前田建設工業×LIFEM、男性更年期への意識変化・行動変容の実証結果を公表

~男性ホルモン値検査キットを利用した男性従業員の6割以上が、ホルモン値を知ることで受診への意識が向上!~

株式会社LIFEMのプレスリリース

 株式会社LIFEM(ライフェム、以下、「当社」)は、前田建設工業株式会社(以下、「前田建設」)の従業員における男性更年期への理解促進や健康意識の向上、行動変容を目的とした実証を、2024年12月から2025年1月に実施しました。その結果についてお知らせします。

 実証では、35歳以上の男性従業員への実態調査と、希望者へ検査キットを利用した男性ホルモン値の測定、全従業員を対象にした男性更年期に関する基礎知識セミナーを行いました。実態調査では、男性更年期症状について何らかの不調を感じている人が55.5%で、その不調の影響日数は1カ月あたり平均4.6日でした。

 検査キットの結果では、男性ホルモン値に応じて評価されるレベルのうち、ホルモン値が高い、やや高いとされるレベルが52.0%で、比較的ホルモン値が高い水準にある従業員が過半数を占めました。また、男性ホルモン値測定を行った従業員のアンケート結果からは、63.1%が、自身の男性ホルモン値を知ることで受診意識が高まったと回答したほか、セミナーの参加者アンケートでは、97.9%の人が男性更年期に対する理解が深まったことが分かりました。

◆男性更年期に関する実態調査では、35歳以上の男性従業員の5割以上が何らかの不調を自覚。

 前田建設では、当社が提供する女性の健康課題改善を支援するフェムテック※1サービス『ルナルナ オフィス』※2の「月経プログラム」を2023年7月より※3、「更年期プログラム」を2023年12月より※4導入し、女性従業員による活用が進んでいます。一方で、男性従業員の割合が高いという組織特性から、性差を考慮したサポートをさらに推進する必要性を感じ、男性更年期に関する課題を把握するため、2024年11月に35歳以上の男性従業員を対象とした実態調査のアンケート※5を実施しました。

 実態調査では、男性更年期障害について知っているかを聞いたところ※6、「名前だけを知っている」が60.2%で最も多く、「全く知らない」と回答した人も22.4%おり、認知の低さが浮き彫りとなりました。

 また、更年期障害の認知の有無に関わらず、症状の例をあげたうえで、現在男性更年期症状と思われる不調を感じているかを聞いたところ※7、「男性更年期症状と思われる不調を感じている」「男性更年期症状かは分からないが、疑わしい不調は感じている」を合わせた回答は55.5%、少数ですが「医療機関で男性更年期と診断された」と回答した人も0.2%いました。さらに、男性更年期症状(疑わしい不調を含む)に伴う心身の不調が仕事や日常生活に影響を及ぼす1カ月あたりの日数は※8、平均4.6日であるなど、男性更年期、またはその可能性のある症状が、業務や生活に一定の影響をおよぼしていることが確認できました。

◆男性ホルモン値検査とセミナーを通じて支援の効果を検証。検査実施者の6割以上が受診意識の変化を実感。

 実態調査の結果も踏まえ、35歳以上の男性従業員の希望者に、あすか製薬ホールディングスグループの株式会社あすか製薬メディカルが提供する※9男性ホルモン値検査キットによる計測を行い、数値の可視化によって意識変化と行動変容につながるかの実証を行いました。

 検査の結果、男性ホルモン値に応じて評価される4段階のレベルうち、最もホルモン値が高いレベル4が18.0%、次いでホルモン値が高いレベル3が34.0%、レベル2が20.0%、レベル1が28.0%となり、比較的ホルモン値が高い水準にある従業員が過半数となりました。

 検査の参加者アンケート※10では、男性ホルモン値検査により自身の数値を知ったことで、医療機関受診への意識変化はあったかを聞いたところ※11、「意識が少し高まった」が最も多く43.5%、次いで「意識はあまり変わらなかった」23.9%、「意識が高まった」19.6%となりました。「意識が高まった」「意識が少し高まった」を合わせると、6割以上の人が受診への意識向上につながったことが分かります。

 さらに、検査の参加者が、自身の症状改善のために取っている(取った)行動があるかについては※12、「自身で生活習慣の改善を実践した」と、「特に取っている(取った)行動はない」と回答した人が同率41.3%で最も多い回答でした。次いで、「自身で他の疾患のために対面診療を受診した(睡眠外来など)」15.2%、「自身で男性更年期症状のための市販薬を利用した」2.2%となりました。検査キットによる男性ホルモン値の測定をきっかけに、多くの従業員が生活習慣の見直しなど健康改善に向けた具体的な行動を始めている一方で、まだ行動に移せていない人も一定数いることが明らかになりました。

 また、前田建設では、実態調査に先駆け、2024年10月に男性更年期に関する知識向上を目的とした基礎知識セミナーを全従業員向けに実施しました。参加者アンケート※13では、男性更年期に関する理解度について※14、「理解が深まったと思う」と回答した人が97.9%で、9割以上の理解向上が確認できました。フリーコメントでは、「医療機関への受診のハードルが下がったと思う」「誰しもなりうる可能性があるため他者の不調にも注意したい」「体調不良時の解決の糸口を得られた」などの声も寄せられ、会社全体の理解も進み、より配慮のある職場づくりにもつながっています。

 本実証により、男性更年期に対する理解や受診意向、生活習慣の見直しといった行動変容の兆しが確認されました。同時に、行動へ移す際のハードルの存在も考えられ、引き続きサポートの必要性を感じました。

 今回の実証結果を踏まえ、当社は、今後も性差を考慮した健康支援をさらに推進し、男女共にすべての働く人が活躍できる環境づくりへの貢献を目指します。

◆前田建設工業株式会社 平川 知伸氏、長榮 明子氏からのコメント

 当社では、ダイバーシティと社員の健康は、いずれも重要な経営戦略です。男性比率の高い当社において、女性の月経・更年期に続き男性の健康課題に取り組むことは、社員全体の業務効率やキャリア、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)のさらなる向上に繋がるとの考えのもと、このたび実証を実施いたしました。今回の取り組みを通じ、お互いを思いやり尊重する風土や働きやすい職場づくりがより一層進むことを期待しています。

※1 フェムテック:女性(Female)と技術(Technology)を組合わせた造語。女性が抱える健康課題をテクノロジーの力で解

  決するもの。

※2 『ルナルナ オフィス』「月経プログラム」「妊活相談プログラム」「更年期プログラム」についての詳細はこちら:

  https://office.lnln.jp/

  「男性更年期プログラム」についての詳細はこちら:https://office.lnln.jp/male-menopause

※3 法人向けフェムテックサービス『ルナルナ オフィス』 が、建設業界では初となる前田建設工業へ導入!

  https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000106084.html

※4 法人向けフェムテックサービス『ルナルナ オフィス』 の「更年期プログラム」が、前田建設工業へ導入!

  https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000106084.html

※5 男性更年期症状に関する実態調査 調査対象:35歳以上の前田建設の男性従業員

  調査期間:2024年11月11日~2025年1月7日 調査方法:WEBアンケート

※6 回答者数:1,276

※7 回答者数:1,276

※8 回答者数:759

※9 本実証は、あすか製薬とLIFEMの「フェムテックに関する包括的業務提携」の取り組みの一環として実施されたものです。

  男性ホルモン値検査キットはあすか製薬メディカルが提供するもので、LIFEMが委託を受け前田建設に案内しています。 

  あすか製薬とLIFEMのフェムテックに関する包括的業務提携について 

  https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000106084.html

※10 男性ホルモン値検査キットプログラム参加者アンケート 調査対象:35歳以上の前田建設の男性従業員

    調査期間:2025年1月22日~ 2025年2月21日 調査方法:WEBアンケート

※11 回答者数:46

※12 回答者数:46

※13 セミナー満足度アンケート 調査対象:セミナーに参加した前田建設の従業員

    調査期間:2024年12月9日~2024年12月23日 調査方法:WEBアンケート

※14 回答者数:140

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