ロレアル、CIIEで世界のスタートアップとオープンイノベーションを加速「Big Bangプログラム」で日本企業含む19社を選出、未来の美を共創

日本ロレアル株式会社のプレスリリース

世界最大の化粧品会社ロレアルグループ(本社:パリ)は、第8回中国国際輸入博覧会(CIIE)に参加し、オープンイノベーションのプラットフォーム「ロレアル Big Bang ビューティーテックイノベーション」(以下「Big Bangプログラム」)での最新の成果を披露しました。ロレアルは「未来のためのイノベーションを推進する」をテーマに掲げ、世界中の知恵を結集、ビューティー業界全体のイノベーションをさらに加速する画期的な取り組みやアイデアを紹介。特に、日本を含む北アジア地域のスタートアップとの協業を強化し、美のリーダーとして業界を牽引する姿勢を発信しました。当社は、オープンイノベーションこそが美の未来を創造する鍵であると強く信じており、今回のCIIEでは、この信念を実装化する多くの取り組みをご紹介しました。

ロレアルグループ副CEO兼リサーチ&イノベーション テクノロジー責任者のバーバラ・ラヴェルノは次のように述べています:

「ロレアル創業の礎には科学があります。私共にとって『イノベーション』は単なる流行語ではありません。オープンイノベーションは計り知れない力を持っていると確信しています。私たちにとって『Big Bangプログラム』は、その信念を形にするための重要な架け橋です。これは、活気あふれるスタートアップ企業とロレアルを結びつけ、異業種間のコラボレーションを促進することで、真に革新的なソリューション開発を加速させるためのものです。美の未来を拓くのは、画期的な製品だけではありません。その根底には、画期的な協働が必要であると、私たちは強く確信しています。オープンイノベーションこそが、ロレアルのパーパスである『世界をつき動かす美を創造する』ことを可能にするのです。」

ロレアルグループ副CEO兼リサーチ&イノベーション テクノロジー責任者のバーバラ・ラヴェルノ

「Big Bangプログラム」が過去最大の応募数を記録:日本企業含む19社が選出

「Big Bangプログラム」は、2020年に中国で開始されて以来、過去5年間で北アジア全域、そして世界へと拡大し、オープンイノベーションの先駆的なプラットフォームとしての地位を確立してきました。域内の各国・市場間のシナジーを促進し、世界中のスタートアップ企業が成長し、協業するための新たな道筋を開拓する本プログラムは、その勢いを背景に、2025年版では世界中のスタートアップ企業や中小企業(SMEs)から過去最多となる700社を超える応募を集めました。

複数段階にわたる厳格な選考プロセスを経た中から日本企業2社を含む19社の傑出したスタートアップ企業が受賞企業に選出されました。特に、今回は「サステナビリティ」トラックを新設。5社のスタートアップがロレアルのグローバルな「サステナブル・イノベーション・アクセラレーター」プログラムの最終選考に残り、個別のアクセラレーション支援を受ける機会を得ました。

2025年 BIG BANGプログラム 選出企業一覧

日本:「リサーチ&イノベーション部門」Matlantis株式会社

日本:「マーケティングイノベーション部門」株式会社ZEALS

中国:「フィジタル消費者体験部門」: Noumena、Shengshu VIDU

中国:「未来科学部門」: Deep Principle、Dieckmann、Hesheng Tech

中国:「オペレーション 4.0部門」: Fuzflo、XENSE ROBOTICS、FANGXINGWEI

北アジア:「サステナビリティ部門」: i2Cool Limited、REPLA Inc.、Rightway

中国:「フレンチテック部門」: CORE BIOGENESIS

香港:Black Barrels

台湾: Speed 3D Inc.

韓国: STEMON、BioNT、Soojib

特筆すべきは、これらの企業のうち数社がすでにロレアルと商業的な協業を開始しており、その画期的な成果の実社会への適用を効果的に加速させている点です。例えば、Rightwayの「カーボンネガティブ」素材は、「ロレアル・フォー・ザ・フューチャー」サステナビリティイニシアチブに採用されています。また、FANGXINGWEIとXENSE ROBOTICSは、ロレアルのサプライチェーンのアジリティとレジリエンスを強化する方法を模索しています。

  

最先端技術がCIIEの主役を飾り、日本のイノベーターが貢献

ロレアルは、CIIEのイノベーション・インキュベーションゾーンと消費財展示エリアにおいて、北アジア5地域(日本、中国、韓国、香港、台湾)に加え、フランスから集まった24社の先駆的なスタートアップ企業を紹介しました。これらの企業は、人工知能(AI)を深く活用することで、消費者体験、ビジネスアプリケーション、研究開発、そしてサプライチェーンといった多岐にわたる分野で、その変革力や可能性を実証しました。

出展された展示品は、バイオテクノロジー、デジタルテクノロジー、革新的なデバイスにおける画期的な進歩を際立たせるとともに、今回は初めて「サステナビリティ」をテーマとした展示も組み込まれ、ビューティーテックが持つ計り知れない可能性を示しました。

特に注目された参加企業のうち、日本のMatlantis 株式会社は、従来の方式と比較して2,000万倍高速な原子レベルのシミュレーション技術を実演。これにより、新素材の探索や原子レベルでのメカニズム解明、ひいては素材開発のサイクル全体を大幅に加速させることが可能となります。同じく日本発、東京とサンフランシスコを拠点とする株式会社ZEALSは、マルチモーダル接客AIエージェント「omakase.ai」や、LINE向け接客AIエージェントを通じ、真にパーソナライズされた会話体験をオンラインサービスとして提供することを可能にするプラットフォームを開発。特にピッチでプレゼンテーションされた音声AIエージェントの「自然な会話」の水準の高さが、注目を集めています。

韓国のREPLA Inc.は、廃棄プラスチックを高品質な再生素材に変換する革新的なリサイクルプロセスを提示し、持続可能なパッケージングソリューションを提供。また、香港のBlack Barrelsは、2,000万人以上の世界中のユーザーを誇る複数の消費者向け生成AI製品を発表しました。

CIIEにおけるロレアルの イノベーション・インキュベーションエリアと消費財展示エリア

国境を越えた対話が協働イノベーションを触発

11月6日には、CIIEイノベーション・インキュベーションゾーンのメインステージにて、「2025 Big Bangプログラム」授賞式およびイノベーションサミットが開催されました。このイベントには、北アジア全域から100社を超えるスタートアップ代表者、エコシステムパートナー、政府関係者が一堂に会し、オープンイノベーションにおける最新の成果を祝いました。ロレアルグループの副CEO兼リサーチ&イノベーション テクノロジー責任者であるバーバラ・ラヴェルノに加え、来賓にはフランス大使館の通商参事官パスカル・ゴンドラン、在上海日本国総領事館経済部領事須田知宏、上海東方美谷集団有限公司会長翁雷剛をお迎えし、受賞企業に賞を授与しました。

授賞式と並行して開催された「北アジアBig Bangイノベーションサミット」では、受賞スタートアップの中から選出された代表者によるパネルディスカッションが行われ、美のテクノロジーの未来について活発な議論が交わされました。

日本からは株式会社ZEALSのCEO兼創設者である清水正大氏が登壇し、顧客体験の視点から自然なサービス提供の重要性を強調し、以下のように述べました:

「私たちは、音声AIを活用して『おもてなし』という日本のホスピタリティ文化をオンラインストア体験に浸透させたいと考えています。イノベーションとは説明するものではなく、届けたい人に感じてもらうものだと思います」

パネルディスカッションは活発な意見交換の場となり、多様な視点が融合し、テクノロジーの合理性と美の感性が結びつくことで、オープンイノベーション(共創)の精神に新たな活力を吹き込みました。

「Big Bang」オープンイノベーションプラットフォームを通じて、ロレアル北アジアの新興テクノロジーイノベーターたちがCIIEの舞台で中心的な役割を果たし、その画期的な成果を披露するとともに、未来に向けたインテリジェントかつ持続可能なビューティーエコシステムを共に形作りました。

2025 Big Bang イノベーションサミット、パネルディスカッション

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◾️ ロレアルグループについて

ロレアルは115年にわたり美容・化粧品業界のリーダーとして、世界の消費者の美への希求とニーズに応えることに専念してきました。当社のパーパス「世界をつき動かす美の創造」は、社会に対しても、環境に対しても、サステナブル、インクルーシブ、倫理的かつ寛大な形で美を通じて貢献してゆくという私たちの美への姿勢を包括的に表現するものです。37の国際ブランドを初めとする多様で幅広いブランドポートフォリオと、持続的発展と環境を守るための取り組みである「ロレアル・フォー・ザ・フューチャー」プログラムを通じ、美の無限の多様性を賛美し、世界のすべての人々に最高水準の品質、有効性、安全性、誠実さ、責任をお届けします。当社は、9万人を超える従業員を擁し、地理的にもバランスの取れた拠点展開と、すべての流通網(eコマース、マスマーケット、百貨店、薬局、美容室、ブランドおよび旅行小売)における販路を有しています。2023年のグループ売上高は411億8千万ユーロにのぼります。世界11ヵ国に20の研究開発と研究開発拠点を置き、4,000人以上の科学者と6,500人を超えるデジタル人財を擁するロレアルは、美の未来を創造し、ビューティーテクノロジーを推進してゆくことを重要視しています。詳細については、以下をご参照ください。
https://www.loreal.com/en/mediaroom  

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