誰もが手に取りやすい価格・日常食の文脈で社会課題に取り組む点、研究と事業を同時に前進させる姿勢、包装技術の波及可能性を評価
株式会社vitomのプレスリリース
学校法人立命館がLP出資する立命館ソーシャルインパクトファンド(以下、RSIF)は、完全栄養の常温主食「おにもち」を開発・販売する株式会社vitom(本社:東京都品川区、代表取締役 林 幹晟)への出資を実施しました。RSIFは、誰もが手に取れる価格帯で社会課題にアプローチする点、フードロスや防災などへの応用可能性、そして研究と社会実装を同時に推進する姿勢を評価しています。
投資の背景
RSIFは、社会課題の解決を目指すスタートアップや研究起点の事業への投資を通じ、立命館の掲げる「グラスルーツ・イノベーション(生活者起点の変化)」を具現化しています。
今回の出資は、日常的に食される主食領域で、社会的インパクトと事業性の両立を目指すvitomの挑戦を支援するものです。
QAセッション抜粋
出資発表にあわせて、RSIFの運営を担うプラスソーシャルインベストメント株式会社の野池氏・山崎氏と、vitom代表 林 幹晟による対談を実施しました。以下は、その一部抜粋です。
Q:なぜvitomへの出資を決めたのですか?
A(RSIF 山崎氏)
「私たちが重視するのは誰でも受けられるサービスかどうかです。社会課題の解決をうたっても、価格が高く一部の人しか届かない取り組みは少なくありません。
vitomの『おにもち』は、弁当や昼食といった身近なシーンで手に取ることができ、幅広い生活者に影響をもたらす点を高く評価しました。
さらに、包装・保存技術の応用によるフードロス削減や防災食への展開可能性、そして研究と実装を両輪で進める姿勢が印象的でした。」
Q:どのような社会的意義を感じていますか?
A(RSIF 野池氏)
「vitomの取り組みは、フードロス削減だけでなく、防災など多様な領域への応用が可能です。
生活に身近な食品でありながら、技術としても多方面に広がる可能性を持っている点を評価しました。
また、学生起点で研究と社会実装を同時に進めていることも非常に意義深く、ファンドとしてその挑戦
を支援したいと考えています。」
Q:食品業界や大学発ベンチャーとして、どのような期待を持っていますか?
A(RSIF 野池氏)
「売れればいいという発想だけでなく、正しい情報を届けることが命に関わる職業である、という意識が食品には必要だと思っています。
食品は食べたら消えるもの、捨ててもいいものとして扱われがちですが、本来は人の体や暮らしに深く関わる大切な領域です。そこに向き合う姿勢をvitomの取り組みから感じました。
大学発ベンチャーだからこそ、社会と一定の距離を保ちながらも、根拠に基づいた適切なことを発信できる。
研究と実業の両立は簡単ではありませんが、それを真正面からやろうとしているのがvitomの強みだと思います。
スピードや利益だけを追うのではなく、“正しいことをきちんと伝える”という姿勢を持つ企業が、これからの食のあり方を変えていくはずです。」
Q:この取り組みが社会にどんな変化をもたらすと考えますか?
A(vitom 林)
「社会を変えようと力むのではなく、自分たちにできることを正しく積み重ね、その結果として社会とつながっていければと思っています。
自分たちの専門性や研究の知見を、身近な“食”という形で少しずつ社会に還元していく。そうした日々の積み重ねの中で、人や社会との関係が自然と育まれていくのが理想です。
研究と実装を続けながら、日常の食を通じて“信頼できる選択肢”を増やし、食と社会の距離をもう少し近づけていけたらと考えています。」
株式会社vitomについて
株式会社vitomは、「Do the right thing – 人として正しいことをする」を企業哲学に掲げ、消費者に嘘のない健康食品をつくることを使命に常温主食ブランド「おにもち」シリーズを展開しています。
2024年7月、「おにもち」の発売後、わずか36時間で全プラン(3,100個)が完売し、目標金額の967%を達成しました。
「おにもち」は、もちもちとした食感の米由来ベースに、タンパク質・ビタミン・ミネラルをバランスよく設計した完全栄養食で、常温で1年保存が可能。
電子レンジや湯せんを使わずにそのまま食べられる携帯性の高さから、日常食と防災食の垣根をなくすローリングストック型主食として注目されています。
企業概要
会社名:株式会社vitom
代表取締役:林幹晟
本社:東京都品川区東五反田1-6-3
設立日:2023年09月
WEBサイト:https://vitom.co.jp/
公式Instagram:https://www.instagram.com/onimochi_vitom
公式LINE:https://lin.ee/M83X4HQ
RSIF|立命館ソーシャルインパクトファンドについて
立命館ソーシャルインパクトファンド(RSIF)は、学校法人立命館が100%出資して設立された、社会課題解決を目指す事業への投資を行うインパクトファンドです。(立命館起業・事業化推進室 RIMIX 公式サイトより抜粋)
同ファンドは「グラスルーツ・イノベーション」をポリシーとし、教育・研究機関と投資先企業をつなげ、社会への価値創出をめざしています。
ファンド概要
名称:立命館ソーシャルインパクトファンド投資事業有限責任組合
投資対象:社会課題をビジネスで解決しようとする起業家、および立命館学園の教職員・学生・卒業生(法人格不問)
ファンド規模:20億円
設置時期:2020年4月
運用期間:10年
運営会社:プラスソーシャルインベストメント株式会社
投資方法:株式、新株予約権、社債等
投資家:学校法人立命館