【三生医薬】β-カリオフィレンの新エビデンスを発表!

~ CBD代替素材として注目の「未来のかおり」 が切り拓く“機能製香料”市場 ~

三生医薬株式会社のプレスリリース

■ 背景と概要

私たちの暮らしは、日々「香り」とともにあります。コーヒーの香りでリラックスしたり、森林の香気で心が安らぐ一方で、排気ガスやタバコの煙、不快な化学臭といった“心と体に悪影響を与える香り”も存在します。

もしそうであるならば、「心と体に良い影響を与える香り」もあるのではないか——この問いこそが、三生医薬と近畿大学による研究の原点です。

学術領域では近年、「機能性香料」や「機能性フレグランス」といった概念がすでに提唱されつつありますが、多くは理論や基礎研究段階にとどまっています。三生医薬は、香りの力を製剤技術と独自原料開発の両面から科学的に検証し、実際に“健康価値をもたらす香り”の実用化を目指しています。

現代社会では、

  • 高齢化に伴う動脈硬化などの血管疾患

  • ストレス社会における不安や緊張

  • 気温や気圧変化による冷えや気象病(天気痛)

といった健康課題が深刻化しています。これらに対する新たなアプローチとして注目したのが、天然香気成分β-カリオフィレン(BCP) です。黒コショウ、バジル、クローブなどに含まれ、「ウッディーでスパイシーな香り」と表現されるBCPは、従来の「香り付け」「マスキング」といった嗜好性目的を超え、香りそのものが心と身体の健康に働きかける“未来のかおり”として、新たな可能性を切り拓こうとしています。

■ 大阪万博での初披露:「未来のかおり」体験展示

2025年9月20日、EXPO2025大阪・関西万博の近畿大学創立100周年記念イベントにて、BCPに関する共同研究の成果を紹介する「未来のかおり」体験ブースを出展しました。

一日限りの展示だったにもかかわらず、数千人の来場者がブースを訪れ、1,000名を超える方々が当社のシームレスカプセルに精油を閉じ込めた「香るカプセル」を実際に体験しました。来場者からは「身体に良い香りがあるなんて今まであまり考えもしなかった」、「β-カリオフィレンのことを初めて知れて興味深い」といった感想が寄せられ、「BCP=“心と身体に良い影響を与える香り”」として認知を拡大できただけでなく、市場性の手ごたえも実感できる機会となりました。

■ 食品開発展2025での正式発表:新エビデンス「気象病(天気痛)改善効果」

続く 2025年10月15日(水)~17日(金)、東京ビッグサイトで開催された「食品開発展2025」 において、当社は独自に実施したヒト試験による新たな研究成果を正式発表しました。

本試験では、4週間にわたりBCPを配合したカプセルを摂取いただき、気象変化に伴う頭痛や倦怠感などの症状を評価する指標「METEO-Qスコア」で効果を測定しました。その結果、4週目に有意な改善効果が確認されました。なお、8週・12週目では気圧変動が比較的小さかった可能性があり、有意差は見られなかったものの、全体として改善傾向は維持されていました。

気象病(天気痛)は、気圧や気温の変化によって自律神経が乱れることで発症するとされ、日本では成人の約半数が自覚していると言われています。特に、慢性的な頭痛や倦怠感に悩む人は国内で1,000万人以上にのぼると推定され、日常生活の快適さや生産性を損ないかねない深刻な社会課題となってきています。

今回の発表は、香り成分BCPが気象病の改善に寄与する可能性を業界で初めて示した知見であり、一般消費者にとっては身近な不調に対する新しい希望であり、商品開発を担う企業にとっては社会課題の解決に直結する新たなカテゴリー創出を提案するものとなりました。

実際、食品開発展のセミナー会場および当社ブースでは、本成果発表に対して多くの質問と反響が寄せられました。

  • 「なぜ“気象病”というテーマに着目されたのですか?」

→ 「β-カリオフィレンは抗炎症作用や痛みの緩和が期待されるため、様々な健康課題の中でも、近年特に悩む方が多い気象病に焦点を当てた」と説明。

  • 「特許は取得されていますか?」

→ 「すでに特許出願は完了しており、成立は4~5年後を見込んでいる」と回答。

また、来場者からは、「これまで手を打てなかった気象病対策に新たな光が見えた」、「CBD代替として安全性・法規制面でも活用しやすい」といった声が寄せられ、BCPが社会性と市場性の両面で高い注目を集める原料であることが裏付けられました。

■ 今後の展開と応用可能性

BCPは「香る」ことでリラックス効果や血管サポートを発揮するだけでなく、「摂る」ことでも健康維持に寄与する可能性を秘めています。こうした特性を活かし、サプリメントや健康食品はもちろん、アロマ・リラクゼーション製品、入浴剤、カイロ、菓子・嗜好品など、幅広い商品カテゴリーでの応用が期待されます。

さらに当社は、2025年3月に発表した 「レトロネーザル香」の製剤技術を活用することで、香りを「食べながら効かせる」というまったく新しい発想の製剤開発も推進しています。これにより、「香って効く」という新カテゴリーの創出を加速させ、受託開発製造企業(CDMO)としての強みを最大限に発揮しながら、健康食品・サプリメントの企画・販売企業との共同開発を積極的に展開してまいります。

■ 事業責任者コメント

三生医薬株式会社 常務取締役 研究開発本部長 又平 芳春

「三生医薬はこれまで、ホヤ由来プラズマローゲン、クリルオイルといった独自原料に注力してきました。今回のβ-カリオフィレンは、それらに続く“第三の柱”として戦略的に位置付けています。

大阪・関西万博では、数千人が“未来のかおり”を体験し、消費者の関心と市場性に強い手ごたえを得ました。そして食品開発展では、社会課題である気象病(天気痛)への改善効果の可能性を正式に発表し、業界関係者からも大きな注目をいただきました。

β-カリオフィレンは安心・安全な天然素材であり、CBD(カンナビジオール)の代替素材としても期待されています。血管サポート、リラックス、冷え対策、そして天気痛改善といった幅広い健康機能は、まさに現代の消費者ニーズに直結しています。

私たちは健食OEMのリーディングカンパニーとして、パートナーの皆さまと共に、この素材の可能性を最大化し、新しい市場価値を共創することで、健康食品・サプリメント業界に新たな成長と革新をもたらしていきたいと考えています。」

■ お問い合わせ先

参考資料の提供をご希望の方、また本研究成果を活用した製品開発・共同研究にご関心のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

三生医薬株式会社

広報・アウトリーチ担当 藤作(ふじさく)

Email: kenichi.fujisaku@sunsho.co.jp

■ 関連リリース

三生医薬、「香って効く」サプリの可能性を広げる製剤研究を発表 – レトロネーザル香×製剤技術で健康機能の新領域に挑戦 –

(2025年3月31日)

三生医薬、難吸収素材を“持続的に機能させる”製剤技術を学会発表― クリルオイル×MCTオイルの“マトリックス構造”がもたらす、新たな吸収設計の可能性 ―

(2025年6月18日)


三生医薬株式会社について

【所在地】静岡県富士市厚原1468(本社)

【代表者】代表取締役社長 今村 朗

【設 立】1993年11月

【資本金】1億2,338万9千円

【売上金】286億円(2025年3月期)

【従業員】830名(2025年4月現在)

【事業内容】健康食品、医薬品、一般食品、雑貨等の企画・開発・受託製造

【会社HP】https://www.sunsho.co.jp

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