美容室チェーンを展開するアルテジェネシス美容師・アイスタイリスト1,104名の「SDGsに関する意識調査結果」公開

水とケミカル商材も使う、そして、労働集約型産業である「美容現場」のリアルボイス

株式会社アルテジェネシスのプレスリリース

 美容室チェーンを約350店舗展開する株式会社アルテジェネシス(横浜市中区/代表取締役社長 吉村 栄義)は、グループ会社4社(※1)の従業員を対象に、今後「SDGs(持続可能な開発目標)」に関する取組みを進めていく第一歩として、アンケート調査(意識調査)を実施しました。当社グループ会社に在籍する美容師やアイスタイリスト約2,200人のうち、期間内に回答があった1,104名の調査結果についてお知らせいたします。

※1 株式会社アッシュ(横浜市中区/代表取締役社長 柴崎 興司)、株式会社ニューヨーク・ニューヨーク(京都市伏見区/代表取締役社長 小﨑 昌平)、株式会社C&P(横浜市中区/代表取締役社長 髙橋 篤)、株式会社ダイヤモンドアイズ(東京都渋谷区/代表取締役社長 黒沼 いずみ)

■アンケート調査の背景

 近年、持続可能な社会の実現に向けてSDGs(持続可能な開発目標)が世界的に注目され、業界を問わず積極的に取り組む企業が増加しています。アルテグループでも、美容業界における社会課題を解決するためにできることとして、水と自然を守る環境保護活動(ヘアカラー施術1件につき売上から5円寄付)(※2)、エシカルな美容室コスメennicの開発(※3)、アイラッシュに無添加資材(シンプリフィ)を採用(※4)などを行っております。このような施策は継続しつつも、トップダウンで指示されるのではなく、現場で働く一人ひとりが課題感を持ち、自ら考え実行するすることが、本当の意味で継続性のある活動になると考えます。そのため、まずは従業員が「いまSDGsに関してどういう考えや意識を持っているのか」を知るため、意識調査を実施することにいたしました。

 当社グループは、関東と関西エリアに美容室があり、そのほかにアイサロンもあります。サロン形態も従業員の年齢層も幅広いからこそ、SDGsについては多様な考えや課題感があることが想定されます。そのため、調査結果から得たことを踏まえながら、各ブランドで小さな取り組みから巻き込み型で検討をはじめ、徐々にSDGs活動を全グループに拡張・強化していく予定です。なお、今回のアンケートを行ったことで、改めて「日常業務の中にSDGsマインドをどう組み込むか」を考えるきっかけにもなったという個々の声もあり、それだけでも実施した意味があると思っております。

※2 水と自然を守る環境保護活動 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000158.000049680.html

※3 エシカルな美容室コスメ開発 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000262.000049680.html

※4 アイラッシュ用の無添加資材を使用 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000286.000049680.html

■調査概要

アンケート調査名:アルテグループ「美容師&アイスタイリストへのSDGsに関する意識調査2025」

調査対象    :株式会社アッシュ、株式会社ニューヨーク・ニューヨーク、株式会社ダイヤモンドアイズ、

         株式会社C&Pの従業員(パート・アルバイトも含む)         

調査期間    :2025年4月25日(金)~5月6日(火)

調査方法    :Googleフォームによる無記名型のインターネット調査

有効回答数   :1,104名(男性:336名、女性:732名、回答したくない:36名)

回答者属性   :10代 34名、20代 373名、30代 174名、40代 261名、50代 164名、60代以上 98名

《ご利用条件》

1.情報の出典元として「株式会社アルテジェネシス」の明記をお願いしいたします。

2.ウェブサイトで使用する場合は、出典元として下記リンクの設置をお願いいたします。

URL: https://artegenesis.com/

【調査結果サマリー】

●約6割がSDGsへの関心・理解を持ち、現場スタッフの意識が高まっている

 ⇒「少し知っている」「学んだことがある」を含め、全体の60%がSDGsに触れた経験あり。

●SDGsへの取組みは「ブランド価値向上につながる」と感じているスタッフが多数

 ⇒ 約76%が「魅力や信頼につながる」と回答。特に「お客様からのイメージアップ」を重視。

●関心が高い取組みは「スタッフの健康・働きやすさ」と「環境負荷の軽減」

 ⇒ 手荒れ対策、長時間労働への配慮、オーガニック商材使用がトップ3。身近な改善への関心が強い。

●約7割のスタッフが「外部発信」への前向きな意欲あり

 ⇒ SNSや店内掲示などを通じて、お客様や地域にSDGsを伝える準備が整っている。

●自由記述では、日常業務に根ざした実践的なアイデアが多数

 ⇒ ゴミ分別、訪問美容、シャンプー量り売りなど、現場目線の創意工夫が豊富に集まった。

■調査結果一覧

Q1. SDGsについて学んだり調べたことがありますか?

SDGsの学習や認知は「過半数以上ある」と見えるが、「深い理解」はまだ少数

 SDGsについて表面的な認知は広がっているが、「自分の仕事とSDGsがどう関係するのか」までは深く理解できていない人が多いと推測。一方で今回のアンケートによって、きっかけや学ぶ機会をつくることで社内意識が上がるという回答もありました。SDGs研修や事例を動画などでまとめるなど、教育体制を整え、自分ごと化させる工夫が必要であることがわかりました。

Q2. SDGsに関連するキーワードのうち知っている言葉はありますか?また興味・関心がありますか?

「社会的テーマ」への関心が高く、特に“ジェンダー”が浸透している

 美容業界は多様性・個性を尊重する現場であるため、性の多様性に関する理解・関心は高い傾向があります。特に「ジェンダーフリー/ジェンダーレス」「LGBTQ+」がSDGsというキーワードと肩を並べるほど高い数値になりました。環境系のワードも一定数の関心はあるものの、「フェアトレード」や「エシカル消費」のような専門用語はあまり浸透していないという結果になりました。

Q3. SDGsの取り組みが、サロンの魅力やブランド価値の向上につながると思いますか?

約76%が「ブランド価値向上につながる」とポジティブ評価

 全体の76%が、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答しており、SDGsに取り組むことがお客様からの評価や企業イメージアップにつながると感じているという結果になりました。一方で約24%が「そう思わない」「あまりそう思わない」と回答しており、忙しいサロンの中では優先度が低く、社会貢献より直接的な売上や効果を重視する層も一定数いることがわかりました。

Q4.ブランド価値の向上で何が良くなると思いますか?

ブランド価値が向上することでもたらす影響は、「お客様から見たサロンイメージ」が最も高い

 SDGsの取り組みによる効果として、「お客様から見たサロンイメージ」が最も高い結果となりました。続いて「スタッフの意識向上」「取引先や近隣企業から見たサロンイメージ」という結果となり、サロンの社会的な信頼性向上に対して影響力があると認識していることがわかりました。

Q5. SDGsやサステナブルに取り組んでいる職場(サロン)で働きたいと思いますか?

SDGsやサステナブルに取り組んでいるサロンで働きたいと前向きな回答は、約半数を占める

 「とても思う」「やや思う」と回答したのは全体の約49%で、美容師・アイスタイリストとして働く上でSDGsやサステナブルな環境が職場選びの価値基準になりつつあるのではと推測されます。一方で「どちらでもない」「わからない」は約46%で、良いことと思っていても職場選びに直結するほどではないと考える層多いこともわかります。「思わない」が5%とわずかではあるものの、企業として取り組んでいくためには無視せず、少しでも前向きに考えられるように導いていくことが重要であると感じました。

Q6.サロンで行っている環境への配慮について知っていることを選んでください。

ブランド価値が向上することでもたらす影響は、「お客様から見たサロンイメージ」が最も高い

 SDGsの取り組みによる効果として、「お客様から見たサロンイメージ」が最も高い結果となりました。続いて「スタッフの意識向上」「取引先や近隣企業から見たサロンイメージ」という結果となり、サロンの社会的な信頼性向上に対して影響力があると認識していることがわかりました。

Q7. SDGsやサステナブルについて、今後取り組みたい内容を選んでください。

「働きやすさや健康」に関する事項に関心が高く、具体的な改善へ取り組みにも積極的

 SDGsやサステナブルというと環境問題をイメージしがちですが、自分たちの働く環境や健康に密接したものを重視する傾向がみられました。また、「オーガニックな薬剤の使用」「リサイクル可能な容器」「節水や排水などの水資源の意識」と比較的導入しやすい取組みが上位になりました。回答数としては低いものの、「訪問美容」「バリアフリー化」「ヘアドネーション」など、自分たちができる社会貢献に前向きな姿勢もありました。

Q8.シャンプー時などの節水についてどのように感じていますか?【美容師のみ】

節水は、重要とわかっていても現場での優先度はあまり高くない、もしくは難易度が高いと感じている傾向

 節水に対する意識はあっても実際に取り組むのは難しいと感じている層が多く、意識して取組んでいると回答したのは約18%。現場からは、シャワーヘッドを交換し水質や水量調整などサロン設備そのものの見直しする意見や洗い残しなどによってお客様へのサービスの低下を懸念する声がありました。

Q9.使用済みのカラー剤や薬剤の廃棄方法について、環境に配慮した取組みが必要だと思いますか?【美容師のみ】

使用済みのカラー剤や薬剤の廃棄方法について、環境に配慮した取組みが必要だと思う人は、「8割以上」

 「必要だと思う」「やや必要だと思う」が81%と回答しました。美容師は日々扱うカラー剤やパーマ剤などが環境負荷を持つことへの理解が進んでおり、サロン業務においては環境への責任意識も持つことが必要だという考えが定着しつつあることがわかります。どちらともいえないと回答したのは17%で、取組みに対しては肯定的だが、実施するとなるとハードルが高いと感じている美容師も一定数いることがわかりました。

 カラー剤のアルミチューブのリサイクルについては、現在モデル店舗にて試験導入をスタートしており、運用にあたっての問題点を明確化し、今後全店実施実現に向けて動いていく予定です。

Q10.サロンで使用する消耗品の廃棄方法について環境に配慮した取組みがが必要だと思いますか?【アイスタイリストのみ】

約9割のアイスタイリストが必要性を感じているものの、実際の取組みはできていない

 多くのアイスタイリストが日常業務で使用する消耗品は環境に負荷があると理解しているという結果になりました。しかしながら具体的にどのように取り組めばよいのか、衛生面では問題ないかなど懸念点があり実施できていない状況であることがわかりました。現場の意見を取り入れたマニュアルを作成し、ガイドラインの制定によって共有意識をもって行うことが重要であると感じました。

Q11.環境負荷を減らしつつ、衛生管理を保つためにできることがあれば実践したいと思いますか?【アイスタイリストのみ】

環境負荷を減らしつつ、衛生管理を保つためにできることがあれば実践したいと回答した人は、「9割」

 「実践したい」「できれば実践したい」と回答したのは94%。前向きな姿勢はあるものの、すぐにでも実施したいは少数派。意欲があってもの実行への壁が高いことがあげられています。ルール統一やお客様ごとに異なる考え方が存在し、個人の判断では実行できないことが理由ではないかと推測されました。

Q12.外部にSDGsの取り組みを発信したいと思いますか?

約7割が、外部へのSDGs発信に前向き

 「ぜひ発信したい」「できれば発信したい」と回答したのは70%。「ぜひ発信したい」は16%ながら積極性の高い層を巻き込みながらサロンへの協力体制を行っていくことが有効であると考えられます。現場の意見を尊重しながら、全社のとりまとめや方針などを整え、発信していくことが重要であることが再認識されました。

Q.13 当社グループで実践できそうなSDGs活動についてアイディアをがあれば教えてください。※一部抜粋

1.環境配慮・廃棄物の削減

・ゴミの分別の徹底(カラーチューブ)

・カットウィッグのリサイクル

・シャンプーボトルの回収・詰め替え推奨

・カラー施術用ペーパーの最適化(必要分だけカット)や首元ペーパーをタオルに代替 など

2.労働環境・教育・スタッフ支援

・お客様の状況により不規則な休憩への対策検討

・自発的な技術トレーニングを行う層との意識のズレの解消

・労務やジェンダー教育の導入

・質の高い教育の継続

・職場体験や勉強機会の提供 など

3.地域社会への貢献

・地域清掃活動(月1)

・訪問美容海岸や町のゴミ拾い(動画配信)

・ヘアドネーション など

4.サロンの運営・管理体制

・ペーパーレス化(電子化)

・材料の適正使用/無駄削減/受注管理

・閉店しない店舗運営の工夫

・幹部職員の男女比バランス 

・ジェンダーレス、年齢、国籍を問わない施客対応など

Q14.お客様に提供できる「サステナブルなサービス」について、アイデアがあれば教えてください。※一部抜粋

1.お客様参加型

・エコバッグ・マイドリンク持参の推奨

・施術ポイントを寄付に活用

・ヘアドネーション など

2.サステナブルな商材・設備

・シャンプーの量り売り、シャンプーバーの設置

・シャンプーのディスペンサー開発

・節水節電の設備導入 など

3.新しいサービスへの取り組み

・ドライヤーやスタイリング剤を極力使わないスタイル提案

・訪問美容サービス

■総評 

 本調査結果を通じて、美容業界におけるSDGsへの関心が着実に高まっていることを確認することができました。また、スタッフの多くが「働きやすさ」「環境配慮」「地域貢献」に強い関心を持ち、自分たちにできることを前向きに考えていることもわかりました。特に現場からは、日常業務に取り入れやすい小さな改善提案が多く寄せられており、貴重な意見をブランドやグループ全体で具体的な行動や仕組みにどう落とし込むか、検討してまいります。今回の意識調査は小さくて大きな一歩が踏み出せたと感じており、アルテグループのSDGs関連の試行錯誤の取組みが、美容業界全体の学びになればと、今後もSDGs関連の発信も積極的に行っていきたいと考えております。

【株式会社アルテジェネシスについて】

本社:〒231-0028 神奈川県横浜市中区翁町1-4-1 アルテマリンウェーブビル 5F
代表取締役会長:吉原 直樹
代表取締役社長:吉村 栄義
設立:2022年1月11日
創業:1986年8月7日
資本金:1億円
Tel:045-663-6123
URL:https://artegenesis.com/ 
事業内容:美容室チェーン等を展開する持株会社
スタイルデザイナー事業部
https://www.styledesigner.net/

グループ会社
株式会社 アッシュ
https://ash-hair.com/
株式会社 ニューヨーク・ニューヨーク
https://www.nyny.co.jp/
株式会社 C&P
https://www.chokipeta.com/
株式会社 ダイヤモンドアイズ
https://www.diamond-eyes.net/
株式会社 東京美髪芸術学院

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