」と思える居場所を、これからも広げていきます。
【本件に関するお問い合わせ先】
一般社団法人ピアリング
〒224-0032 横浜市都筑区茅ヶ崎中央30-14 キーウエスト402号
E-mail:info@peer-ring.com
ウェブサイト:https://site.peer-ring.com
※ピアリング・ブルーは、乳がん・婦人科がん当事者女性のためのSNSコミュニティ『ピアリング Peer Ring 』(2017年7月に発足し、現在会員数1万9千人を超える日本最大級の乳がん・婦人科がんコミュニティ)https://peer-ring.com の姉妹コミュニティです。