【東洋新薬】「大麦若葉末」が制御性T細胞の増加に寄与する可能性を確認―免疫調節の新たな可能性―

北海道大学 中村公則教授との共同研究にて、「大麦若葉末」の摂取が過剰な免疫反応のブレーキとして働く「制御性T細胞」の増加に寄与する可能性を動物試験で確認

株式会社東洋新薬のプレスリリース

株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役社長:服部利光)は、北海道大学(北海道札幌市、総長:寳金清博)の中村公則教授との共同研究により、「大麦若葉末」の摂取が制御性T細胞の増加に寄与する可能性を動物試験で確認いたしました。

大麦若葉末は、オオムギの出穂前の茎葉部を乾燥、微粉砕加工した機能性食品素材です。当社はこれまでに、大麦若葉末の免疫に関する機能性について研究を重ね、免疫を活性化させる機能性として、樹状細胞(※1)の活性化、唾液IgA(※2) の分泌促進、αディフェンシン(※3)の分泌促進などを確認し、学術論文などにて発表してきました。

※1:ウイルスや病原性細菌などの情報を他の免疫細胞に伝え、他の細胞の免疫反応を活性化させる司令塔のような免疫細胞のこと。

※2:唾液などに含まれ、ウイルスや病原性細菌が体の中に入り込むのを防ぐ働きをする抗体のこと。

※3:ビフィズス菌などいわゆる善玉菌にはほとんど作用せず、病原性細菌に対して強い殺菌作用を示す自然免疫における主要因子。

今回、当社と北海道大学中村公則教授との共同研究により、大麦若葉末が免疫抑制に関わる「制御性T細胞」の増加に寄与する可能性を確認いたしました。

■ 研究のポイント

制御性T細胞は、免疫反応の過剰な暴走を抑える「ブレーキ」として働き、自己免疫疾患や炎症、アレルギーなどの病的な免疫反応を抑制して、免疫のバランスを維持する役割を持つ免疫細胞です。2025年10月に大阪大学の坂口志文特任教授ら3名の先生方が、制御性T細胞の発見とその免疫抑制機構の解明に関する功績を称えられ、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。これにより、免疫研究の最前線で制御性T細胞への注目が高まっています。

制御性T細胞は、腸管内において酪酸菌(※4)が産生する酪酸により誘導されることが知られています。本研究では、酪酸菌増加作用を持つ大麦若葉末が制御性T細胞に与える影響を動物試験で検証しました。

※4:酪酸を産生する腸内細菌のこと。酪酸は、腸内細菌が食物繊維などを分解・発酵することで作り出される短鎖脂肪酸のひとつで、大腸の粘膜細胞にとって大切なエネルギー源であるとともに、全身の健康状態に有益な働きを示すことが知られている。

■ 研究成果

6週齢雄性ICRマウスに、大麦若葉末を含まない餌(コントロール群)、または大麦若葉末を配合した餌(大麦若葉末群)をそれぞれ3週間摂取させました。その結果、大麦若葉末群ではコントロール群と比較して、小腸パイエル板(※5)における制御性T細胞の比率が有意に高いことが確認されました。

※5:小腸に存在する、多くの免疫細胞が集まる免疫器官のこと。

以上のことから、大麦若葉末が制御性T細胞の増加に寄与する可能性が示されました。

図 小腸パイエル板における制御性T細胞の比率

■ 北海道大学大学院 先端生命科学研究院 中村公則教授のコメント

本研究では、日常的に簡単に摂取できる大麦若葉末が制御性T細胞の増加に寄与する可能性を明らかにしました。大麦若葉末には免疫系を活性化する作用が確認されていましたが、今回の研究成果で免疫系を抑制する作用も確認できましたので、大麦若葉末は免疫系に双方向に働きかけることで人々の健康に役立つ可能性が示されました。今回の研究が、今後のセルフメディケーションの推進に寄与することを期待しております。

■ 株式会社東洋新薬 研究開発部長のコメント

大麦若葉末は腸内環境の改善を起点として、全身の様々な健康に寄与することができます。今回の研究成果は非常に興味深いものですが、大麦若葉末が持つ無限のポテンシャルの一部に過ぎません。これからも大麦若葉末について研究を重ね、大麦若葉末の持つ新たなポテンシャルを発掘できるよう邁進してまいります。

■ 大麦若葉末とは

大麦若葉末は、イネ科オオムギの出穂前の茎葉部を乾燥、微粉砕加工した粉末で、食物繊維を豊富に含む機能性食品素材です。当社はこれまでに大麦若葉末の機能性について研究を重ね、大麦若葉由来食物繊維を関与成分とした、便通改善作用や食後血糖値上昇抑制作用を表示する特定保健用食品、腸内環境改善作用や肌水分量増加作用、睡眠改善作用を表示する機能性表示食品を開発しています。

大麦若葉

株式会社東洋新薬は、健康食品・化粧品のODEM(ODM&OEM)メーカーとして付加価値の高い商品を提供していくことにより、一人でも多くの方の「健康」と「美」に貢献してまいります。


■お問い合わせ先

株式会社東洋新薬 お問い合わせフォーム

https://www.toyoshinyaku.co.jp/contact/

■会社概要

社名:株式会社東洋新薬

設立:1997年9月18日

代表:代表取締役社長 服部 利光

拠点:

【本部・鳥栖工場】佐賀県鳥栖市弥生が丘7-28

【インテリジェンスパーク】佐賀県鳥栖市弥生が丘3-1-2

【本社・福岡支店】福岡県福岡市博多区駅前2-19-27 九勧博多駅前ビル

【東京支店】東京都渋谷区東1-2-20 住友不動産渋谷ファーストタワー

【大阪支店】大阪府大阪市北区梅田3-2-2 JPタワー大阪

事業内容 :健康食品、機能性表示食品、トクホ、化粧品、医薬部外品、健康・美容器具および雑貨、一般医療機器の受託製造、販売及び研究、開発

ホームページ :https://www.toyoshinyaku.co.jp/

《 株式会社東洋新薬について 》

東洋新薬は1997年に創業した健康食品・化粧品の総合受託メーカーです。ODM(Original Design Manufacturing)とOEM(Original Equipment Manufacturing)の両輪による“ODEM (オデム)”という新たなビジネスモデルを構築しています。事業全般にわたるコンサルティングや、商品企画から商品設計、処方開発、製造、配送、販売促進支援までトータルサポートでお客様の様々なご要望にスピーディにお応えします。研究開発部門では機能性素材の探索を始め、有効性・安全性に関する試験、臨床試験を実施できる体制を持ち、特定保健用食品(トクホ)許可取得数はNo.1、機能性表示食品においても豊富な届出実績を有しています。また製造工場は国内総合受託メーカーとして初めてcGMP(ダイエタリーサプリメントの製造、包装、表示および保管において適切な管理を行うための米国GMP)に準拠しており、健康補助食品GMP、FSSC22000、ISO22716などの各種認定・認証も取得するなど、国際レベルの水準をクリアした品質管理体制を構築しています。

Follow Twitter Facebook Feedly
SHARE
このページのURLとタイトルをコピー
お使いの端末ではこの機能に対応していません。
下のテキストボックスからコピーしてください。