株式会社NIL、特許「皮膚外用剤、肌質改善剤及び日焼け防止剤」が登録。— 伝統素材シコニンの独自高濃度抽出 × 分散技術でスキンケア領域へ本格展開 —

日本古来のシコニンを現代科学で再構築し、退色・不安定といった従来課題を克服して水性スキンケアへの実装を可能に。

株式会社NILのプレスリリース

株式会社NIL(代表取締役CEO:佐藤 正晃)は、伝統素材シコニンを安定配合するための分散・安定化技術に関する特許「皮膚外用剤、肌質改善剤及び日焼け防止剤」(特許番号:7774860

特許日:2025年11月14日)が正式に登録されたことをお知らせします。

本特許は、独自の高濃度シコニン抽出技術と加水分解型タンニン、AMPS系高分子を組み合わせることで、水性スキンケア処方での長期安定化を可能とした基盤技術です。

あわせて、本技術を適用した試作品の長期安定性データ、およびVISIA肌画像解析によるモニター評価結果(2024–2025)も公開し、技術の実装可能性を示す定量データを提示します。

■ 紫根からシコニン抽出までをNIL独自手法で開発に成功 

紫根の利用は1000年以上前の『医心方』『和漢三才図会』にも記載され、江戸時代には華岡青洲が調合した「紫雲膏」によって、火傷・創傷治療の外用薬として広く普及しました。

日本における外用薬の歴史の中でも特に重要な生薬であり、現代でも医療用成分として紫根・シコニンに関する研究は続いています。

一方で、
・水に難溶
・退色しやすい化学的不安定性
・処方中で色ムラ・沈降・相分離が起こりやすい

という課題により、水性スキンケアへの応用は困難とされてきました。

本特許では、
高濃度シコニン抽出物 × 加水分解型タンニン × AMPS系高分子
という構造で、シコニンを水性中でナノ分散させ、安定化させる実装技術を確立しています。

 ■ 長期安定性データ(社内) 

本特許技術を用いて2023年2月に試作したクリームは、
2025年11月時点でも顕著な退色が見られず、2年以上の長期安定性を確認。
(水性中での色調保持はシコニンにとって本来困難)

 ■ VISIA肌画像解析による社内モニター試験(2024–2025) 

最大13回/被験者、累計32回のVISIA測定を実施。以下の改善傾向を確認。

【初期(6–9月)】
・赤み、紫外線シミが早期に低下
・20代女性:ポルフィリン −5.60

【中期(9–12月)】
・毛穴、ポルフィリンの改善
・50代男性:毛穴 −1.32

【後期(12–3月)】
・紫外線シミ、きめ、毛穴が安定改善
・60代男性:紫外線シミ −9.39

 ■ 年代別の改善傾向 

・20代女性:炎症・皮脂(赤み/ポルフィリン)に即効反応
・50代男性:毛穴・皮膚表面の継続改善
・60代男性:紫外線シミ/構造的変化が中長期で改善 

年代別の悩みに対して多面的に作用する処方である可能性が示唆されました。

 ■ 今回の検証によるNIL技術の優位性は以下の通りです。

・独自の高濃度シコニン抽出技術
・ポリフェノール材料の分散・安定化に関する深い技術資産
・ヘア領域での大量実装経験をスキンへ応用
・特許技術 × VISIAデータの「技術と実測」の両軸エビデンス

 ■ 今後の展開(スキンケア領域へ本格拡大) 

本技術を基盤に以下の製品及び原材料を順次ライン化予定しています:
・デイクリーム
・美容液UV
・化粧下地 等

原料販売

・シコニン高純度原液

 ■ コメント 

CEO 佐藤 正晃 

「日本古来のシコニンを、NILの抽出・分散技術で現代スキンケアに実装します。
シコニン・タラタンニン・青色前駆体という技術群を核に、
“肌の反応を設計する”新しいカテゴリーを広げていきます。」

R&D統括 CTO 岡田 久 

「シコニン安定化の難題に対し、分散設計で技術的な解を提示できました。
この基盤技術は他素材への応用にもつながり、今後の展開の土台になります。」

【会社概要】 

会社名:株式会社NIL(Nano Innovation Laboratory)
所在地:「本社」神奈川県秦野市、「研究所」独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所、
代表者:代表取締役CEO 佐藤 正晃
事業内容:ポリフェノール素材・処方技術の研究開発(ヘア/スキン領域)

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