「人工経血」と「フェムナレッジ®」を活用した全く新しい生理研修を実現
株式会社asaiのプレスリリース
月経不調の原因を検出する経血検査システムの開発を基幹事業とし、すべての女性が生理に悩まされることなく、のびのびと暮らせる社会の実現を目指すスタートアップ(株)asai(本社:東京都港区、代表取締役:浅井しなの)は、2025年11月20日、あすか製薬(株)(本社:東京都港区、代表取締役社長:山口惣大)とともに、体験型生理セミナー「月経ラボ〜月イチの“モヤモヤ”を知る〜」の提供を開始いたしましたので、お知らせします。
月経ラボの特長:人工経血×フェムナレッジ® の全く新しい生理研修
(1)「痛み」だけではない!”月経の不快感体験” を通じて真の理解を深める
辛い月経症状。この言葉を聞いた時、多くの人がまず想像するのは「月経痛(生理痛)」ではないでしょうか。しかし、痛みのレベルは人によって大きく異なり全く痛みを感じない人も存在すること、月経痛の辛さは一時的なものではなく数時間〜数日続くことなどから、一時的に痛みを擬似体験するだけでは、真の理解には繋がらないと考えました。そこで(株)asaiが提供してきたのが、リアルな経血の質感を再現した人工経血を用いた”月経の不快感体験”です。
具体的には、無色透明の人工経血をナプキンに付着させ男性を中心に装着いただくことで、モレの不安やムレの不快感を体験していただきます。集中力やパフォーマンスの低下に深く関わるこの不快感を実際に経験することは、性別問わず働きやすい職場環境の実現に繋がります。これまで人工経血体験をした方(男性管理職)からは、「今まで休憩時間を意識することなく長時間の会議を行ってきたが、この気持ち悪さや不安感を体験して、ちゃんとナプキンを交換しに行けるような十分な休憩をこまめに入れようと思った。」という声が聞かれ、実際の行動変容に繋がった事例も多く存在しています。
(2)自分の月経って正常?月経を “可視化” し疾患啓発に繋げる
自分にとっては”あたりまえ”だと思っていた辛い月経症状の裏に、子宮腺筋症や子宮内膜症などの婦人科系疾患があった…。これは珍しいことではなく、当社の代表である浅井もそのような経験をした女性の一人です。
重い月経痛や過多月経は、単なる体質ではなく、婦人科疾患が原因となっている可能性がありますが、これらの症状は他人と比べることができないため、異常に気付けないケースも少なくありません。特に初潮から重い症状を抱えている場合は、それが”いつもの月経”になってしまい、治療すべき/できるものという考えに結びつかないこともあります。
本セミナーでは、赤く着色した人工経血とナプキンを用いて過多月経を再現・可視化することで、疾患啓発に繋げます。人工経血を用いた”月経の可視化”で自分の月経の状態を見つめ直し、必要であれば受診・治療をすることで、月経を理由にキャリアを諦めてしまう方をゼロにしたいと考えています。
(3)産婦人科医監修の研修動画で “正しい月経の知識” を学び直す
100年以上にわたり女性の健康に寄り添ってきたあすか製薬(株)が産婦人科専門医監修のもと開発・提供している研修動画サービス「フェムナレッジ®」を上映し、正しい月経の基本知識を習得していただきます。基礎知識編とケーススタディ編で構成されており、女性の体の仕組みやトラブルについて理解を深めていただくとともに、働きやすい職場環境を作るために明日から実践できる行動についても学ぶことができます。
月経ラボ開発の背景にある ”月経が及ぼすパフォーマンスへの影響”
月経が仕事に影響を与えるのはなんとなく分かる…。でもその大きさは実際どのくらいなのでしょうか?あすか製薬(株)が2025年に発表した調査(※1)によると、「月経随伴症状があっても仕事を休んだことがない」と回答した人は77.9%にのぼり、そのうち95.8%が「月経により仕事のパフォーマンスに影響がある」と回答しています。さらに、月経がある時の仕事のパフォーマンスは月経がない時と比べて40.2%低下することが明らかになりました。
それほどまでに月経は仕事や日々の生活に大きな影響を与えているにも関わらず、社会全体における月経への理解やサポート体制は未だ十分とは言えず、月経のある女性自身も辛い症状を我慢している現状があります。あすか製薬(株)の同調査から、症状があるにもかかわらず服薬や婦人科受診に頼らない人は43.8%もいることが分かっています。また、経済産業省が2024年に発表した調査(※2)によると、月経による欠勤やパフォーマンス低下に伴う生産性損失額は約5,700億円に上り、企業の女性活躍推進、ひいては社会全体の経済成長にも月経は深く関わっていると言えます。
当社はあすか製薬(株)とともに、月経ラボを通じて相互理解を促進する機会を提供することで、働きやすい職場環境づくりを実現すると同時に、疾患啓発を通じて、根本にある「辛い月経症状を我慢」にもアプローチしていきます。
※1 あすか製薬株式会社 (2025).「働く女性を対象とした月経随伴症状のセルフケアに関する実態調査」. https://www.aska-pharma.co.jp/mint/library/pdf/askapharma_library2509.pdf
※2 経済産業省ヘルスケア産業課 (2024). 「女性特有の健康課題による経済損失の試算と健康経営の必要性について」. Ministry of Economy, Trade and Industry. https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/jyosei_keizaisonshitsu.pdf (参照 2025-09-09).
月経ラボ実施後に期待できる効果
月経ラボを社員研修の一環として導入いただくことで、次のような効果が期待できます。
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男性従業員が月経に対する理解を深め、職場でのコミュニケーションやサポートが向上する。
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女性従業員が月経に関する問題を職場で共有しやすくなり、適切なサポートを受けられるようになる。
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管理職や経営職が女性従業員の健康問題に対する理解を深め、適切な対応、チーム運営ができるようになる。
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月経に関する課題に対し適切な対策が取れることで、業務に与える影響を軽減し、生産性の向上に繋がる。
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女性活躍推進の取組として、対外的にアピールすることで労働人材の確保に繋がる。
月経ラボに関するお問い合わせ先
月経ラボに関するお問い合わせ・資料請求は、(株)asaiの月経ラボHP内のフォームより受け付けております。少しでも興味のある方は、以下のリンクからお気軽にご相談ください。
月経ラボHP:https://asai-inc.com/gekkei-lab
(株)asaiについて
女性が生理に悩まされることなく、のびのびと暮らせる社会の実現を目指すスタートアップ。代表の浅井自身が、子宮腺筋症と内膜症によるひどい月経痛に苦しんだ経験を持ち、自分と同じように悩む人を救いたいとの想いで設立しました。基幹事業として、月経不調の原因を検出する経血検査システム”reanne kit”を大学研究機関と共同開発中。これと並行して、生理の認識をアップデートすること&疾患啓発を目的とした体験型生理研修を提供しています。2025年にはForbes Japan NEXT 100に選出。またこれまで、東京都の女性企業家支援事業APT Womenに採択されたほか、経済産業省主催「Japan Healthcare Contest」にて優秀賞を受賞、総務省・NICT主催「令和5年度起業家万博」でPTCJ賞・TIS賞・三菱UFJ銀行賞の3賞を受賞しています。
あすか製薬(株)について
「先端の創薬を通じて、⼈々の健康と明⽇の医療に貢献する」という経営理念のもと、内科、産婦⼈科、泌尿器科の重点3領域に特化し、新薬を中⼼とした事業に取り組んでいます。中期経営計画2025の⽬指す姿として「スペシャリティファーマを基盤とするトータルヘルスケアカンパニー」を掲げ、特に産婦⼈科領域のリーディングカンパニーとして⼥性の健康課題解決に貢献すべく事業活動をしています。