“夏の疲れ”に限らず、年代ごとに体温調整の難しさや冷え、更年期などが影響
株式会社ハルメクホールディングスのプレスリリース
株式会社ハルメク(本社:東京都新宿区神楽坂四丁目1番1号、代表取締役社長:宮澤孝夫)が運営する、ミドルエイジ女性向けWEBメディア「HALMEK up(ハルメクアップ)」と、販売部数 No.1雑誌「ハルメク」(※1)などのマーケティングやリサーチのコンサルティングを通じて、インサイトを日々探求する、ハルメク 生きかた上手研究所は、40~65歳のHALMEK up会員の女性812名を対象に「秋バテに関する調査」をWEBアンケートにて実施しました。
(※1)日本ABC協会発行社レポート(2024年7月~12月)
【調査結果のポイント】
■ ミドルエイジ女性の62%が「秋バテを経験」。特に40~54歳は72%に達し顕著な傾向。
■ 秋バテの主な症状は「体がだるい」「疲れやすい」「やる気が出ない」。
40~54歳ではメンタル不調の影響もみられる。
■ 原因は夏の疲れに加え、年代毎に気温差や更年期に起因すると感じる方が半数程度。
■ ストレッチや食事など、日常のちょっとした工夫を取り入れて秋バテを乗り切る姿勢がみられる。
【調査背景】
HALMEK upとハルメク 生きかた上手研究所は、ミドルエイジのインサイトについて調査・分析を行っています。中でも「秋バテ」は、夏の疲労が抜けきらない中で気温が急に下がることで起こる不調で、ミドルエイジにとって深刻な悩みとなっています。今回はミドルエイジ女性の秋バテに関する意識、悩み、実践されている対策などについて調査しました。
【調査概要】
調査方法:WEBアンケート
調査対象・有効回答者数:40~65歳の全国のHALMEK up会員の女性・812名
調査実施日:2025年8月22日(金)~8月27日(水)
調査主体:HALMEK up、ハルメク 生きかた上手研究所
※ 調査結果のパーセンテージは、小数点以下第2位を四捨五入したため、総数と内訳の合計が一致しないことがあります。
※ 本リリースの内容を掲載いただく際は、出典として「HALMEK up×ハルメク 生きかた上手研究所調べ」と明記をお願いいたします。
※ 調査主体の「HALMEK up」マーケティングリサーチャー、「ハルメク 生きかた上手研究所」所長への取材、コメント提供も可能です。
秋バテ経験層の拡大 ― 40~54歳女性で72%
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全国の40~65歳女性の62%が「秋バテを経験したことがある」と回答。
特に40~54歳では全体平均を大きく上回り、72%にのぼる。 -
秋バテを感じている人の42%が「以前より症状が悪化した」、40%が「以前より症状が長期化している」と回答。



秋バテによる身体的・メンタル不調 ― 家事や外出行動にも影響
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秋バテの主な症状は「体がだるい」(66%)「疲れやすい」(65%)「やる気が出ない」(40%)。
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40~54歳では「疲れやすい」「やる気が出ない」が全体に比べて高いほか、精神面では「気分が落ち込みがち」、「イライラしやすい」なども高く、メンタル不調への影響もみられた。
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秋バテによる生活への影響としては、「家事が負担に感じるようになった」(65%)、「プライベートで外出することが面倒になった」(48%)といった、家事や外出に関する意識・行動の変化が多く挙げられた。


■秋バテの具体的な症状(自由回答から抜粋)
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気温が下がって食欲は出るが、胃が弱っているため、もたれやすくなる。食べると強い眠気が出て、頭がボーッとする。昼間うたた寝をしたりしてしまい、秋の夜長ね~なんて思っていると、疲れているはずなのに夜目が覚めて朝が辛い。(54歳、千葉県)
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ようやく夏が終わり、いろいろやりたいことをやろうと思うのに全くやる気にならない。(59歳、東京都)
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秋風を感じる頃に身体が朝からスッキリせず、なんだか寝足りないような疲れを感じながら1日をはじめる日があります。夏の疲れが残っていて仕事もまだ冷房が強く根気が効かない気持ちになります。(56歳、東京都)
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気温も下がり過ごしやすくなるんですが、体がどーんと重くなるというか、疲れが下半身に残ったままいつまでも取れない感じです。(51歳、静岡県)
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微妙な体調不良が続き気持ちも下がり気味で、ある日の夜中、理由も無いのに急に泣けて泣けてしかたなかった。あれは心の秋バテだと思っている。(60歳、愛知県)
秋バテの原因は、夏の疲れだけでなく、気温差や更年期との重なりも
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秋バテの原因は「夏の疲れが蓄積しているから」(79%)が最も多く挙げられた。次いで、「冷房による体の冷えや、室内外の気温差」(50%)が続き、特に55歳以上で高い。
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40~54歳では「更年期症状と重なっているから」(54%)も高い。
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これらの結果から、秋バテは単なる“季節の変わり目の不調”にとどまらず、年代ごとに背景が異なることが明らかとなった。50代後半以上の年代では体温調整の難しさや冷えへの影響が大きく、40代~50代前半では更年期の不調が重なることで、秋バテを感じやすい傾向がみられる。

「無理せず休む」が一番の対策 ― 日常のちょっとした工夫で秋バテを乗り切る
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秋バテ経験者のほとんどが何らかの秋バテ対策を行っており、最も高いのは「無理をせず、疲れたらしっかり休む」(61%)、次いで「軽いストレッチや運動をする」(44%)「栄養バランスの良い食事を心がける」(42%)「温かい食べ物・飲み物をとる」(41%)と続く。
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多くの人が“無理をしないこと”を意識しており、体調を崩しやすい季節の変わり目には休養を重視する傾向がみられた。また、ストレッチや食事など、日常のちょっとした工夫を取り入れている人も少なくなく、生活習慣の見直しを通じて秋バテを乗り切ろうとする意見も見られる。
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自由回答の結果からは、「ネット時間の短縮をはかる」、「笑うことを増やす」、「カフェインを控えて、栄養素をサプリや食事で摂る」など、セルフケアによる秋バテ対策の模索も確認された。

■秋バテの対策例(自由回答から抜粋)
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のんびりする時間を多く取るように意識します。予定を詰め込みすぎないようにします。(52歳、栃木県)
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からだを冷やさない、特に首です。首がスースーしてきたらすぐに首に何かを巻きます。仕事中でも家の中でもです。(55歳、神奈川県)
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ネット時間の短縮をはかるよう時間で区切るようにしている。(56歳、兵庫県)
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水は常温で飲み、カフェインを控えて、ローヤルゼリーを少し舐めたり、ビタミンC、鉄分、亜鉛をこまめにサプリや食事で摂ります。(56歳、東京都)
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わざとオーバーに笑うように意識する。笑うことを増やすと体が楽な気がするから。(58歳、大阪府)
専門家の見解
ハルメク マーケティングリサーチャー
白石美咲(しらいし みさき)
2025年4月より現職。サイトアクセスデータの集計・分析を通じてユーザーの行動傾向を読み解き、メールマガジンやLINEを活用したメディア配信、広告運用、クリエイティブ制作など、デジタルマーケティングを幅広く担当。

かつて日本では“弱音を吐くのは甘え・無理をすることが美徳”とされる風潮が根強くありましたが、6割以上の方が「無理をせず休む」と答えている点は、とても前向きな変化だと感じます。一方で、だるさ・疲れやすさ・気分の落ち込みなど、目に見えない不調のツラさは他者へ伝えにくいものです。正しい知識や理解が社会全体に広まるような取り組みや情報発信が求められます。
ハルメク 生きかた上手研究所 所長
梅津 順江(うめづ ゆきえ)
2016年3月から現職。年間約900人のシニアへの取材やワークショップを通じて、誌面づくりや商品開発、広告制作に役立てている。時代や世代も捉えて、半歩先の未来を予測・創造している。著書に『消費の主役は60代 シニア市場最前線』(同文舘出版)などがある。

「秋バテ」という曖昧な不調を6割の女性が経験しているのは意外でした。特に40~54歳では7割超。だるさや無気力は更年期や気温差とも絡み合い、複雑化しています。そんな心身の揺らぎに、ミドルエイジ世代はストレッチや笑いで軽やかに向き合う姿がありました。彼女たちの知恵と工夫が頼もしい限りです。
■今回のミドルエイジ女性のリサーチ結果も含めたコンテンツを、「HALMEK up 50sノート」で掲載しています。
HALMEK upは、“昨日より今日、今日より明日が楽しみになる”をコンセプトに、日常の気づきや人生後半のヒントを届ける50~60代女性のためのWEBメディアです。共感と実用を大切にしながら、50代からの“自分らしい生き方”に寄り添う記事や動画を発信しています。直近では、動画配信サービス「HALMEK TV」を開設し、映像ならではの臨場感と共感を届ける新たな発信にも取り組んでいます。

HALMEK up 事業責任者メッセージ
ハルメクホールディングス 執行役員/HALMEK up事業責任者
竹谷明泰(たけたに あきひろ)
2025年4月より現職。デジタル新規事業の統括として、HALMEK upの会員基盤拡大を推進。コンテンツ企画やマーケティング戦略に加え、AI活用をはじめとする新たなデジタル施策や収益構造の設計まで幅広く手掛け、ミドルエイジ世代に寄り添う新しい体験の創出に取り組んでいる。

これまで「HALMEK up」は、ミドルエイジ女性に“昨日より今日、今日より明日が楽しみになる”体験をお届けしてきました。今回、生活者の声をリアルに把握する「ハルメク 生きかた上手研究所」との共同調査を通じて、女性たちの暮らしとニーズを社会に発信する取り組みを開始します。両者の知見を活かし、これからの暮らしを支える情報を提供していきます。