株式会社アルガルバイオの行う微細藻類による高機能性原料の開発についてJSTが支援を決定

生活の質の向上および健康の維持増進への貢献に期待

国立研究開発法人科学技術振興機構(A-STEP実装支援)のプレスリリース

JST(理事長 橋本 和仁)は、研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 実装支援(返済型)の2025年度募集における開発課題を選定し、株式会社アルガルバイオ(本社:千葉県柏市、代表取締役社長CEO:木村 周)に対する開発支援を決定しました。

▶株式会社アルガルバイオに係る開発課題の概要

1.開発課題名

 微細藻類による高機能性原料の開発

2.技術シーズを創出した大学等の研究者

 河野 重行(東京大学 名誉教授)

3.開発実施企業

企業名

株式会社アルガルバイオ

設立月

2018年3月       

本社所在地

千葉県柏市

代表取締役社長CEO

木村 周

事業内容

藻類由来の原料・製品の製造および販売、藻類の受託研究開発

4.概要

 近年、ストレス社会と言われるようにインターネットやスマートフォンなどによる高度情報化、個人活動のグローバル化などにより、昼夜区別なく活動する24時間型社会が定着し、人々の睡眠の時間と質の確保が課題となってきています。

 2021年に発表された経済協力開発機構(OECD)の調査結果では、日本は先進国33カ国中で最も平均睡眠時間が少なく、世界的に見ても睡眠課題の多い国とされています。また、海外においても睡眠課題の深刻化が進み、日本で睡眠導入剤として使用されているメラトニンの市場規模も大きく伸長しています。

 このような背景の中、一般的な対処法として睡眠導入剤や健康食品の使用が浸透しています。睡眠導入剤は、入眠は強く誘導するものの、寝起きに眠気が残りやすく、依存性が高いことも知られています。最近では、これら副作用の少ない睡眠導入剤が開発・上市されながらも、寝起きの気分が悪いという課題が依然としてあり、副作用のない睡眠改善のアプローチが求められています。

 

 東京大学ではこれまで20年以上に及ぶ藻類研究の成果として、多種多様な藻類株の研究データや培養ノウハウを蓄積してきた。株式会社アルガルバイオ(以下、「アルガルバイオ」という。)は、この研究を引き継ぎ、現在では100種1260株にまでライブラリーを拡充しています。アルガルバイオは、その中からマウスに経口摂取させることで脳組織中の炎症物質の低減を示す独自の微細藻類株を見いだし、睡眠改善・認知機能維持に対する新たなソリューションとして研究開発を進めています。

 

 本事業の支援により、アルガルバイオは機能性表示食品としての届出を行うために必要な安全性に関するデータの取得と有効性に関するエビデンスの構築、さらには作用機序の解明と海外展開に向けた法規制の調査を行います。これにより、未充足な健康ニーズに応える新たな価値を提供し、高い機能性を持つ藻類原料・商品の早期実用化に資する取り組みを加速します。これらを通じて、生活の質を向上させ、健康の維持・増進に貢献していきます。

                    アルガルバイオの強み
         微細藻類ライブラリー

▶ A-STEP実装支援(返済型)の概要

1.制度概要

  大学等の研究成果(技術シーズ)の社会実装を目指すスタート

  アップ等を対象に、革新的な製品・サービス創出に向けた実用 

  化開発を開発費の貸し付けにより支援するものです。

2.対象企業

  スタートアップ等

3.支援規模

  ・開発期間:最長3年間

  ・開発費 :上限5億円(四半期ごとに概算額を前払い)

4.返済条件

  ・返済額 :JSTが支出した開発費の全額

  ・利  率:無利子

  ・返済期間:開発終了後、10年以内(うち最長3年間は返済猶予が可能)

  ・返済方法:一括又は分割(事業計画に応じる)

     ※開発終了後の事後評価結果(高評価順にS,A,B,C)がB評価以上の場合です

5.担保または保証

  開発費総額の10%相当分

6.ご相談期間

  通年で随時受付中

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