築野食品工業株式会社のプレスリリース
「お米を科学する。」築野グループ株式会社(本社:和歌山県伊都郡 代表取締役社長 築野富美https://www.tsuno.co.jp/)は、フィチン酸の食品加工における有用性と育毛促進作用の研究結果について、「月刊フードケミカル 6月号」に寄稿いたしました。
■幅広い用途が広がる「フィチン酸」
「フィチン酸の食品加工における有用性と育毛促進作用の研究」
○内容
クエン酸、乳酸、酒石酸などをはじめとする有機酸は、酸味料のほかpH調整剤や酸化防止・日持向上剤としても用いられるほか、疲労軽減物質としての機能なども注目され、研究が進んでいます。我々が製造販売する米糠由来のフィチン酸も有機酸の1つで、酸味料、pH調整剤等の機能のほかに、高いキレート力を示すことから、化粧品素材としても広く活用されています。今回はフィチン酸の食品への利用に加え、化粧品分野、特に毛髪成長促進作用についての研究結果を紹介しました。
・pH調整作用、キレート作用
フィチン酸は強酸性を示すことから、食品には少量添加することでpHを下げることができます。また、そ もそも酸味が弱いという味の特徴があり、食品の酸味を抑制し、食味を損なわずにpH調整できることから、飲料、デザート等様々な食品に利用されています。また高いキレート力は、野菜等農産物の下処理時における褐変防止に役立っています。
・毛髪成長促進作用
フィチン酸の構造の中心に位置するイノシトールは主にリン脂質の形でヒト体内の細胞膜に存在しており、ビタミンB様物質として様々な生理機能を発揮しています。フィチン酸とイノシトールを混合したもの(IPミックス)を頭皮に塗布し、一定面積の本数を測定したところ、毛髪密度が増加することが分かり、目視でもその様子が確認できました。
■ 米ぬかの高度有効利用
築野グループ株式会社は、長年こめ油の原料である「米ぬか」の成分に着目し、研究を進めてまいりました。精米時に発生する「米ぬか」を出発点にこめ油製造事業、ファインケミカル事業、オレオケミカル事業の3つの事業を行っています。こめ油だけでなく、非可食部や副産物も100%活用し、食品・化学・医療・化粧品等の幅広い分野への高度有効利用を推進しています。また、オレオケミカルの技術を活用し、「廃食用油」のリサイクルも行っております。今後も国内の資源を活用することで地球・生産者・消費者の良い循環の実現を目指していきたいと考えております。
・築野グループの事業について
https://www.tsuno.co.jp/aboutus/
・SDGs推進に関しての取り組み
【築野グループ株式会社の事業概要】
わたしたちは、古来健康と美のシンボルとして親しまれてきた“米ぬか”の
高度有効利用を推し進め、「こめ油製造事業」「ファインケミカル事業」
「オレオケミカル事業」の3つの事業を展開しています。
設立: 昭和22年2月1日