医療法人社団エムズのプレスリリース
対面診療とオンライン診療を展開する「クリニックフォアグループ」(以下クリニックフォア)は、「2025年春の花粉症の実態・服用意向に関する調査」を実施しました。
今年2025年の春は、西日本での花粉の飛散量が昨年や平年を大きく上回り、九州では過去10年間で最も多い飛散となりました。全国平均でも昨年の115%と増加傾向にあります。(*)こうした状況を受け、クリニックフォアは今年の花粉症の症状について調査を実施しました。
また現在、花粉症の治療には、症状に合わせてさまざまなお薬が使われています。中でも抗ヒスタミン薬(内服薬)は、効果が強いものほど眠気などの副作用がでやすい傾向があります。そこでクリニックフォアでは、花粉症のお薬に対する服薬意向や、花粉症を根本から治療する「舌下免疫療法」について調査しました。
(*)参照:ウェザーニュース「【花粉シーズン】全国の飛散状況 2025年春」
https://weathernews.jp/news/201912/230155/
調査概要
調査名:「2025年春の花粉症の実態・服用意向に関する調査」
※調査結果をご紹介いただく際は、「クリニックフォア調べ」と注釈をご記載ください。
※調査結果の数値は小数点以下を四捨五入して表示しているため、積み上げ計算すると誤差がでる場合があります。
調査①春の花粉症の人を対象にした調査
調査対象:春の花粉症の人(今年初めて発症した人を除く)331名
調査期間:2025年9月26日~2025年9月30日
調査方法:インターネット調査
調査②花粉症治療薬の服用意向調査
調査対象:花粉症の症状でクリニックフォアを利用する方 128名
調査期間:2025年9月26日~2025年10月3日
調査方法:インターネット調査
調査③舌下免疫療法に関する調査
調査対象:舌下免疫療法の治療経験者 102名
調査期間:2024年5月2日~2024年5月5日
調査方法:インターネット調査
調査サマリー
■春の花粉症の人のうち、4人に1人が「今年春の花粉飛散シーズンは、例年と比べて症状が悪化した」と回答
■半数以上が、今年は例年と比べて『日常生活に支障を感じた』と回答
その理由には「仕事・家事のパフォーマンス低下」「慢性的な体調不良」「眠気」が最多に
■2人に1人が「今年『お薬が効かない』と感じることがあった」と回答
3割以上が”特に対処せず我慢している”実態も
■花粉症のお薬を処方してもらう際、眠くなりにくいお薬を希望する人は約8割!
一方で、半数が十分な改善が得られない場合には「眠気のリスクを受け入れても効果を優先する」ことが明らかに
■医療機関で花粉症のお薬を服用している人のうち、舌下免疫療法を知っている人は96%!
認知度は高い一方で、実際に治療取り組んだことがある人は約1割
■舌下免疫療法の治療について約半数が「やりたくない」と回答
その理由最多は「長期間の定期的な通院が面倒」であることが明らかに
経過が安定している継続処方については、「オンライン診療」の活用も
■9割以上が舌下免疫療法の効果を感じていると回答
その内、約7割が2年後の花粉症シーズンまでには、治療の効果を実感
調査①春の花粉症の人を対象にした調査
春の花粉症の人のうち、4人に1人が「今年春の花粉飛散シーズンは、例年と比べて症状が悪化した」と回答
春の花粉症の人(今年初めて発症した人を除く)331名に、今年の花粉シーズンの症状を例年と比べてどう感じたかを調査したところ、約半数が「例年と同じくらい」と回答。一方で、4人に1人は「今年は症状が悪化した」と回答しました。
半数以上が、今年は例年と比べて『日常生活に支障を感じた』と回答
その理由には「仕事・家事のパフォーマンス低下」「慢性的な体調不良」「眠気」が最多に
春花粉症の331名(今年初めて発症した人を除く)を対象に、例年と比べて、花粉症の影響で日常生活に支障が出たかどうか調査しました。その結果、「支障が出た」と回答した人は51%と半数以上にのぼりました。
具体的な内容としては、「仕事や家事のパフォーマンスが下がった(57%)」が最も多く、次いで「花粉症の症状で体調不良だった(44%)」「日常的に眠気が生じた(40%)」が続きました。
この結果から、花粉症は単なる季節性の不調にとどまらず、仕事や家事の生産性、さらには日常生活全体の質にも大きく影響を及ぼしていることがうかがえます。さらに、治療薬の副作用として眠気が生じるケースもあり、症状そのものだけでなく、服用による生活への支障を強めている可能性も示唆されます。
2人に1人が「今年『お薬が効かない』と感じることがあった」と回答
3割以上が”特に対処せず我慢している”実態も
春の花粉症で市販薬または処方薬を服用している256名に、2025年春の花粉飛散シーズンでお薬が効かないと感じることがあったかどうか調査したところ、55%が「お薬が効かないと感じることがあった」と回答しました。
さらに、お薬が効かないと感じた際に、どのように対処したか尋ねたところ、「市販薬を服用しており、他の市販薬に変更またはお薬を追加した(39%)」、「市販薬を服用していたが、医療機関で処方薬を服用するようになった(12%)」「処方薬を服用しており医療機関を再受診しより強いお薬に変えたり追加で処方してもらった(15%)」と、66%が症状の改善に向け対処をしていました。一方で、特にお薬の変更をしなかった人は33%となりました。
この結果から、お薬を服用して改善がみられなかった際に、我慢している人も一定数いることが示唆されます。さらに約4割の方が市販薬から、効果の強い処方薬ではなく、他の市販薬を選んでいることから、改善のための選択肢が少ない可能性があることが示唆されます。
花粉症は症状を我慢すると、悪化・慢性化し、睡眠・集中・気分など日常生活全体に悪影響が広がります。つらさを感じた時点で、早めの受診と適切な治療選択が大切です。
調査②花粉症治療薬の服用意向調査
花粉症の症状でクリニックフォアを利用する128名を対象に、花粉症の服薬意向について調査しました。
花粉症のお薬を処方してもらう際、”眠くなりにくいお薬”を希望する人は約8割!
一方で、半数が十分な改善が得られない場合には「眠気のリスクを受け入れても効果を優先する」ことが明らかに
花粉症の症状で医療機関を受診する128名を対象に、花粉症薬を医療機関で処方される際に、眠くなりにくいお薬を希望するか調査しました。その結果、約8割(79%)が「希望する」と回答しました。
また、眠くなりにくいお薬で花粉症の改善ができない場合、眠くなる副作用があってもより効果が高いお薬を希望するか尋ねたところ「希望する」と回答した人は約半数に上りました。
この結果から、多くの方が、副作用の眠気による日常生活への支障を避けたいという思いを持ちながらも、十分な改善が得られない場合には「眠気のリスクを受け入れても効果を優先する」という判断をしていることが伺えます。
医療機関で花粉症のお薬を服用している人のうち、舌下免疫療法を知っている人は96%!
認知度は高い一方で、実際に治療取り組んだことがある人は約1割
舌下免疫療法は、花粉症の原因物質(アレルゲン)を少量ずつ摂取し、アレルギーの根本的な体質改善を目指す治療方法です。続けることで、花粉シーズンに強いお薬を使わなくても済むことが期待できます。
花粉症で医療機関を受診している128名を対象に、舌下免疫療法についてどの程度知っているかを調査したところ、「知っている」と回答した人は96%にのぼりました。そのうち、実際に治療を受けたことがある人は12%、治療内容まで理解している人は53%となりました。
花粉症で医療機関を受診している人の間では、舌下免疫療法の認知度が高いことがわかりましたが、実際に治療に取り組む人は少ないことが伺えます。
舌下免疫療法の治療について約半数が「やりたくない」と回答
その理由最多は「長期間の定期的な通院が面倒」であることが明らかに
舌下免疫療法をやったことがない人113名に対し、舌下免疫療法の治療内容・期間・費用など概要を読んでいただき、やってみたいかどうか質問しました。
<舌下免疫療法の概要>
「舌下免疫療法」は、花粉症の症状が出た時に、その症状を抑えるための対症療法ではなく、根本的にアレルギー体質改善を行う治療法です。
【効果】正しく治療が行われると、アレルギー症状を大幅に緩和したり、長期にわたって症状を抑えたりする効果が期待できます。スギ花粉症の場合は、初めてのスギ花粉飛散シーズンから効果が期待され、年単位で継続することで最大の効果が得られるとされています。
【治療方法】数年にわたり継続して(3年以上推奨)、1日1回、治療薬を舌の下から服用
【通院頻度】最初は2週間に1度、その後は4〜8週間に1度のペースでの受診が必要となります
【費用(保険診療で、3割負担の場合)】初回の受診ではアレルギー検査などを含め、4,000~5,000円。その後の定期的な通院にかかる費用は、診察・治療費とお薬代と合わせて1ヵ月あたり約2,000〜3,000円。
※医療機関によって、通院頻度と費用は異なる場合があります
その結果、約半数は「やりたくない」と回答。理由について調査したところ、他項目と差をつけて「長期間の定期的な通院が面倒(56%)」が最多となりました。
舌下免疫療法を始める際には、まず治療の適応可否を確認するためのアレルギー検査(血液検査)と、検査結果をもとにした初回のお薬の処方を行う必要があり、初回は対面での診察が必要です。その後は、毎日継続して服用する長期治療のため、定期的な通院が求められます。ただし、経過が安定している継続処方については、「オンライン診療」の活用が可能であり、通院における負担軽減が期待されます。
(*)再燃(舌下免疫療法を終了した後に、アレルギー症状がぶり返してしまうこと)の確率を最小限に抑えるためには、最低3年程度、治療を継続することが推奨されています。
調査③舌下免疫療法に関する調査
クリニックフォアは舌下免疫療法の経験者102名へ、治療効果に関して調査しました。
9割以上が舌下免疫療法の効果を感じていると回答
その内、約7割が2年後の花粉症シーズンまでには、治療の効果を実感
舌下免疫療法の効果を感じているか質問したところ、91%が「効果を感じている」と回答しました。
さらに「効果を感じている」と回答した93人に、効果を感じ始めたタイミングについて質問したところ、「治療開始の翌年の花粉症シーズン(25%)」「治療開始から2年後の花粉症シーズン(43%)」「3年後の花粉症シーズン(21%)」と回答。
効果を感じている人のうち、約7割が2年後の花粉症シーズンまでには、治療の効果を感じられていることがわかりました。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。
クリニックフォアでも、舌下免疫療法を開始された患者様の多くが、1年目から効果(アレルギー症状の減弱)を実感されています。一方で、再燃(舌下免疫療法を終了した後に、アレルギー症状がぶり返してしまうこと)の確率を最小限に抑えるためには、最低3年程度、治療を継続することが推奨されています。
医師コメント
今年の春は花粉飛散量が多かったことから、例年より症状が重く感じられた方が多くなったと考えられます。
今回の調査では、多くの方がお薬で改善できなかった際に、対処をしていないことや、処方薬に頼らず市販薬で何とかしようとする人が多いことが明らかになりました。花粉症は放置・症状を改善しないままにすると粘膜の炎症が慢性化し、少量の花粉に対しても症状が出やすくなるなど、年々悪化する傾向があるため注意が必要です。つらさを感じた段階で医療機関を受診し、症状の重さや生活スタイルに合わせてお薬を調整することが大切です。
また、来年2026年春の花粉飛散量は、全国的に平年を上回る予想で、特に東海から北海道は1.3~2.5倍と飛散量が多い見込みが予想されており、注意が必要です。(*)
花粉症シーズン中に症状がつらい方は、今できる対策として「舌下免疫療法」のような根本治療の検討をおすすめします。治療開始時期としては、花粉飛散シーズン(1月~4月頃)に開始してしまうと、花粉症を発症している(アレルゲンに対して体の反応性が過敏になっている)中で、アレルゲンをさらに摂取することとなり、症状が悪化する可能性があるため、花粉が飛散していない年内(12月頃)までをおすすめします。年内に治療を開始することで、来シーズン中の症状軽減も期待できます。
今回の調査では、舌下免疫療法の認知度は高いことがわかった一方で、長期間の通院の面倒さが負担になり、治療に取り組むまでには至らない層が多いことがわかりました。クリニックフォアのオンライン診療では、そのような負担を解消した治療が可能です。
下記にあてはまる人は、舌下免疫療法を検討してみてください。
✔花粉を気にせず日々を過ごしたい方
✔花粉症のお薬を服用していても症状が辛い方
✔花粉症薬を服用すると副作用で眠くなっていまい、仕事・家事・学業に支障がでている方
✔花粉飛散シーズンの服用の量を減らしたい方
✔将来妊娠を希望していて、妊娠・授乳時には花粉症薬を服用したくない方
(*)参照:日本気象協会「2026年 春の花粉飛散予測(第1報)」https://tenki.jp/pollen/expectation/
<「舌下免疫療法」治療の流れ>
クリニックフォアの「オンライン花粉症・舌下免疫(保険診療)」について
URL:https://www.clinicfor.life/telemedicine/pollen-allergy/
「舌下免疫療法」は、治療の適応可否を確認するためのアレルギー検査(血液検査)と、検査結果を踏まえた初回のお薬の処方は対面診療での受診が必須です。(経過が安定している継続処方の方のみ、オンライン診療への切り替えが可能です)
クリニックフォアでは、対面・オンライン診療どちらも展開しているため、初診及び、初回のお薬の処方は対面のクリニックで受診いただき、継続処方においてはスムーズにオンライン診療への切り替えが可能です。
また、他院で舌下免疫療法の受診経験がある方も、継続処方の場合オンライン診療の受診が可能です。
クリニックフォアのオンライン診療は、自宅など好きな場所から受診ができ、お薬をご自宅のポストに配送します。さらに保険診療で受けられることも特長です。
忙しくて対面診療の医療機関が受診できない時も、安心してご利用いただけます。
<対面診療の特長>
・すべてのクリニックで医療DXを推進し、待ち時間を削減、予約の取りやすさを実現
<オンライン診療の特長>
・自宅や好きな場所から診察が受けられる
・保険診療による受診が可能
・お薬は最短翌日に自宅に届く(※1)
・院内処方でお薬が届くので、薬局に行く必要なし
(※1)発送日は決済完了時間により前後します。北海道、九州、沖縄、その他離島に関しましては、発送からお届けまで最短2日必要となります。
※対面診療をご案内させていただく場合があります
※診察の結果、医師の判断によりお薬の処方ができない場合もございます。