アジア栄養士連盟と国際栄養士連盟が 「大阪栄養宣言 2025」を発信

日本栄養士会のプレスリリース

 
 管理栄養士・栄養士の職能団体である公益社団法人日本栄養士会(代表理事会長:中村丁次 会員数:約5万人)は、2025年8月5日(火)に、大阪・関西万博 大阪ヘルスケアパビリオン リボーンステージにて「アジア栄養士フォーラム2025(The 2025 Asian Dietetic Forum;ADF2025)」を開催。
 アジア栄養士連盟(The Asian Federation of Dietetic Associations;AFDA)の加盟団体会長・代表者、および国際栄養士連盟(The International Confederation of Dietetic Associations;ICDA)会長とともに、「アジアの全ての人々を栄養の力で健康に幸せにする」をテーマに協議が行われました。
 8月6日(水)には、その成果を「大阪栄養宣言 2025」として採択、世界に向けて発信しました。
 
「大阪栄養宣言 2025」
 

大阪栄養宣言 2025の概要

1.栄養は、健康のみならず医療、福祉、教育、労働、ジェンダー、経済、環境等、SDGs達成の基盤である。
2.全ての人々を健康で、幸せにするためには、あらゆる形態の栄養不良の根絶が必要である。
3.栄養不良の根絶には、食料安全保障と栄養政策の両方が不可欠である。
4.栄養学の実践的研究、戦略的な栄養政策の推進、さらに栄養分野の人材養成が求められる。
5.国際基準に準拠した栄養士の養成、教育さらに制度の構築が必要である。
6.上記の目的を達成するためには、国際的な連携が不可欠であり、特に国際栄養士連盟との協力関係の強化が重要である。
 

「アジア栄養士フォーラム 2025」の概要

●開催日:2025年8月5日(火)
●テーマ:アジアの全ての人々を栄養の力で健康に幸せにする
     ―アジア各国の現代的な課題の解決と未来における栄養・食のあり方を協議―
●場所:大阪・関西万博 大阪ヘルスケアパビリオン リボーンステージ
●参加団体:
公益社団法人日本栄養士会(The Japan Dietetic Association;JDA)
アジア栄養士連盟(The Asian Federation of Dietetic Associations;AFDA)加盟団体(アルファベット順)
 The Chinese Dietetic Society ,Taiwan/Hong Kong Nutrition Association/Indian Dietetic Association/Indonesian Dietetic Association/Malaysian Dietitians’ Association/Nutritionist-Dietitians’ Association of the Philippines /Pakistan Nutrition & Dietetic Society/Singapore Nutrition & Dietetics Association/Dietitians’ Association of Sri Lanka/The Thai Dietetic Association
国際栄養士連盟(The International Confederation of Dietetic Associations;ICDA)
●主催:公益社団法人日本栄養士会(The Japan Dietetic Association;JDA)
●共催:アジア栄養士連盟(The Asian Federation of Dietetic Associations;AFDA)
●後援:一般財団法人日本栄養実践科学戦略機構(Japan Nutrition Practical Science Strategy Organization;NUPS)
 
「アジア栄養士フォーラム 2025」
 

アジアの栄養・食の課題と背景

世界から求められるジャパン・ニュートリション
・日本の栄養学には100年の歴史があります。
・第二次世界大戦中の食糧不足への対策として、栄養の改善が重要な国策とされ、『栄養士法』および『栄養改善法』が制定され、国家資格として栄養士の養成が行われました。
・現在、日本には2年制課程を修了した栄養士が100万人以上、4年制課程を修了し、国家資格を持つ管理栄養士が29万人以上存在し、管理栄養士および栄養士は、すべての社会分野に配置され、誰もが健康的な食事と栄養にアクセスできる体制の確立に取り組んでいます。
・近代化によって栄養が改善される以前は、食生活は質素で栄養が不足しており、その結果として日本人は小柄で、現在に比べて寿命は短いものでした。しかし、近い将来、日本の平均寿命は107歳になると予想されており、医学の進歩とともに栄養の改善による影響は大きいと考えられます。第二次世界大戦による飢餓の中で栄養士制度を創設し、全国の栄養士たちが伝統的な食文化と栄養学を融合させた日本独特の栄養改善を展開。これをジャパン・ニュートリションといいます。
 
■ アジア各国が直面する「栄養の二重負荷」という課題
・アジア各国が直面している「栄養の二重負荷」 は下記に大別されます。
 開発途上国:貧困による栄養不足
 急速に発展している国々:農村部や貧困層における栄養不足
 富裕層やこどもにおける過栄養およびメタボリックシンドローム
 先進国:若年女性、高齢者、病弱者における栄養不足
     中高年層における肥満および非感染性疾患(NCDs)

■アジア各国が目指す未来の栄養・食のあり方
・「アジアの全ての人々を栄養の力で健康に幸せにする」を根幹とし、アジアのすべての国と地域で栄養士と栄養学者があらゆる場所に配置され、健康的な食事と栄養がどこでも手に入る社会の構築を目指します。
 

公益社団法人日本栄養士会とは

公益社団法人 日本栄養士会は管理栄養士・栄養士約5万人により組織された職能団体です。適正な食生活を支援する制度の整備などに取り組むことを通じて、人びとの食環境の整備を推進するとともに、健康づくりに貢献する管理栄養士・栄養士の資質の向上を図るための生涯教育、地位・身分の向上や、さらに国際貢献なども行っています。
 
・名称:公益社団法人 日本栄養士会
・代表理事会長:中村丁次
・所在地:〒105-0004 東京都港区新橋5-13-5新橋MCVビル6階
・会員数:49,104人(2025年3月末)

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