ツムラのプレスリリース
一人ひとり違う 生理・PMSに伴うつらさを見えるかたちに。
企画展『違いを知ることからはじめよう展』開催レポート
~生理に悩む人、理解したいと思う人、支える立場にいる人など
さまざまな方にご来場いただきました~
疑似体験を通じて「知る」ことから、はじめる一歩
来場者からは「人が感じる痛みはそれぞれなんだと実感できた」
「もっと知りたい、サポートしたい」という声も。
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メディア発表会には「みちょぱ」こと池田美優さんも登壇
株式会社ツムラ(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:加藤照和、以下ツムラ)は、2021年に「#OneMoreChoice プロジェクト」を発足し、生理のつらさを我慢しなくていい社会を目指して活動しています。その一環として、生理・PMSをテーマとした企画展『違いを知ることからはじめよう展』を2025年7月24日(木)から27日(日)までの4日間、東京・丸の内の丸ビル1Fイベントスペース「マルキューブ」(東京都千代田区)にて開催しました。
(企画展開催概要 https://www.tsumura.co.jp/news/newsrelease/item/20250709.pdf)
企画展全景
来場者の様子
4日間の来場者数は4,886人。 生理に悩む人だけでなくパートナーや管理職の男性も理解を深める場に
企画展には、4日間で4,886人が来場しました。来場者には、生理・PMSの症状に伴うつらさに悩む当事者だけでなく、パートナー同士で訪れる姿も多く見られました。中には「パートナーから声をかけられて一緒に来た」というパートナー同士で来場した方や、「パートナーに教えてもらって一人で来た」という男性も。また、職場に女性が多く「理解を深めたい」と話す管理職の男性や、医療・教育の現場に携わる方、生理の課題に取り組む活動をしている方の姿もあり、関心の広がりが感じられました。
展示は「イントロダクション」「気づく」「想像する」「向き合う」の4つのエリアに分かれており、来場者は順に巡りながら、生理・PMSによるつらさや日常への影響を疑似体験しながら理解を深めていきました。各エリアでの体験に加え、掲示された調査データにも目を通しながら、生理・PMSの症状に伴うつらさついて自然と会話が生まれる様子も見られました。
「隠れ我慢※1」を可視化する展示が共感を呼ぶ ―音声やマンガで多様なつらさを表現
「気づく」のエリアでは、さまざまな立場・環境にいる人が抱えている、生理・PMSの症状に伴うつらさや、「周囲に迷惑をかけたくない」「気を遣わせたくない」などといった思いから、それを周囲に言えずに「隠れ我慢」してしまう様子を、音声やマンガ(協力:モアドア)などの表現を通して可視化しました。
※1:隠れ我慢:心身の不調を我慢していつも通りに仕事や家事を行うこと。 株式会社ツムラが定義
来場者からは、
「(SNSに投稿された)日常の画像の背景に悩みや思いがあることを副音声を通じて知れて興味深かった。」(20代女性) 「なんとか声をかけてみるものの、どう思っているのか、かけた言葉が正しかったのかが分からなかったので勉強になった。あくまで一例として今後も何か声をかけられる人になりたいと思った。」(40代男性) 「男女の生理に対する見え方の違いや接し方に困る事例は想像できたが、女性同士でもつらさが違って擦れ違いが起こることがあるというのが新たな知見が得られた。」(20代男性) 「部下に女性がいたことがあったが、体調を想像することができていたかと自分を振り返るきっかけになった。」(20代男性) 「笑顔の画像の裏にこんな思いが…!と思うと、日常生活でも、生理に限らずもしかしたら何かつらさを抱えているのかもしれないと想像力を働かせたいなと思った。」(10代女性) 「言いたいけど言えない、分かってほしいけど分かってもらえない、そんな展示を見て分かりあうことが、大切と感じた。」(20代男性) |
といった感想が寄せられました。
立場や環境の異なる人たちが抱えるつらさを、具体的なストーリーとして知ることができる音声やマンガによる展示は、来場者自身の経験や気づきを引き出す場として、大きな反響がありました。
日常の「副音声」
心の声が読めるマンガ
一人ひとり違う生理・PMSの症状に伴うつらさを可視化、日常への影響の疑似体験も
「想像する」のエリアでは、生理・PMSによって生じる倦怠感や眠気、めまいなど、さまざまな症状によって「いつも通りに過ごせない」状態を疑似体験できる空間を展開。参加者は、実際の当事者の声をもとにつくられた体験を通じて、症状の感じ方や日常への影響の違いに触れ、目に見えにくいつらさへの理解を深めていました。
参加者からは、
「倦怠感(コート)やめまい(車内)、集中力の低下(パソコン)など自分が体験しているものとは全く異なる生活を女性の方々は経験していることに気づけた。」(20代男性) 「(倦怠感を疑似体験できるコートを着用すると)このくらいかな?という予想を超えて重かったりつらかったりしたので、展示に来て良かった。」(30代男性) 「(倦怠感を疑似体験できる)重いコートを羽織った際に、パートナーはこういうことを感じて生きているのだと思わされた。」(20代男性) 「自分も生理痛とPMSが重いため、つらさを知人に体験してもらい、一緒に対処法を考える機会になった。」(20代女性) 「人によってはこう感じることもあるんだなと思えて自分との違いや、自分の体験も追体験でき、生理についてより考える良い機会になった。」(40代女性) 「『#わたしの生理のかたち』や生理痛VR体験装置の強度を話し合って共有できた。」(40代女性) |
という感想が寄せられました。
普段は見過ごされがちな生理・PMSに伴う“つらさ”を、体で感じ、想像することで、自分とは異なる〝つらさ“への理解や共感が広がるエリアとなりました。
生理痛VR体験装置「ピリオノイド」(協力:株式会社リンケージ)の体験には、延べ365人が参加。週末は昼過ぎに整理券の配布が終了するほど体験希望者が多く、日曜日には体験枠を追加して対応しました。
エリアの後半には、生理周期(約1か月)に精神的症状や、それによるつらさがどのように生じ、変化するのかをアンケートにご協力いただいた10名の方のエピソードとともに紹介した「こころの波」を展示。
「自分の心の状態もグラフ化して見てみたいと思った。」(40代女性) 「一人ひとり、全然つらいときが違う。100人100様である。ひと月のうち、調子のいい時は3分の1くらいしかない!このことを男性にも知ってほしい。」(60代女性) 「自分と同じ波の人もいれば、全然違う人もいて、こんなにも違うのかと思った。」(20代女性) |
という感想もありました。
生理・PMSの症状によって「いつも通りにいかない」状態を疑似体験できる部屋
「こころの波」約1か月(1周期)における精神的な症状の変化が壁に映し出される
みんなの選択肢をそれぞれの言葉で可視化「わたしの#OneMoreChoice」
展示の最後に設けた「向き合う」のエリアには、生理のつらさを、我慢しなくていい社会へ向けて、“我慢に代わる選択肢=OneMoreChoice”を来場者に書き込んでもらうコーナーを設置。それぞれの選択肢を可視化することで、自分自身や周囲の誰かがつらさを抱えたときに、取れる選択肢を広げるヒントにつなげていただくことを目的としました。連日多くの方が思い思いの言葉を寄せ、壁面のパネルはコメントで埋め尽くされるほどに。
「相談できる味方をつくろう!」「まずは話してみることから始めたい!」「相手を知る、理解する」「もっと知りたいしサポートしたい!」等、可視化された多様な選択肢が、来場者同士の共感や気づきを生む場となりました。
来場者が展示を通して考えた「わたしの#OneMoreChoice」連日壁いっぱいに貼りだされた
展示を通じての気づき「女性同士でも思いやりが大切」「無理して頑張る“普通”がなくなってほしい」
全体を通して、来場者からは、
「普段PMSや生理中に感じている感覚をそのまま体感できる空間はすごい。パートナーと疑似体験できたのも良かったですし、いろんな方が体験していてすてきだなと思った。」(20代女性) 「女性同士でも思いやりが大切だと学んだ。」(30代女性) 「無理して頑張ることが普通だと思っていたので、その普通がなくなればいいなと思った。」(20代女性) |
といった感想が寄せられました。
企画展には、俳優の井桁弘恵さんも来場し、さまざまな展示や生理痛VR体験装置を体験していただきました。井桁さんは「違いを尊重して思いやりのあふれる社会に」という「わたしの#OneMoreChoice」を書いてくださいました。
俳優の井桁弘恵さんも来場
井桁さんも「わたしの#OneMoreChoice」を記載
企画展の展示内容の一部は、今後特設サイトでも公開する予定です。
(特設サイトURL:https://www.tsumura.co.jp/onemorechoice/chigai-ten/)
<企画展『違いを知ることからはじめよう展』開催概要>
開催期間: 2025年7月24日(木)~27日(日)
開催時間: 11:00~19:00 ※7月24日(木)のみ14:30~19:00
会場: マルキューブ(東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング 1F)
料金: 無料(予約不要)
主催: 株式会社ツムラ
後援: 東京都、千代田区
監修: 稲葉 可奈子 先生(Inaba Clinic院長、産婦人科専門医)
特設サイト:https://www.tsumura.co.jp/onemorechoice/chigai-ten/
みちょぱさん、生理・PMSの話題「もっと気軽に話せるように」
企画展の開催に先立ち実施したメディア発表会で「みちょぱ」こと池田美憂さんに『違いを知ることからはじめよう展』について伺うと、「(生理・PMSの症状に伴うつらさで困ったりつらそうな人に対し、男性も女性も)力になりたいと思っている人が多くいることはすごくいいこと。話題の振り方がわからない、聞いてもいいのかと思う人もいると思うが、もっと気軽に話せるようになると良いなと思う。そのためにも伝える側も、伝えられる側も知識を持ってほしい。」とコメントされました。
発表会に登壇いただいたみちょぱさん
みちょぱさんも「隠れ我慢」しないための選択肢「わたしの#OneMoreChoice」を宣言!
みちょぱさんの心地よく生きるための我慢以外の選択肢(=OneMoreChoice)を伺うと、「ポジティブに開き直る」と宣言されました。「開き直るというと我慢につながるように聞こえるかもしれないが、生理は来るもの。そのうえで、どう向き合うかが大切だと思う。私は生理のとき、眠くなったり、イライラしたり、肌荒れがひどくなったりする。でも、そういう自分の状態を受け入れて、“今は何もしない”と家でゆっくり過ごすようにしている。いい意味で“生理のせい”にする。と開き直ることで、心も体も楽になりました。」と話しました。
「生理・PMSの症状に伴うつらさが人によって違うことを知ってもらいたい」
本発表会では、当社コーポレート・コミュニケーション部コミュニケーションデザイン課長 宮城英子が、今年5月に実施した調査結果を踏まえ、「生理・PMSの症状やそれに伴うつらさは目に見えないうえに、感じ方にも個人差があり、非常に多様です。この展示では、その目に見えにくい一人ひとりの抱えるつらさや、日常生活への影響をさまざまなかたちで可視化しました。この展示を通し、生理・PMSの症状やそれに伴うつらさを抱える方はもちろん、周囲の方々にも、症状そのものだけでなく、その人のおかれた環境によってうまれるつらさに目を向けていただくきっかけになればと願っています。そして、それぞれの立場で、我慢に代わる選択肢=OneMoreChoiceを見つけることで、誰もが心地良い社会に近づく一歩となれば幸いです。」と説明しました。
発表会で説明する宮城
「#OneMoreChoice プロジェクト」とは
#OneMoreChoice プロジェクトは、「生理のつらさを、我慢しなくていい社会へ。」をステートメントに掲げ、創業から130年以上にわたり女性の健康に寄り添ってきたツムラが健やかな社会を目指して、2021年から取り組んでいるプロジェクトです。
プロジェクトスタート以来、「隠れ我慢」という多くの人々が抱えている問題を調査により浮き彫りにし、我慢に代わる選択ができるようなアクションを提案し続けてきました。
不調の際に休む、働き方を変える、誰かに相談する、など、我慢以外の選択肢(=OneMoreChoice)をとれるようになり、一人ひとりが、そして組織やコミュニティーが、生理やPMSを正しく理解し行動するきっかけをつくり続けています。
当社では、社員も不調を「隠れ我慢」しない企業を目指して、環境やサポート体制づくりに取り組み、#OneMoreChoice アクション※2の実施に至りました。これまで社内で培った知見を他企業等、社外へも情報発信することで、社内でも社外でも誰もが不調を我慢しなくていい社会づくりを目指してまいります。
<プロジェクトロゴおよびステートメント> |
◆#OneMoreChoice プロジェクト サイトURL https://www.tsumura.co.jp/onemorechoice/
◆違いを知ることからはじめよう展 特設サイトURL https://www.tsumura.co.jp/onemorechoice/chigai-ten/
◆社内取り組みページURL
本プロジェクトでは、対外的な取組みと共に、社内でも#OneMoreChoice 研修を実施するなどして、社員が不調を無理に我慢しない企業を目指した取組みを進めています。 https://www.tsumura.co.jp/onemorechoice/internal/
※2:#OneMoreChoice アクション:①婦人科検診(子宮頸がん検診、乳がん検診)は全社員が費用負担なしで受診可能。②生理休暇の社内名称を「Femaleケア」へ変更。③社員の休暇制度の拡充 –誰もが不調でも休みやすい制度へ–
(参考リリース:2022年4月1日 社員が不調を「隠れ我慢」しない企業へ。「#OneMoreChoice アクション」をスタートhttps://www.tsumura.co.jp/news/newsrelease/item/160f6cd315ca98fa183e8bd22796e090.pdf)